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松本復興相:自公「容認できない」 「助けない」発言で

松本龍復興担当相=首相官邸で2011年6月27日、石井諭撮影
松本龍復興担当相=首相官邸で2011年6月27日、石井諭撮影

 自民党の石原伸晃幹事長は4日午前、松本龍復興担当相が3日の岩手、宮城両県訪問で「知恵を出したところは助け、知恵を出さないやつは助けない」などと発言したことに対し、国会内で記者団に「ご自身が誤解のないように(説明)するか、辞めるかのどちらかだ」と述べ、松本氏の説明が不十分な場合は辞任を要求する考えを示した。

 石原氏と公明党の井上義久幹事長は4日の民主、自民、公明3党の幹事長・国対委員長会談で「容認できない」などと抗議。民主党の岡田克也幹事長は「松本氏に注意する。菅直人首相にも伝える」と回答。この後、松本氏に電話し「謙虚にやってほしい」と注意した。

 一方、松本氏は4日昼、首相官邸で記者団から「問題はなかったか」と問われ、「私は(問題は)なかったと思う」と述べた。「私が席に着いてから話が終わるまでを見てごらん」とも語った。

 枝野幸男官房長官は同日午前の記者会見で、「松本氏は強い責任感と使命感のもとで仕事をしている。私からあえて(真意を)確認する性格のものではない」と聞き取りはしない考えを示した。

【影山哲也、念佛明奈】

 ◇松本復興担当相 発言の要旨

 松本龍復興担当相が3日に岩手、宮城両県庁を訪れた際の主な発言は次の通り。

 <宮城県庁での村井嘉浩知事との会談>

 うちのチームは多分戦後始まって以来、こんなに各県、各市町村と寄り添ったチームはないくらい、素晴らしいチームだから。

 仮設(住宅)とかに付属する施設なんか考えて、古里から離れたらシャトルバス出すとか、あるいは孤立死をさせないためにみんなで昼飯食べましょうとか、ね。みんなで食べましょう仮設作ればいいじゃん。

 何でも相談には乗る。だからしっかり政府に対して、甘えるところは甘えて、こっちも突き放すところは突き放すから、そのぐらいの覚悟でやってください。

 (漁港を)3分の1~5分の1集約すると言っているけど、県で(漁業者の)コンセンサス得ろよ。そうしないと我々何もしないぞ。だからちゃんとやれ。そういうのは。

 今、後から(村井氏が)入ってきたけど、お客さんが入ってくる時は、自分が入ってからお客さん呼べ。いいか。長幼の序がわかっている自衛隊ならそんなことやるぞ。分かった? しっかりやれよ。最後の言葉はオフレコです、いいですか、みなさん。書いたらその社は終わりですからね。

 <岩手県庁での達増拓也知事との会談>

 俺九州の人間だから、東北が何市がどこの県とか分からんのよ。

 本当はね、仮設住宅はあなたたちの仕事だから、仮設よりも次の恒久住宅みたいなのを我々は構想する。だから、どういう知恵が出せるか、これからは知恵合戦だ。

 知事は県産品ばっかり売っているから、青森とか北海道の業者呼んで、その人たちに、例えば、県内で雇ってやれよと言えばいい。そのくらいの気持ちでやっていかないと。

 ちょっともどかしかったのは、緊急雇用創出基金とかいうのも提示をしたが、地方に伝わっていない。どんどん使いな。

 俺なんかちゃんとアイデアもっているだろ。ずっとこの仕事やっているから、ずっと指示しているから。国は今、進んだことやっているから、まずそこに付いてこないと。

 知恵出したところは助けますけど、知恵出さないやつは助けない、そのくらいの気持ちを持って。だから昨日、宮古市の山本(正徳市長)にも言ったけど、もうアレがほしいコレがほしいはダメだぞ、知恵出せよ、という話をした。あれ俺の弟みたいなものだから。甘えるなと言った。

毎日新聞 2011年7月4日 12時50分(最終更新 7月5日 0時23分)

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