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　スタジオジブリの最新作「コクリコ坂から」（１６日公開）が、今月１日から岩手県陸前高田市や宮城県気仙沼市などの避難所で“慰問上映”されていたことが４日、明らかになった。この日、横浜市内で開かれた完成披露試写会に先んじて、世界最初にお披露目された。現地では企画・脚本を担当した宮崎駿監督らがサイン会なども開き、被災者を勇気づけた。主人公の声を担当した長澤まさみ（２４）や岡田准一（３０）は会見で「光栄です」と感無量の表情だった。

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　「上を向いて歩こう。」とキャッチコピーがつけられたジブリの最新作が、東日本大震災の避難所で世界一早く一般お披露目されていた。

　鈴木敏夫プロデューサーによれば、１日にメガホンを取った宮崎吾朗監督と主題歌を歌った手嶌葵が、岩手県大船渡市の大船渡東高校を慰問し、完成したばかりの映画を上映。

　また、企画・脚本を担当した駿監督と鈴木氏らは２日に、気仙沼市のはまなすホール、３日に陸前高田市の高田小学校を訪ねて上映し、３カ所で約２０００人の被災者が今夏最大の話題作の“世界最初の目撃者”となった。

　同作は、昭和３０年代の横浜を舞台に女子高生・海と青年、俊の淡い恋愛を通して、人生の希望と自立を描く。

　鈴木氏は現地での様子を「若い人もお年寄りも本当に感動してくれた」と振り返った。避難所では、駿監督はめったに行わないサイン会を即席で行い、「となりのトトロ」のイラストを描いた色紙を一人一人にプレゼントしたという。

　主人公・海の声を務めた長澤は、「自分が参加した作品で笑顔になってもらったり、楽しい気持ちになってもらったら光栄。私も頑張ろうという気になる」と作品を通してエールを送れたことに満足げ。俊役の岡田も「エンターテインメントが元気になってもらえる力があると信じているので、届けられてうれしい」と感激の表情だった。