県警が2011年上半期(6月末現在、暫定値)に摘発した覚せい剤取締法違反の摘発者が61人となり、半年で1年間の過去最多に達したことが3日までに分かった。背景には、覚せい剤を資金源とする暴力団関係者による譲渡が増加し、それとともに一般人の使用も膨れ上がるという悪循環がある。県警暴力団対策課は「まん延状態と言える」と警鐘を鳴らしている。
県警のまとめによると、11年上半期(6月29日現在)の覚せい剤取締法違反の摘発数は61人となり、これまで過去最多だった1996年の60人を上回った。
61人のうち9人が暴力団構成員となっているが、逮捕されているのは直接取引した人物のみで、県警は「ほとんどの背後に暴力団がいると考えられる」と警戒する。「悪い意味で需要と供給が増えている」(捜査関係者)ものの、密輸ルートの解明は進んでいない。
一般県民が安易に手を出す事件も多発している。ことし3月、自宅で覚せい剤を使用したとして無職の男と同居する無職の少女が逮捕された。
県警によると、快楽を目的に男女一緒に使用する事案が多発。使用や所持の目的について「快楽を得るため」との供述が多いという。特に摘発される女性は年々増加しており、知人男性に勧められて使用し、依存化する傾向が見られるという。
薬物依存からの立ち直り支援に取り組むNPO法人ソーバーキャンプの中村昌靖施設長は「ことしに入り相談も増えている。薬物依存は病気。最悪の場合、社会的にも肉体的にも死を迎える」と危険性を指摘し、「施設では依存症からどうやって回復するか考えている。家族でもいいのでまずは相談してほしい」と訴えている。
(琉球新報)
2011年7月4日