Sorry, Japanese only.
これが研修生に配っていた(いる?)説明書だ!
アイムジャパンは研修生に何を教えているのか?

TOP>>これが研修生に配っていた(いる?)説明書だ!


これは、アイム・ジャパンの研修生がこれまで受け取っていた(今も?)説明書(の翻訳)だ。
むむ??と思うのは2のbと3のc、4とそして8のc。

なぜ、「初年度は残業手当がないが、1、2、3年目は残業の義務がある」(2のb)のだ? これは、完全に違法です。

研修1年目は、時間外研修(=残業)をさせてはいけないことになっているが、受け入れ先企業が残業をさせているケースは当たり前です。そして、残業代がまったくもらえない研修生の話もよく聞く。そして、その問題を訴えるとアイム・ジャパンのスタッフに「インドネシアに帰国させられたくなかったら会社に従え」「我慢しろ」と言われる(強制帰国措置になると、研修生は違約金を払わなくてはいけない)。
その背景には、こうした説明書があったのでは・・?
アイム・ジャパンは「これはインドネシア労働省が作ったから」と言うが、インドネシア労働省が作ったからアイム・ジャパンに責任はない考えているのか?

「研修生受け入れはボランティアではない。(研修生は、職場の効率、生産性、安全性などを高めることによって、研修生のために出費する受け入れ企業にそれ以上の利益をもたらすよう努めなくてはならない)」(3のc)もよくわからない。

研修制度の主役は研修生じゃないの? 本末転倒な説明。

その他にも、読むと「???」という箇所はいっぱいある。

4の積み立て貯金と送金、8のcのパスポート保管は、「個人の自由を束縛する」と2000年 11月に国会で追及されて中止に。

2のbと3のcについても、外国人研修生問題ネットワークではアイム・ジャパンに対して現在見直しを求めています。(か)



研修生への説明書
Instruksi Untuk Peserta Pemagangan

<翻訳> by JANNI * 以下は2001年1月に研修生から受け取ったものを翻訳したものです。



下記は、研修生が日本に到着後実施される職業訓練センターでの研修時に説明されるものである。

1. アイム・ジャパンについての説明:

a. 日本労働省の認可によって設立された団体(利益追求を目的とする企業ではない)。

b. アイム・ジャパンの職務:

・外国からの研修生の受け入れ(インドネシアからの研修生に限られる)
・日本の中小企業の発展を援助する(インドネシアへの投資の援助)
・帰国した研修生の現地日本企業への就職援助

c. プログラムを修了した研修生のために事業奨励金を授与し、就業努力を支援する。

d. 国際研修コンサルタントを派遣する。

e. 研修生が修了できない主な要因:

病気、研修態度/評価不良、犯罪行為、試験不合格など

f. 研修から逃亡した研修生への罰則と保証契約の解消:

・保険の停止(保険が保証するのは病気、事故、紛失の場合のみ)。
・警察と入国管理局による捜索。
・就業の困難(臨時または日雇いの肉体労働者として雇われるだけで、何の保証もなしに厳しい条件の労働を強いられ、その他様々な不法労働者の困難が待ち受ける。)
・高額の生活費を自身で賄わなければならない。
・暴力団による搾取。
・犯罪者としてインドネシアに帰国。
・日本労働省によるプログラム実施許可の取り消し。
  ・研修生の全ての権利(資格、事業奨励金、就職推薦等)取り消し。
  ・研修から逃亡した研修生の出身地からの研修生受け入れの停止。

g. h. (なし)

i. アイム・ジャパンは研修生が問題を相談する場所である。

2. 研修に関する説明

a. 受け入れ企業と/または職種は変更、交換できない。

b. 初年度は残業手当がないが、1、2、3年目は残業の義務がある。

c. 技能検定(実習と筆記)に合格した場合、研修生は2年目のプログラムに参加でき、最高で3年間日本に滞在することができる。

d. 現行の法律によって研修の延長は許められない。変更が生じた場合研修生は通知を受ける。


3. 日本人の風俗習慣と労働規律(研修と労働に関する理解)

