浜岡原発:停止、一両日中にも受諾…中部電力

2011年5月8日 20時35分 更新:5月9日 1時8分

中部電力本店=名古屋市東区で2011年5月7日、大竹禎之撮影
中部電力本店=名古屋市東区で2011年5月7日、大竹禎之撮影

 中部電力は8日、菅直人首相からの浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の全面停止要請について、担当役員らが課題ごとに検討を続けた。東京電力に融通している100万キロワットの電力や火力発電所向け燃料の液化天然ガス(LNG)供給は、中部電管内の発電余力が逼迫(ひっぱく)するため停止せざるをえないと判断している。中部電は菅首相や海江田万里経済産業相らと水野明久社長の会談を要請している模様で、その結果を踏まえて一両日中にも臨時取締役会を再度開き、要請受け入れの最終結論を出す見通しだ。

 ◇中部電、東電支援停止へ

 浜岡原発の全原子炉を停止した場合の電力供給確保は、既存の火力発電所の能力増強のための燃料調達が大きな障害になっている。7日に中東カタールに向かった中部電の三田敏雄会長は、同社の火力燃料の主力であるLNGの追加確保のためカタール政府関係者と交渉し、増産などを要請する。

 浜岡原発停止に伴う燃料費など年約2500億円の経費増で決算の赤字転落が避けられない見通しのため、株主から経営責任を問われる可能性も協議。料金引き上げで顧客負担を求めることの検討にも着手した。【丸山進】

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