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[事件]ニュース
キャバクラ運営会社を提訴へ 「ペニーオークションは違法」と指摘したら自宅待機
2011.7.5 08:54
勤務先のコンプライアンス(法令順守)違反を指摘したところ自宅待機を命じられ、休業手当しか支払われなくなったとして、飲食関連企業の男性社員(37)が未払い賃金と慰謝料の支払いを求め、5日にも大阪地裁に提訴することが関係者への取材で分かった。
男性側によると、会社が導入を検討した、入札ごとに手数料がかかる新しいインターネットオークション「ペニーオークション」に違法性があると訴えてから、退職を迫られるようになったという。ペニーオークションをめぐっては「高額の手数料がかかるのに落札できない」と全国でトラブルが急増している。
訴状によると、男性は西日本でキャバクラやナイトクラブ約100店を経営する企業グループの中核会社に勤務。今年3月に退職を勧められ、応じないと自宅待機を命じられた。その後は月数万円の休業手当しか受け取っていないという。
男性側は「退職勧奨や自宅待機命令に合理的な理由がない」と主張。男性が(1)会社が商品販売に導入しようとしたペニーオークションに違法性があると指摘した(2)残業代の扱いについて労働基準法に抵触する可能性があると問題提起した-ため、報復的に退職を要求された、としている。
労基法は被雇用者の生活を保障するため、会社都合で社員を休ませる場合は休業手当を支払うよう義務づけているが、支給額は平均賃金の6割以上とされている。
代理人の中西基(かなめ)弁護士は「制度を悪用し、生活に困るような額の休業手当しか支払わないことで退職に追い込もうとしているのではないか」と指摘している。
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