a. 日本での研修は、研修生が職業の技術と知識を獲得することを目的とする。

b. 研修生は、各々の受け入れ企業の規則と規律を遵守し、就業時間に従わなければならない。(遅刻、早退、欠勤の場合、手当は減額される。)

c. 研修生受け入れはボランティアではない。(研修生は、職場の効率、生産性、安全性などを高めることによって、研修生のために出費する受け入れ企業にそれ以上の利益をもたらすよう努めなくてはならない。)

d. 容易な作業から始め、徐々に難しい作業に移行すること。

e. 質問しない、または、理解していないのに確認しない場合、研修生は研修に参加する意志がないとみなされる。

f. 厳しい研修に参加できる身体と精神のコンディションを整えること。

g. 受け入れ企業によって得られる設備や便宜が異なる。受け入れ企業の就業規則を優先し、より上の待遇を求めたり、他の研修生を見て嫉妬したりしないこと。(受け入れ企業によって提供される設備や便宜を比較、検討することは禁止されている。)

i. チームワークが重要である。

h. 研修からより多くの成果を得るため、コミュニケーション能力を改善し、日本語の学習を続けること。


4. 研修手当の支払い

a. 研修手当:

・ 最初の12ヶ月:80,000円/月
・ 13ヶ月目より:90,000円/月
・ 25ヶ月目より:100,000円/月
・ 全ての研修を修了した場合:
研修生はインドネシア帰国後3年で600,000円の事業奨励金を受け取る。

b. 最初の研修手当:

・ 最初の研修手当は、2600円×到着日から同月20日までの日数の合計によって計算される。手当は同月25日に支払われる。
・ 最初の研修手当は、食費として1,600円/日(朝食:300円、昼食:500円、夕食:800円)が差し引かれる。
・ 食事が出されない場合、食費は払い戻される。
・ 断食月には朝食、昼食は出されない。

c. 2度目の研修手当:

・ 研修生が日本に到着後の翌月の25日に支払われる。
・ 職業訓練センターに滞在中の食費は差し引かれる。
・ インドネシアに送金される20,000円が差し引かれる。
・ 受け入れ企業に赴任後自身で食事を賄わなければならないため、全ての研修生は送金や浪費をしてはいけない。

d. 3度目から研修1年目修了までの研修手当:

・ 毎月25日に支払われる。25日が休日の場合、前日の平日に支払われる。
・ インドネシアに送金される20,000円が差し引かれる。

注:研修1年目の最終月のインドネシアへの送金はない。最後の研修手当(研修1年目)は80,000円である。

e. 研修2年目の支払い

・ 支払いは受け入れ企業の規則によって異なる。研修生は自身で企業に確認しなければならない。
・ 研修3年目の最初と最後の月のインドネシアへの送金はない。

f. 銀行口座を通しての支払い

・ 研修生が受け入れ企業のもとに移った後、アイム・ジャパンは研修手当を銀行口座を通して支払う。(2度目の研修手当から始めることができる場合)
・ 研修2年目の間、支払いは受け入れ企業から研修生に直接または銀行口座を通して行われる。

g. 貯蓄

・ 研修生は倹約、貯金し続けること。

h. 銀行口座の利用

・ 高額の現金を持ち歩くのは非常に危険である。
・ ATMカードの使用に注意すること。
・ ATMカードで引き出しまたは入金する時、口座の残高は貯金通帳か利用明細書に自動的に記載される。
・ 日本の銀行は信用できる。


5. 本国への送金

a. 銀行を通しての送金

・ インドネシアに銀行口座を持っている場合のみ可能である。安全に且つ迅速に送金できる。(送金料は、<原文不明瞭>)
・ 口座所持者名、銀行名、支店名、口座番号、送金先のデータを正確に記入すること。
・ 送金したお金は、ルピアでしか受け取れない。
・ 日本の銀行からの送金は、インドネシアの政府系もしくは主要な企業系銀行には可能であるが、小規模の銀行にはできない。

