沸騰水型原発の事故時、放射性物質を含む原子炉格納容器内の蒸気を外部に排出し容器の圧力を下げる「耐圧強化ベント」の設備が、国内では日本原子力発電(原電)の敦賀1号機(福井県)だけには設置されていないことが3日、分かった。
敦賀1号機以外で、運転段階の原発は2000年前後に、その後新設された炉にも随時設置されたが、原電は「格納容器の圧力が上がって破損する確率は小さく、優先度が低い」として見送っていた。福島第1原発事故ではベントが必要になり、原電は急きょ、実施中の定期検査で敦賀1号機に設置することを決め公表、福井県などにも連絡した。
(2011/07/04 02:02)
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