東日本大震災の復興の司令塔となる担当大臣に、福岡県選出の松本龍大臣が就任しました。
その手腕を多くの国民が見守っていることを、どう受け止めているのか、松本大臣がRKBの単独インタビューに答えました。
●松本龍・復興担当相
「復興大臣として、これからしっかりチームを組んで、復興に向けて努力をするという意思の表れでした」
●就任会見での松本復興担当相(6月28日)
「民主党も、自民党も、公明党も嫌いです。そういう意味では被災者のために、これから我々チームは、ひたすら前を向いて歩いていくということだけですから」
27日の閣僚人事で、被災地の復興担当大臣に就任した松本大臣は、就任会見で挑発的なメッセージを発信しました。
防災担当大臣として3月11日以来、東京と被災地を往復しながら復旧にあたってきました。
より権限が強い司令塔として復興の指揮を執ることになりますが、それだけ重い責任を負うことにもなります。
●松本龍・復興担当相
「スピードアップをしていくことが、復興大臣の使命だろうというふうに思います。九州で生まれ育った私が、東北を支える役割をするということは、非常に私としては光栄だし、千年に一度の事業をこれからやるるわけですから。私自身も出歩いて、東北に行って御用聞きをするぐらいの感じで…」
松本大臣は当選7回。
スタンドプレーを嫌い、民主党中央では目立たない存在でした。
しかし、今回の就任に党内外から期待する声は少なくありません。
●仙石由人・官房副長官
「つらい立場の方々の立場については、最もよく理解して、共鳴して、感情移入をしながらですね、それを汲み取るという能力は抜群のものがあります」
●輿石東・民主参院会長
「確かに松本大臣は、地味でアピール不足ということ。それだけに魅力を感じる。この復興とか復旧というのは、派手に振舞えばモノが出来るとか、現地の人たちの、市町村の皆さんの本当の気持ちを受け取れるかどうかでしょう」
●自民党・武田良太県連会長
「民主党の中にあっては、非常に経験も豊富で、見識もある方なんで、私は大いに期待したいと思っておりますし」
Q.菅内閣のもとで出来ますか?
「無理でしょう」
●松本記者
「東日本の本格的な復興へ向け、新しい復興対策担当大臣というポストが新設されました。ただ、今後、避けられないのが財源問題です」
松本大臣は、「民主党も自民党も嫌いだ」と公言するほど、強い決意を見せていますが、菅総理は身内の民主党内部からも退陣を求める声が止まず、国会が正常に開けない情勢です。
莫大な予算を必要とする復興財源の確保は、消費税の引き上げとも絡み、容易に解決できる問題ではありません。
●仙台の有権者
「できるだけ最後の手段で税金でやむをえないとなれば、消費税でも、何でも結構ですけど。やっぱり、それは国民の義務だと思いますので」
「今あるお金の中からというのは、なんか無理な気がするので、やっぱり、新しく税金として、少しずつ取るっていうのはいいのかなって、仕方ないのかなって思いますね」
●福岡の有権者
「(増税は)確実に使ってもらえればですね。行く先が、義援金でも、まだきちんと配布されていないとか、うやむやになっているところが、ちょっと不信感がありますね」
「何百兆円という赤字があるんでしょうけども、もうこの際だから、もうちょっと頑張って出してもいいんじゃないかなと思うんですけどね」
この時間も、被災地で悩み苦しんでいる人がいる中、復興担当大臣は、不満と批判の矢面に立つ覚悟が必要となります。
●松本龍・復興担当相
Q.評価に立ち向かう勇気はありますか?
「あるよ。奇跡を起こすぐらいの気合をもって今、臨んでますからしっかり九州人として、博多っ子として、努力をするということにつきます」