b. 郵便局を通しての送金

・ 大小を問わず全ての日本の郵便局から送金できる。
・ 受取人の氏名、住所を正確に記入すること。受け取りまでに時間がかかる。(約1ヶ月)
・ 郵便局からは銀行口座に送金できない。
・ 手紙の中に現金を入れて送るのは非常に危険である。

c. 送金についての指示

・ 借金を支払うため、親戚縁者のための送金などは極力最小限にする。
・ 貯蓄のために送金したとしても、実際に貯金されている金額は日本からでは知ることができない。
・ インドネシア国立銀行(BNI)から送金することはできるが、インドネシア国内での送金のための費用と時間が追加される。アイム・ジャパンはBNIを通しての送金は推奨しない。


6. 健康管理

a. 寒さへの対策

 ・防寒着を着用し、寒さへの対策を習慣化すること。

b. 食習慣

・ 栄養あるバランスの取れた食事を定期的に取り、インスタント食品ばかり食べないようにすること。

c. 睡眠

・ 十分な睡眠と休憩を取ること。

d. 清潔

・ いつも清潔に(清掃、洗濯など)。ゴミは決められた時間と場所に捨てること。

e. 日常生活

・ 日本人は一般的に日に一度(夜)入浴する。冬に朝入浴すると風邪にかかりやすくなる。
・ 自身で健康管理をすること。病気による欠勤の場合、手当は減額される。

f. マラリア対策

・ マラリアを患った場合、受け入れ企業に報告する前にアイム・ジャパンに報告すること。日本人はマラリアについて知らないので、伝染病と間違えて非常に恐れてしまう。

g. 治療と保険に関する説明

・ アイム・ジャパンに渡された治療と保険の手引きを利用すること。


7. 保険

a. 研修1年目の保険

・ 研修生は外国人研修生用の保険に加入する。この保険は下記の疾病を除き保証する:
   ・歯の病気
   ・持病、日本に来る以前から患わっていた病気
   ・自身の運転中の事故
・ 保険請求をする時、診察券と領収証が必要である。

b. 研修2年目の保険

・ 研修生は、日本人職員のように下記の保険に加入し、保険料を自身で負担する。
   ・健康保険
   ・防災安全保険
   ・労働保険
   ・外国人研修生のための保険
・ 研修生は、研修を修了しインドネシアに帰国後、退職金と過去の手当の払い戻しを受けることができる。


8. 外国人身分証明書、居住通知、パスポート

a. 外国人身分証明書

・ 研修生は、受け入れ企業に移った後、地域の自治体から発行される外国人身分証明書を受け取る。
・ 研修生は、アイム・ジャパン身分証明書と外国人身分証明書いつも携帯しなければならない。パスポートをいつも持ち歩く必要はない。
・ ビザの更新後、外国人身分証明書も更新しなければならない。

b. 在住届

・ 指定の用紙に必要事項を記入し、直ちにアイム・ジャパンに送ること。アイム・ジャパンが一括して東京のインドネシア大使館に送る。

c. パスポート

・ 外国人身分証明書を取得後、研修生はパスポートを携帯する必要はない。紛失、盗難等を防ぐため、パスポートは受け入れ企業に預けなくてはならない。アイム・ジャパンが用意したパスポート保管/委託証明書を用いること。


9. ビザ(滞在許可証)の延長と研修2年目への移行

a. 研修生が日本到着時に所持しているビザの有効期間

・ ビザの有効期間は最高で6ヶ月である。滞在期間と延長できる期間とは同じではない。

b. ビザの延長

・ 研修生の所持するビザが切れる場合、アイム・ジャパンが受け入れ企業側に通知し延長手続きを行う。

c. 研修2年目への移行

・ 日本到着より10ヶ月後、研修生は研修1年目の実績と研修2年目に参加する意志があるかどうかについて審査を受ける。合格しない研修生は日本到着後12ヶ月目に帰国させられる。
・ 同時に技能検定が行われる。これに合格しない研修生も日本到着後12ヶ月目に帰国させられる。
・ 上記の2つの審査に合格した研修生は、研修を延長し、研修2年目、3年目に日本に滞在することができる。


