韓国軍:海兵隊乱射事件、動機はいじめか(上)

 4日午前11時50分ごろ、京畿道江華郡吉祥面船頭4里の韓国軍海兵隊第2師団海岸部隊で、A上等兵(19)が銃を乱射し、イ・スンフン下士(25、伍長に相当)ら4人が死亡した。また、銃を乱射したA上等兵を含む2人が負傷した。

 韓国軍で起きた大規模な銃乱射事件といえば、2005年に京畿道漣川郡の最前線哨所(しょうしょ)で一等兵が内務班(営内居住者の居住区)で手投げ弾1発を投げ、銃を乱射し、8人が死亡、2人が重傷を負った事件だ。以来6年ぶりとなる今回の乱射事件は、海兵隊で起きた事件としては、1990年代以降で最悪の惨事だ。

 韓国軍で最強の戦闘部隊とされる海兵隊では今年、少将4人のうち2人が司令官をめぐる虚偽告訴で逮捕されたほか、哨兵(見張り兵)が民間航空機を敵機と誤認し警告射撃を行うなど、綱紀の乱れが指摘されていた。

惨劇の経緯

 海兵隊の調べによると、乱射事件を起こしたA上等兵は、未明まで夜間の警戒勤務を行い就寝した兵士が昼食のために起床する直前、内務班でK2小銃を15発乱射した。A上等兵は、寝ていたクォン・スンヒョク一等兵(20)に向かって銃を発射した後、横にいたパク・チヒョン上等兵(21)とイ・スンリョル上等兵(20)を順に銃撃した。また、銃声を聞いて駆けつけたイ・スンフン下士、A上等兵を制止しようとしたクォン・ヒョク二等兵(19)にも次々に銃を乱射した。

 遺体を確認した遺族は「胸部に致命的な銃撃を受けており、A上等兵は寝ていた兵士の中から対象人物を特定し、狙いを定めて銃撃を加えたようだ」と語った。A上等兵は内務班を飛び出し、倉庫で手投げ弾1発を爆発させ自殺を図ったが失敗し、逮捕された。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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