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【FEFF】映画祭3日目、ヨーロッパ評価は『シーサイドモーテル』>『大奥』?

2011年5月2日 MovieWalker
『大奥』は男女逆転という設定に興味を持った観客が多かったようだ

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『大奥』は男女逆転という設定に興味を持った観客が多かったようだ

[C]男女逆転「大奥」製作委員会

開催3日目を迎えたファー・イースト・フィルム・フェスティバル。日本の作品から『大奥』(10)、『シーサイドモーテル』(10)が上映された。

『大奥』については、「面白かった」という人あり、反対に「(つまらなくて)長すぎる。」という人あり、反応は様々だった。ただ、いずれにせよ男女の社会的立場が逆転するという設定には、興味を感じた人が多かったようだ。上演時間は116分と2時間を少し切る程度であるが、上映時間が1時間半程度とやや短めの他国の作品に対し、ほぼ2時間かそれ以上の日本の作品は、やや長めに感じられるのかもしれない。

『シーサイドモーテル』は4つの様々な奇妙な人間ドラマが織りなすコミカルなストーリーで、かなり面白い。その内面の悪の部分を強烈なキャラクターの中に隠してあったり、よく練り上げられた脚本から生まれるはちゃめちゃなストーリー展開は、この作品のみならず、日本のコメディ作品にしばしば見られる手法であり、得意とするところだろう。

そのほか、『Under the Hawthorn tree』(邦題『サンザシの樹の下で』、日本公開7月9日)はチャン・イーモウ監督が描く、中国の実話に基づくロマンチックなラブストーリーだ。時は1970年代の文化大革命、現在の自由な社会からは想像できない時代の男女の純愛を描いた作品だ。内容としては涙のシーンが多く、少々表現が大袈裟でメロドラマチックすぎる部分もあったが、青年期の純愛が、優しく穏やかな登場人物により展開されている。今年の作品を見ていると、中国の映画の品質は着実に向上してきているようだ。

『Haunters』(『超能力者』)は韓国の『X-MEN』(00)ばりのアクションムービーで、アジアというよりはハリウッド映画の色が濃い。カン・ドンウォンとコ・スが出演し、本国では大ヒットしたそうだ。今年はあらゆるジャンルからバランス良く出品されている印象を受けた。

明日5月2日(月)の映画祭4日目は、『告白』(10)、『雷桜』(10)が上映される予定だ。【現地取材:Marco Sottile/翻訳・編集:真野香理】

サンザシの樹の下で

「サンザシの樹の下で」

中国の巨匠、チャン・イーモウ監督が放つ実話に基づく感動のラブストーリー。文化大革命下の中国を舞台に、引き裂かれる少女と青年の悲恋が映し出される。コン・…

(公開日:2011年7月9日(土))

作品詳細はこちら

『大奥』は男女逆転という設定に興味を持った観客が多かったようだ
【写真】『シーサイドモーテル』でコールガールのキャンディ役を務めた麻生久美子
山奥のモーテルを舞台に、11人の男女がだまし合いをコミカルに描いた『シーサイドモーテル』
ヒロインはチョウ・ドンユィは本作が映画初出演。22歳のショーン・ドウがその相手役を務める
チャン・イーモウ監督『サンザシの樹の下で』は7月9日(土)より日本全国順次公開

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