10. 手紙と電話によるコミュニケーション

a. 手紙

・ アイム・ジャパンは研修生に非常に簡単で迅速な手紙、特に航空書簡(90円)、を使うことを提案する。必要な時間:ジャワ島宛で約1週間

b. 電話

・ 公衆電話も国際通話に利用できるが、通話料が非常に高い。
・ 受け入れ企業は研修生の住居に電話を設置する義務を持たない。受け入れ企業が研修生の住居に電話を設置した場合、電話料金は研修生自身が負担することになり、電話代で浪費しないよう考慮しなければならない。国内通話も研修生自身が負担する。
・ 無許可で受け入れ企業の電話を使うことは禁止されている。外からの頻繁な電話も企業にとって非常に迷惑である。


11. 日常生活に関する注意事項

a. 日常の風俗習慣の違い:

・ 大便の時、トイレットペーパーを使う。
・ 小便の時、自身を洗う水は使わない。
・ トイレ、台所、その他の場所は濡らさない。
・ いつでもどこでも鼻汁を吐かない。
・ いつでもどこでも痰や唾等を吐かない。
・ 食事作法

b. 近所の住民とのコミュニケーション

・ 決められた時間と場所にゴミをすてる。
・ 挨拶をする。
・ 騒いだり、近所の人の迷惑になるようなことをしたりしない。

c. 光熱費の倹約

・ 水道、電気、ガス等の倹約に極力努める。

d. 火災予防

・ 冬には日本の空気は非常に乾燥するため、火災が発生しやすくなる。火の元に注意すること。冬に唇が荒れるのは病気ではない。

e. 感謝の気持ち

・ 他人から物品、みやげ、贈り物等を貰った時、感謝の気持ちを伝えること。贈り物を当然な当たり前のことと考えないように。
・ 受け入れ企業からの設備などを大切に使うこと。 後に研修に参加する者もそれらの設備を使うことになるからである。

f. 日常生活の手引きとポスターを利用すること。


12. 禁止事項と義務

厳禁:

a. 自動車の運転
b. 他人の捨てた自転車の使用
c. 酔った上での喧嘩
d. 無許可の外泊と接客
e. 危険行為、及び違法行為(窃盗など)
f. 偽造テレフォンカードの使用
g. 刃物や武器になるような物の携帯

義務:

a. 交通事故の回避
b. 衣類、電気、水道、ガス代の倹約


13. まとめ

a. 研修生は職業訓練センターでの研修プログラム期間に学んだことによって、その後の様々な生活環境に適応できる。受け入れ企業に移った後、研修生は日本で自活しなければならない。研修生は炊事、洗濯、掃除等を自身で行わなくてはならない。

b. 研修において日本語は非常に必要であり重要である。期待されているような研修成果を上げるため、研修生は日本語の学習を継続しなければならない。

c. ストレス発散のための気分転換を行うこと。テレビを見たり、ラジオを聞いたり(インドネシア語放送がある)、スポーツやカラオケなどをしたりすること。レクリエーションとコミュニケーションの機会に参加すること。

d. 食事に気を配ることは健康維持の最も重要なことである。調味料を探して料理をすること。

e. 日常生活で分からないことについては、上司に質問すること。

f. アイム・ジャパンは、毎月1、2回相談員を派遣する。相談する必要があることを伝えること。

g. 断食月であっても就業規定に従うこと。夜中や夜明けに食事をする場合、静かに行うこと。

h. 受け入れ企業の許可を得た上で、アイム・ジャパンの催す研修生の集いに参加すること。受け入れ企業を通してアイム・ジャパンに申請用紙を送ること。正しくない噂やニュースに左右されないようにすること。

i. アイム・ジャパンは、必要に応じて通知や手紙を送る。アイム・ジャパンからの通知の内容に従うこと。

j. アイム・ジャパンは、研修生が不満や問題などを伝える所である。問題に直面した時は、電話か手紙でアイム・ジャパンに連絡すること。

k. アイム・ジャパンは、研修生がこの3年間の研修を修了できることを非常に期待している。我々は研修生一同の健康と成功を祈っている。