マー君「変化球も投げる」　球宴監督推薦で選出

　オールスターゲームの運営委員会は４日、マツダオールスターゲーム２０１１に出場する監督推薦選手として、田中（楽天）や宮本（ヤクルト）ら３２人（セ１７、パ１５人）を発表した。監督推薦での初選出は渡辺（横浜）や武田勝（日本ハム）、坂口（オリックス）、唐川（ロッテ）ら１１人。新人は榎田（阪神）と牧田（西武）が選ばれた。これでファン投票、選手間投票を合わせた両リーグ各３１人が決定。１３日にはファン投票で最後の１人を選ぶ特別枠「プラスワン　チャレンジ」が各リーグ１人ずつ発表され、出場全陣容が決定する。

　監督推薦で４度目の球宴出場が決まった楽天の田中将大投手（２２）が４日、シーズン同様、変化球を交えながら真剣勝負をすると宣言した。「ストレートと分かっていたら打たれる。変化球を投げますよ」。第３戦（２４日、Ｋスタ宮城）の先発が濃厚な右腕は、東日本大震災からの復興を目指す被災地での、無失点投球を誓った。

　「真っすぐだけだと打者は打つでしょ。（直球だけだと）僕は打たれますよ」。この日、Ｋスタ宮城で練習した田中は、球宴でよく見られる直球勝負に異議を唱えた。プロ５年間で、故障した昨年を除く４度球宴に出場している田中。過去の出場では直球主体で痛打を浴びただけに、今回は変化球もしっかり使う決意だ。

　注目される第１球も予告した。「真っすぐを狙ってくるじゃないですか。スプリットを投げたら空振りになりますよね」とニヤリ。「０点に抑えたい。１年目にこの球場（Ｋスタ宮城）で投げた時、ボコボコにされたので」。２００７年、Ｋスタでの第２戦で先発。２イニングを投げ７安打６失点した苦い思い出も糧に、無失点投球を誓った。

　もちろん震災復興への思いは片時も頭を離れない。「もともとＫスタ宮城の球宴はなかったけど、たくさんの方々の協力で開かれる特別のオールスター。出られるのはすごくうれしい」。被災者に勇気を与えるためにも、真剣勝負で抑えにいく。（後藤慎一）