福島第1原発:タイが東電に発電施設無償貸与 1基目出港

2011年5月10日 18時44分 更新:5月10日 19時13分

東京電力への無償貸与のため船積みされるタイ発電公社のガスタービン発電施設=タイのチョンブリ県ラムチャバン港で2011年5月6日、同公社提供
東京電力への無償貸与のため船積みされるタイ発電公社のガスタービン発電施設=タイのチョンブリ県ラムチャバン港で2011年5月6日、同公社提供

 【バンコク西尾英之】福島第1原発事故の影響で、今年夏に電力の供給不足が懸念される東京電力に対し、タイ発電公社がガスタービン発電施設2基を無償貸与することになり、9日夜、1基目を積み込んだ貨物船がタイの港を出港した。

 1基当たりの発電量は12万2000キロワットで、震災で停止した福島第1原発1号機のほぼ4分の1。東電広報部によると、1基で3万~4万世帯分の電力需要を賄う能力がある。1基目は今月20日ごろ川崎港へ到着、2基目も14日ごろ出港する。東電は管内の火力発電所に2基を設置し夏までに稼働させる方針。

 公社は震災後の3月末、休止中の発電施設2基を提供すると表明し、運搬のための解体作業をしてきた。1基目は発電機本体や周辺設備計1027トンで、これほど大規模な発電施設の移設は世界でも例がないとみられる。

top
文字サイズ変更
このエントリーをはてなブックマークに追加
Check
この記事を印刷

PR情報

スポンサーサイト検索

アーカイブ一覧

 

おすすめ情報