Link

« 2011年5月 | メイン | 2011年7月 »

2011年6月

2011年6月23日 (木)

股間を濡らして待っててね

同期の石田や山ちゃんから、「オマエは好きなコトばっかりしやがって」と冗談半分なじられますが、「好きなコトができている」という実感はあまりありません。好きなコトをするために費やした時間や労力、そして数字で表された結果を踏まえたら、僕の場合は「好きなコトにしがみついている」と形容した方が正しいかもしれません。それはずいぶんみっともないことで、なんとも往生際の悪い姿だと思います。

それでもやっぱり好きなコトだけをしようと思えるのは、僕なんぞが、自分が好きでもない分野に首を突っ込んだところで、そこにいる才能豊かな人達の中ではたいした結果は望めないでしょうし、そもそも、好きなコトばかりできると思って飛び込んだ世界です。当時抱いたその憧れを否定したくはありません。

そんなわけで今から数年前に、梶原とチーフマネージャーを呼んで、「好きなコトをトコトンする宣言」をし、僕のそのワガママによりキングコングは急ハンドルを余儀なくされたわけです。そして、ハンドルを切ったその先にあった一つが「ずっと漫才をする」ということでした。

今でもTVは狂おしいほど好き好きチュッチュッですが、「TVに出ない」という選択も‥と思えてしまうほど、TVに出て“素”を見せてしまうことで、できなくなってしまう漫才というのは本当にたくさんあって、それはテレビに出た漫才師が必ずぶちあたる壁で、もちろんキングコングも例外ではありませんでした。

ただ、それでも漫才を続けることで、もっと言えば、歳を重ねることでできるようになった漫才というのがほんの僅かながら存在して、今の僕はその部分にとても興味があります。

その僅かな部分をより濃くしたモノを、なんばグランド花月やルミネTHEよしもとなどの寄席でやって10分の出番をそれだけで終わらせてしまうのは、お客さんに対してあまり親切ではないので、漫才ツアー『KING KONG LIVE』をスタートさせました。7~8本やる内の1本(本当は2、3本)ぐらいは大目に見てちょうだいね、という。

それは、TVでもできない。寄席でもできない。ただただ自分がやりたいという、『KING KONG LIVE』でしかできないヒドいネタ。

こんな仕事をしていると「自殺したい」といった手紙をいただくこともあります。そんな時、僕は「そんなあなたの為に漫才を」的な顔をしていますが、その実、根底にあるのは「自分がやりたいから」とか「頑張ったことを誉められたい」といった自分本位な考えです。自分のセコさに情けなくなりますが、それが正直なところだと思います。

ただ、自分の好きなコトが、自分の作る漫才が、偶然たまたま利害関係が一致して、たとえば誰かの自殺を止められたら、たとえば失恋をふっ切るキッカケになったら、たとえば震災に遭われた方の生きる糧になることができたとしたら、それほど嬉しいことはありません。そして、そうなって欲しいという想いに嘘はありません。

動機は自己満足。それでも人の役に立てるということは、とても嬉しいことです。

「こんな時にお笑いは無力」とたくさんの人が口にしましたが、綺麗ゴトでもなんでもなくて、やっぱり僕はそうは思いません。それは皆がお笑いを見るというのが前提の言葉です。お笑いを見ている場合じゃない人は、そもそもお笑いを見ません。選挙カーの声とは違い、街中でくだをまく酔っ払いの声とも違い、お笑いは、お笑いを見ようとした人の所にしか届きません。その程度のものです。

ですから、お笑いが目的で集まって来た人に対しては、お笑いにチャンネルを合わせた人に対しては、お笑い芸人はいつもどうり道化に徹していればいいと思います。1000年に一度の地震の日も、漫才師は漫才をやっていればいいと思っています。

去年と同じように今年もやります。だって、やりたいもん。

おい、お前。元気だったか? 

あいかわらず人生は容赦ないなあ。僕もブンブン振り回されてる。それでもギリギリ踏ん張って、とりあえずネタはしっかり作っておいたよ。今年は特に面白いからね。

でもね。

それだって見る人がいなきゃ意味がないのよ。生き延びてくれてありがとう。久しぶりに逢いましょう。

約束の夏です。『KING KONG LIVE 2011』

西野亮廣


YouTube: キングコング DVD「KING KONG LIVE 2010」

2011年6月17日 (金)

汗ばむオッパイ

ジョギングコースとなっている公園の紫陽花もすっかり梅雨の装いに彩られ、まもなく夏がやってきます。

はてさて今年の夏は、次回作を含む全ての原画を展示する絵本原画展や東京では数年ぶりとなる独演会やら、ナイスなやつらの大阪公演やら、THE人生バンザイズの日本公演とまあブイブイやっちゃうわけですが、なんといってもキングコングさん!

