2011年7月6日1時44分
放射性物質による食品汚染に対する不安を背景に、首都圏の自治体で給食の食材を検査したり、産地を表示したりする動きが広がっている。自治体側は「市場に流通している食品は安全」という前提だが、子どもへの影響を心配する親の要請に応えたものだ。
横浜市立の小学校では平日は毎日、給食に出される野菜の一部を検査している。翌日分から市教委が1品目を選んで、学校に食材を納入する業者が検査機関に持ち込んで放射性物質を測定。結果は、給食が出る日の朝に市のホームページで公表される。
市教委健康教育課の清水文子課長は「疑心暗鬼で測定しているわけではなく、あくまでも保護者の不安を払拭(ふっしょく)するため」と説明。茨城県産のピーマンやネギ、群馬県産の小松菜などを調べたが、いずれも検出されていない。同様の検査を実施している東京都渋谷区では、今月上旬にも専門家を招き、検査結果を踏まえた区民向けの説明会を開く。
東京都世田谷区は放射性物質が濃縮しやすいとされる牛乳を検査。6月27〜30日に小中学校や保育園に納入された牛乳2リットルずつを調べたが、いずれも不検出だった。東京都新宿区の小中学校や保育園のように、給食やおやつに使われる食材の産地を表示する自治体もある。
基準を超える放射性物質が検出された食品は出荷を停止されるため、基本的に給食に使われることはないが、親たちの安心を得る効果がある。ただ、都内のある栄養士は「保護者の不安は理解できるが、市場に出回っている食材で特定の地域産のものを避けるのは、風評被害を助長するようで悩ましい」と漏らす。
こうした動きを後押ししたのは、自治体に相次ぐ親からの要望だ。保護者らでつくる「横浜の子供たちを放射線から守る会」は5月、約2千人分の署名を添え、給食の食材を放射能汚染地域の外から調達するよう求める請願書を提出。流通コストを理由に市は受け付けなかったが、多数の署名を重く見て、6月半ばからサンプル検査を始めた。
東京都港区議会では、6月24日に給食の食材や調理による内部被曝(ひばく)をなくす「ゼロ放射能宣言」を求める請願を全会一致で採択。都の八王子市議会や葛飾区議会では、食材も含めた放射能測定を求める請願が採択された。ほかに江東、練馬、台東など各区で母親たちが市民グループを結成し、自治体への要望を取りまとめている。(前田育穂、杉原里美)
■生の数値公開し信頼得る努力を
静岡大学防災総合センターの小山真人教授(防災学)の話 放射能による不安が広がるのを恐れ、行政が情報公開を抑えてきたため、かえって市民が不安になった。また、食材の検査態勢が不十分なことも、不信感を募らせている。食材の産地表示や放射能の測定値を速やかに住民に知らせることは、こうした不安の解消にもつながる。自治体はその際、安全性の解釈抜きに生の数値を公開する方が、信頼を得られるだろう。
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