ドリブル突破からスルーパスを出す玉田(右)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(伊東朋子撮影)
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名古屋グランパスは1日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで練習し、2日の仙台戦(ユアスタ)のため仙台入りした。25日の浦和戦(豊田ス)で右臀部(でんぶ)を痛めたFW玉田圭司(31)はフルメニューをこなし、万全の状態をアピールした。
玉田は前線に走ったFW永井を見て、スルーパスを送った。快速の永井でもわずかに追いつけずにエンドラインを割ると「無理かあ」と天を仰いだ。軽めのメニューながら、すべてこなした表情は明るかった。
前節の浦和戦では前半の接触プレーで右臀部(でんぶ)を痛めた。痛みが残ったため6月29日まで別メニュー調整が続いたが、仙台戦には間に合わせた。ストイコビッチ監督も「軽めのけがで、いい感じに戻っている」と好調ストライカーの復帰に胸をなで下ろした。
玉田は今季、3試合連続得点も記録し、グランパスが勝利を飾った全5試合でゴールを決めている。優勝した昨季は得点を決めた9試合は8勝1分け。2009年から続く不敗記録は16試合に延びている。
浦和戦は不可解なPK判定で同点に追いつかれた。「1点差は何が起こるか分からない。その前に試合を決めないと。1点を守るのではなく、2点目を取りに行く意識を持ちたい」。玉田は1点を返されたことより、追加点を奪えなかったことを悔やんだ。
グランパスは6月の5試合を3勝2分けと負けなかった。だが、玉田は本来の攻撃サッカーが発揮しきれていないと感じている。「試合内容が良くなくても勝ちきる力を戻したい」。昨年の勝負強さを取り戻すためにも玉田の爆発は不可欠だ。
仙台は開幕からの不敗記録こそ「12」で止まったが、4位と好位置につけている。「仙台は勢いに乗っていると思うけど、そんな中でもグランパスらしさを出したい」。攻撃の中心には玉田が紡ぎ出すリズムがある。不敗神話が続く玉田ゴールでチームを勇気づける。 (伊東朋子)
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