【松本復興相の発言】知恵出さなければ助けない-被災地に厳しい注文
【河北新報】
■復興相「突き放す時は突き放す」 宮城・岩手知事に注文
松本龍復興対策担当相は3日午後、就任後初めて宮城県庁を訪れ、村井嘉浩知事と会談した。政府の復興指針を7月中に策定する考えを示した上で、厳しい口調で「政府に甘えるところは甘えていい。こっちも突き放すところは突き放す。そのくらいの覚悟でやっていこう」と注文を付けた。
村井知事が打ち出した県内の漁港を集約する構想については「県で意見集約をちゃんとやれ。やらなかったらこっちも何もしない」と述べた。
松本氏は今後の課題として、特区に関する法整備や被災者のための本格的な住宅確保などを掲げた。「それぞれの町で伝統や産業、文化が違う。県の独自カラーを出して、いろいろパイロット事業に取り組んでほしい」とエールを送る場面もあった。………(2011年7月4日)<記事全文>
【写真】村井宮城県知事と復興施策について会談する松本復興対策担当相(左)
【沖縄タイムス】
■松本復興相「知恵出さぬやつ助けない」
松本龍復興対策担当相は3日、東日本大震災の被災地の岩手、宮城両県を訪問し「知恵を出さないやつは助けない」などと発言した。自民党の逢沢一郎国対委員長は4日、「常軌を逸したひどい発言だ。暴言以外の何物でもない」と厳しく批判した。国会で松本氏を追及していく方針だ。
逢沢氏は国会内で記者団に「事と次第によっては菅直人首相に、復興相の職を解いてもらわなければいけない事態に発展するかもしれない」と述べ、更迭を求めていく可能性にも言及した。
午前に岩手県庁で達増知事と会談した際には「(私は)九州の人間だから東北の何市がどこの県か分からない」と発言。「震災から3カ月以上もたって、国が市町村に寄り添うことは(これまで)なかった。私はボーッとしていたけど、みんなでやってくれた」と述べた。………(2011年7月4日)<記事全文>
【写真】自身の発言について記者から質問を受け、厳しい表情を見せる松本復興相=4日正午ごろ、首相官邸(共同通信)
【沖縄タイムス】
■松本復興相の発言要旨
松本龍復興対策担当相が3日、岩手県の達増拓也知事と宮城県の村井嘉浩知事に発言した要旨は次の通り。
【岩手県】
(私は)九州の人間だから東北の何市がどこの県か分からない。
(仮設住宅について話す知事を遮って)本当は、仮設はあなた方の仕事。次の恒久住宅のようなものをわれわれは構想する。そこでみんなどんな知恵を出せるか。
震災の発生から3カ月以上もたって、国が市町村に寄り添うことは(これまで)なかった。私はボーッとしていたけど、大丈夫だった。みんなでやってくれた。私は被災地行脚に行こうと思っている。
あれが欲しいこれが欲しいはだめだぞ、知恵を出せということだ。知恵を出したところは助けるけど、出さないやつは助けない。それぐらいの気持ちを持って。
【宮城県】
政府に甘えるところは甘えていい。こっちも突き放すところは突き放す。そのくらいの覚悟でやっていこう。………(2011年7月4日)<記事全文>