まずは、キングコングでは初となるDVD『KING KONG LIVE 2010』を7月20日に発売致します。

51nvvspnnzl_2

こちらは去年の全国ツアーの東京公演の模様(漫才8本)をノーカットで収録したもので、セル版には全10都市を追いかけたメイキング映像が付いてくるようです。よろしくお願い致します。

そして今年もやってまいりました。『KING KONG LIVE 2011』ツアー日程が決まりましたのでお知らせいたします。ご確認ください。

『KING KONG LIVE 2011』

810() 富山   富山市民アンサンブルホール

 

814() 宮崎  延岡総合文化センター

821() 福岡  福岡スカラエスパシオ

824() 名古屋 SHUSHINE SAKAE

828() 札幌  ターミナルプラザことにパトス

830() 大阪  なんばグランド花月

94()  香川  サンポート高松 

97()  岩手  プラザおでって

911() 沖縄  那覇市ぶんかテンブス館

913() 広島  よしもと紙屋町劇場

919() 東京  赤坂BLITZ

928() 仙台  Rensa

・前売り3500円 当日3800

チケットは7月2日より一斉発売

楽しい夏になるように、しっかり準備しておきます。では。

2011年6月 8日 (水)

うえるかむ!バンザイズ!

「バンドをしたらモテる」というのはウソっぱち。前回のTHE人生バンザイズのライブで舞台上からのプロポーズに成功し、お客様からの祝福の拍手に包まれた山口トンボの恋は、つい先日、木端微塵に砕け散ってしまいました。

その母体となるTHE人生バンザイズはといえば、これが、からっきし人気がなく、人気が出る気配もありません。それもそのはず。歌はヘタだわ、山口さんのギターのコードは差さってないわ、必ず誰かが酸欠で倒れているわ、「土星からイケメンをいただきに来た」というトンチンカンな設定でお届けしている「おぢまん」という双子がバンドの中央を陣取ってしまうわ‥踏んだり蹴ったりの内部事情です。

そのスットコドッコイぶりを面白がっているのはライブハウスの店長だけで、気がついた時には、店長さんが次の公演を決めてしまっているのです。

しかし、お酒が好きなTHE人生バンザイズさん。ライブ終わりの打ち上げは大賛成なので、遊びであろうと一生懸命頑張ります。

来たる6月27日は、『THE人生バンザイズ 世界ツアーFINAL 日本公演』でございます。

先輩であられる超新塾さんに怖れ多くも前座を務めていただき、我らTHE人生バンザイズは、おぢまんのクソ変え歌にのせて超人気アイドルのごとく登場しようかと企んでおります。

ビートルズの日本公演のパクリなのです。仕上げとなる黄色い声援はあなた方の仕事です!


YouTube: the beatles 日本公演前座(最長版)

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

去年の夏にスタートさせ、エチオピア、セネガル共和国など世界約40カ国を回ったスーパーアイドルグループ『THE人生バンザイズ』の世界ツアー最終公演が母国・日本でおこなわれます。

【出演】THE人生バンザイズ、超新塾、おぢまん ‥他

【日時】6月27日

【時間】18時開場/18時半開演

【料金】前売り:2000円 当日:2300円

【会場】渋谷クラブクロール

チケット予約方法→ crawl0603@yahoo.co.jp お名前・枚数・日程をメールしてください。

世界を熱狂の渦に巻き込んだ彼等のパフォーマンスをMOKUGEKIせよ!

(※注 イベント紹介文には一部脚色が加えられております)

2011年6月 3日 (金)

近況報告の巻

たて続けに放送された『はねるのトびらSP』も一段落つき、7月20日に発売される『KING KONG LIVE 2010』DVDの編集も終わり、あるコトないコトチームは「温泉大会をするしかないだろう、コノヤロウ!」と息巻き、ガリゲルチームは「バーベキュー大会をしよう!」と声を上げ、スットコドッコイな日々が戻ってまいりました。

はたして最近の私が何をしているのかと申しますと、夏の全国ツアー『KING KONG LIVE 2011』の準備やら、『ナイスなやつら』に付随した悪巧み(次回の名古屋公演でその片鱗をチラリと)、そして6月27日の『THE人生バンザイズ 世界ツアーFINAL 日本公演』(プロポーズ成功後に破局してしまった山口トンボの弔い合戦)の準備、そして、ちっとも進まない次回作の絵本の制作。

005

忙しいと思っておりましたが、こうやって書き上げてみるとそのほとんどが趣味の範疇で、需要があってやっているコトではございません。いやはや情けない。

しかし、まあ、全国ツアーが近づいてきたことは確で、スケジュールを確認しましたら6月はキチンと働くことになりそうです。真面目に頑張ります。

そんな中、6月8日には『示談交渉人 ゴタ消し』のDVDが発売となるようです。

言葉ではなく、身体の変化やボディランゲージから相手の考えを察知する「キネシクス」というテクニックを駆使し、「腕を組んだあんたは‥」「‥あなた今、口を手で隠しましたね」「ポケットに手を入れたということは‥」と毎回、相手の手の動きを突っ込んでいくうちに、ついには自分の手のやりどころが無くなってしまうという落とし穴にハマってしまった私。ドラマ終盤は腕をブラ~ンと垂らした驚異のノーガード戦法に出ます。その辺りも必見。『示談交渉人 ゴタ消し[DVD]』よろしくお願いします。

では、また。


ads by laffblo

ads by laffblo