経済・IT“節電特需”狙いアイス増産 明治、森永など市場拡大で積極投資 2011.7.4 22:19

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“節電特需”狙いアイス増産 明治、森永など市場拡大で積極投資 

2011.7.4 22:19

 電力不足で節電を迫られる夏本番の到来を受け、アイスクリームやアイスキャンディーを扱う乳業・製菓各社が、増産や販売強化に取り組んでいる。記録的な猛暑だった昨夏に続き、冷房温度を高めに設定する“節電特需”をつかもうと、生産設備の増強や新商品の投入などに躍起だ。

 明治は5月に大阪府内に建設した新工場の稼働を開始。アイス事業全体で生産能力を約3割引き上げた。森永乳業も、春から前倒し生産を実施。さらに子会社の冨士乳業が17億円を投じて9月までに生産ラインを増設し、棒付きアイス「パルム」の生産能力を1・5倍に増やす。6月にはオフィスなどでも手軽に食べられる一口サイズの「ピノ」の新商品を発売した。

 昨夏の猛暑で品切れが続出した「ガリガリ君」で知られる赤城乳業(埼玉県深谷市)は、今年2月に埼玉県内の工場で生産ラインを増強。4月からは休日にも操業し、「昨年並みの猛暑にも対応できる供給量を確保した」(同社)という。

 江崎グリコでは、「食べる回数を増やしてほしい」と、低カロリータイプに力を入れる。カロリーが通常の約半分という「カロリーコントロール」シリーズを4月にリニューアル。一口サイズの食べやすい「アイスの実」の販促キャンペーンも展開する。

 日本アイスクリーム協会では1日に東京都内で1万個を無料配布するイベントを実施。渡部恭久専務理事は、「今年は食べてもらえる機会が増えるはず」と期待する。

 業界推計では、アイス類市場は拡大傾向が続き、猛暑の昨年度は前年比6%増の4063億円になった。今夏も気温が上昇した先月下旬以降、「売り上げは昨年の1・3倍」(大手メーカー)と好調だ。

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