白鵬　出稽古初日から全開

　名古屋場所（１０日初日・愛知県体育館）で史上初の８連覇を狙う横綱白鵬（２６）＝宮城野＝が４日、愛知県犬山市の時津風部屋で今場所初の出稽古をし、白鵬には珍しい荒稽古を見せた。

　本格的な稽古はこの日が初めてだったが、本場所で対戦する豪栄道や土佐豊、豊ノ島らを相手にエンジン全開。強烈なかち上げ、やぐら投げ、はりま投げ…を連発した。横綱は、土佐豊のまわしを背中越しに取ると、大技のはりま投げ。続いて、これまた大技のやぐら投げ。２度のかち上げも顔面にもらった土佐豊は「クラッときました。歯が痛いです」。のど輪を受けたまま突き落とされた豊ノ島も「あのまま倒されることはまずないんですけど」と荒稽古に舌を巻いた。

　２０番の申し合いで１９勝１敗。１週間前から本格的な稽古を開始し追い込みをかけるいつもの必勝パターンは揺るぎないようだ。土佐豊らとは対照的に、横綱は「本格的といえば本格的な稽古。汗を流したというか、いい稽古」と涼しい顔だった。　（岸本隆）