2011年5月10日 11時12分 更新:5月10日 11時15分
大震災の津波で大きな被害を受けた宮城県南三陸町の8町立小中学校で10日、一斉に始業式があった。住宅の約7割が全半壊したほか、校舎も浸水し、県内で最も遅い始業式となった。待ちに待った授業の再開に、児童らははじけんばかりの笑顔を見せていた。
志津川小では児童1人が亡くなり、457人のうち約200人が一時的に転校した。町に残ってもがれきなどで通学が難しく、児童は避難所などからスクールバスで登校した。
始業式では黙とうの後、加藤敬一校長が「この2カ月で人と人との関係の大切さを体験した。友達を大事にして、進んで家族を手伝ってください」とあいさつした。6年の三浦結花さんは「友達がたくさん転校して少なくなったが、助け合いながらできることを精いっぱいしたい」と述べた。町内の小中学校の入学式は11、12日に行われる。【田中博子】