ジュニアほくりく中日
小中学生に読んでほしいと制(せい)作している新聞です。
【北陸発】多い釈明 見えぬ打開策 受け入れ拒否死亡 県と富山の病院、会議2011年7月3日
富山市内で交通事故のため重傷を負った女性(73)が富山市民、県立中央、富山大付属の市内三病院から受け入れを断られた後、搬送された高岡市の厚生連高岡病院で死亡したことを受け、県は二日、富山市内の五つの病院の正副院長らによる緊急連絡会議を開き、状況を確認した。 事故のあった先月三十日の夜間救急当番のため、消防が最初に連絡した市民病院は「外科で患者五人を治療していて、医師が対応できなかった」、次に連絡があった富山大病院は「担当医が緊急手術をしていた」とした。 県が四月から運用している基準では、救急車による搬送先が三十分以上決まらない場合、県立中央と厚生連高岡の二病院のいずれかが調整の上、受け入れると定めている。 県立中央病院は「担当医がすぐに病院に駆けつけられなかった。大勢の医師を当直させられないので当番ではない日は手薄になる」と釈明。「人員確保や職員への意識の浸透を図りたい」とした。 富山市内で受け入れができなかったことに、病院側からは「体制不備の連鎖」(富山大病院)「しっかりとした基準を作ったが絵に描いたもちとなった」(済生会富山病院)などの反省や批判の声が上がった。 県医務課の担当者は「各病院で検証してもらい、課題を浮き彫りにして、行政として対応すべき点があれば改善したい」とした。 (山田晃史) PR情報
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