- [PR]
[ライフ]ニュース
学校で進まない拉致教育 3万7000校配布の啓発アニメ「上映した」は3%台
2011.7.4 00:55
(1/2ページ)
拉致問題の啓発のため、横田めぐみさん=拉致当時(13)=拉致事件を描いたアニメのDVDが配られた全国の小中高約3万7000校のうち児童・生徒への上映が確認された学校は3%台にとどまっていることが3日、分かった。政府は拉致問題の啓発強化を閣議決定し、都道府県教委に人権教育として拉致問題を学校で取り上げるよう通知したが、せっかくの教材が現場で生かされていない実態が浮かび上がった。
DVDは「めぐみ」と題し、めぐみさんの両親の滋さん(78)、早紀江さん(75)監修で政府拉致問題対策本部が平成20年に作成した25分間のドキュメンタリーアニメ。同本部が20年6月から全国の小中高校に配るとともに上映した場合、アンケートに回答するよう求めてきた。
同本部事務局の6月13日現在の集計によると、全国ほぼ全ての小中高校に当たる3万7256校にDVDが配られたが、アンケートに回答した学校は3221校。うち「児童・生徒に上映した」と答えた学校はDVD配布校の3.7%の1381校にとどまった.
事務局は「上映しても回答していない学校もあるだろう」とみているが、回答校でも児童・生徒への上映は4割にすぎず、教職員への上映が2813校にのぼるのと比べても半数に満たない。
横田さん夫妻が暮らし、拉致問題啓発に力を入れてきた神奈川県でも児童・生徒への上映が確認できたのは24校。低調ぶりに県教委では22年度から学校長を対象に研修会を開くなどしてきた。県教委の担当者は「アニメはすぐに拉致問題が理解できる内容だが、総合学習や公民で取り上げるのか、決まったカリキュラムがないことが大きい」と低調の理由を説明する。
このニュースの写真
関連ニュース
- [PR]
- [PR]