現在地球最強とされる人型汎用兵器IS
その搭乗者は原則女性である、と言うことが世界の常識であった
しかし、いつの時代にも常識が通用しないイレギュラーと言うのは存在するものだ
ISの基礎構造理論を築いた篠之乃束もまた然り
そのISの女性しか操縦する事ができない、という常識を打ち破った少年、織斑一夏もその一人だ
この物語はもう一人のイレギュラー、つまりもう一人のISを操縦できる男の物語だ
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ISを操縦できる男が発見された、という事実は、すぐさま世界中を駆け回った
この報せを受け各国では色々な反応があった
ある国は、一夏に利用価値を見出しIS学園卒業後どうにかして自国に引き入れようとしたり
ある国は無関心を貫いたり
ある国−−−某A国は自国にもISの男子の適合者いるんじゃね?とか思って一夏と同年代の少年達を審査にかけてみた
結果−−−−
居たのだ、一人だけ、ISの男子適合者が
その某A国は慌ててIS学園に連絡をとった
ここで別の話となるが、IS学園には2年に一度プロのIS操縦者と戦ってみよう!というイベントがある
今年はどんなもんなのかな?といった国の視察であり、緊急事態にどこまで対応出きるかと言った試金石でもある
聞こえは良いかもしれないが要するに見せ物だ
この見せ物は二年毎にやるため三年生は一年生のときに体験している、なので参加することはない
さらににIS学園の上級生には箝口令をしかれてたりしてそのイベントを知るものは1、2年生ではほぼ皆無だ
そんなことを思い出したIS学園の学園長轡木十蔵が次はどの国に頼もうかと思っていたところ
ISの男子適正者を見つけ出したその某A国から連絡が来たのだ
初めは十蔵も普通に受け入れようと思っていたのだが、いかんせん間が悪かった、
取り合えずその適正者を隠蔽して育成し今年度のイベントに使うのはどうか?というほぼ面白半分な提案をしたのだ
その連絡を受けた機関が上に進言したところ、乗りのいい某A国、
「良いんじゃね?面白そうだしそうしようじゃないかwww」という返事を返す
こうして某A国所属、クレイド・フォートマンの地獄が始まった
「・・・・・え?何それふざけんな。」
「事実だぜ?残念ながら、おお神よ!この子羊にご慈悲を!」
そういっておどけた調子で神に祈るA国所属IS操縦者イーリス・コーリング
彼女は件の少年、クレイド・フォートマンの戦闘訓練の講師だ、
現在は休憩中で上から聞かされた眼前の少年がここにいるいきさつをサラッと話した
「え?てことは何?その学園長がそんなふざけた事抜かしたから俺こんな目にあってんの?
それが無きゃ今頃俺IS学園で女の子たちとキャッキャウフフしてたんじゃね?」
「まぁ、・・・・そうなるな、キャッキャウフフしてるかどうかはともかく。」
「・・・・・・・・・・。」
面白い感じに大口を開けて固まってる彼をイーリスは観察する
やや日系寄りの彼はジャパニーズとアメリカンのクォーターらしく
容姿は普通より少しイケメンくらい
ぶっちゃけ日本で話題になってる一夏とやらには若干劣るだろう
性格は明るい方だが、家系の性か多少ネジが外れてると言わざるを得ない
中肉中背、普通過ぎて面白みなし、−−−ネジが外れたときは別だが
総合的な評価は残念な部類に入る人間だ
ただ−−−−才能、IS適正、ともに普通の人間とは一線を画すそんな少年だった
さらに性格からして戦場に好まれるタイプの人間だろう
いくらかイカれていた方が戦場で生き残るには好都合なのだ
「調子はどう?イーリ・・・・ってなんで固まってるの?クレイド?」
鮮やかな金髪が特徴の特に仲のいい同僚が話しかけてきた、
つい先日暴走したISに取り込まれ、完全に暴走する前に救出された操縦者だ
「おうナタル、こいつにどうしてこうなった・・・って聞かれたから
懇切丁寧に教えてやったら固まっちまったんだよ、てか大丈夫なのか?動いて。」
「なるほどね・・・、体の方は大丈夫よ、問題はあの子が起きてくれるかどうか、・・・・?」
「どうした?」
ナタルが何かに気づいたようだ、視線を追って気づく、クレイドがうつむき何か呟いている
「・・・・・て・・・・、・・・・・んで・・・・・、も・・・・れは・・・・。」
訝しげに聞いていると−−−暴発した
「絶望したぁっ!」
「「うひゃっ!?」」
突然大声で叫び、そして愚痴り始めた
なぜあのイケメンランク1(笑)にだけいいおもいを、云々かんぬん
「・・・・・イーリ。」
「おっけー。」
「はうっ!?」
ガスリとヤバい音で部分展開した『ファング・クエイク』の爪がめり込む、どこにとは言わないが
当然失神するクレイドに水をぶっかけ起こさせる、端から見ると只の拷問にしか見えないのはきっと気のせい、・・・・多分
「・・・・・ハッ・・・・ここは・・・・?」
何か体が痛い、それに目の前に居る鬼と話してたようなな気もするんだが
「お目覚めか?さっさと訓練再開するぞ」
「・・・・・うへえ。」
どう考えても鬼畜としか言いようがない、朝6時から始めて今午後2時っすよ?イーリスさん
「何言ってんだ、私らの頃なんか多対一で数時間ローテだぞ、休憩なしで。」
「・・・・あれ?口に出しましたっけ?俺・・・・へぶぅ。」
言い終わる前に殴りますか、そうですか
ちなみに俺はこれをIS適正があると申告されこのわけの分からん施設に閉じ込められて
・・・・そうか、もう4ヶ月になるのか、
・・・イーリスさんが言うには11月までには6対1を出きるようにしとかなきゃいけないらしいけど・・・・、
無理じゃね?特別パック配給とか言ってたけどそれでもタダの無理ゲじゃね?
日本の某鬼畜ロボゲーも最大5対2とかっすよ?
「集中しろぉ!何やってんの!左腹部ガード甘いよ!」
「ゲフッ!?ちょ、まっ!!?オグゥッ!?」
「・・・・相変わらずねー・・・、キョウモオソラガキレイダナー。」
そんな超無責任なナターシャさんのつぶやき
ボコボコにされながらも俺は思う、・・・・・ここ地下っすよ姐さん
−−−−−−−−−−合流まであと90日
後書きー
面白かったでしょうか、緊張でガタガタ震えながら初投稿です
ちなみに90日って言って一日づつ進んでくわけじゃないっすよ?
さすがにもちませぬ
てなわけで今回はこんな感じで終わらせていただくでありんす
P,S追投稿するんすね・・・前書きだけ見させてしまった皆さんすいません
これから頑張るっす