肝臓がん発症関与 遺伝子発見
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肝臓がん発症関与 遺伝子発見

7月4日 4時51分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

C型肝炎の患者のうち、特定の遺伝子の型を持っている人は肝臓がんを発症するリスクが高くなることが、理化学研究所の研究で明らかになり、肝臓がんの予防などにつながるとして期待されています。

肝臓がんの患者のうち、およそ70%はC型肝炎から進行したとされ、理化学研究所の研究チームでは、そのメカニズムを解明しようと3000人あまりのC型肝炎患者の遺伝子の配列を詳しく分析しました。その結果、「DEPDC5」と呼ばれる遺伝子の型が、肝臓がんを発症した患者と発症しなかった患者では異なっていることが分かりました。型の異なる遺伝子を持つ患者の発症リスクは、持たない患者のおよそ2倍になるということです。この遺伝子にどういった働きがあるのかは明らかになっていませんが、研究グループでは、国内で年間3万人以上が亡くなる肝臓がんの診断や、治療への応用が期待できるとしています。研究チームのリーダーを務める広島大学大学院の茶山一彰教授は、「C型肝炎患者のがんの予防や早期発見に役立ち、がんが発症するメカニズムを解明する研究の土台が出来た」と話しています。