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【プロ野球】

藤井彰 移籍1号 本人、ナイン、虎党もビックリ

2011年7月3日 紙面から

阪神−横浜 ヒーローインタビューで「顔だけが取りえなんで…」とおどける藤井彰(右)と、大笑いする新井貴=甲子園球場で

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◆阪神6−4横浜

 2試合連続となる2ランを放った新井貴とのお立ち台。この試合一番のヒーロー・藤井彰は、お立ち台でも主役の座を譲ることはなかった。「顔しか取りえないですが、一生懸命頑張りますから、今後ともよろしくお願いします!!」。ノリノリで大観衆を喜ばせた。

 誰よりも本人が驚いた。“想定外”の一発が飛び出したのは2回だ。須田の内角145キロ直球をうまく左翼スタンドへ持っていった。「ガッツポーズしかけたけど、いかなかったらまずいんでやめました」と冷静に振る舞ったが、一塁ベースを回る際にはこらえきれずに白い歯がこぼれた。

 「うれしいです」。それもそのはず。待望の移籍第1号。楽天時代の09年6月27日のオリックス戦(京セラ)で代打本塁打を放って以来、実に735日ぶりに味わう快感だった。真弓監督が「まさかホームランを打つとは…」と目を丸くするのも無理なかった。

 4回の第2打席では、1死一、三塁という場面でスクイズを成功させた。恩師の近大・榎本保監督が「本当に器用。だからゴルフもすごくうまい」とうなるテクニックをここで発揮。城島が右肘を痛めて離脱し、出番を得てからは守備面で存在感を発揮していたFA捕手。この日は大技、小技で、チームを5月20日以来となる借金4に導いた。 (島田明)

 

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