村西とおる生ライブ配信開始
◆ 中国での「蒼井そら」人気の底流にあるもの・・・2011.5.30

中国に来ています。

中国で体調を崩して、一週間近く寝込んでしまいました。

その為このブログを立ち上げるのが遅くなっていました。



日頃ご愛読いただいている皆さまには

ご迷惑とご心配をおかけ致しました。

お詫び申し上げます。



決して「何とか連合」のチンピラに

「ら致」された訳ではございませんので誤解のないようにお願いします。



中国でのお仕事は「ファッションショー」でございます。

勿論ファッションショーといっても

一般的なファッションショーではございません。

セクシーな女性用のランジェリーのファッションショーでございます。



中国では何をやるにしても許可が必要でございます。

中国政府当局は10人20人単位の「集団」が集まることを

非常に警戒していて、許可なく集る催しを原則禁止にしております。



許可なく20〜30人の集団が集まっていると、

たちまちのうちに武装警察がやって来て即刻解散させられる、

という浮き目にあいます。



今回の「ランジェリーのファッションショー」を開催したのは北京です。

北京は中国では商業というより「政治の都」でございます。

中国共産党の中枢があるそのオヒザもとの北京で

そうした「下着」のショーを開催するの困難がございました。



使用する会場の許可が容易に下りないからです。

そこで会場は市内の「ディスコ」とタイアップすることになりました。

そのディスコを会場に借りることにして「開催」したのでございます。



手前どもが中国でそうした「下着」のファッションショーを開催するのは

初めての経験ではありません。



これまで何回か開催してきましたが北京で開催したことは

一度もなかっただけでございます。

それまでのショーは全て上海で行なってまいりました。



手前どもが最初に参加したのは三年前でした。

上海の国際催し物会議場で開催された「大人のグッズフェアー」に

相乗りする形で参加したのでしたが大盛況でした。



初日は250元(日本円3200円)という中国人の所得状況から見れば

かなり高額な金額のせいからであったでしょうか、

東京ドームほどの広い会場も人影がまばらでした。



このショーには4人のAV女優さまにご同行いただいたのですが、

出演いただいたAV女優さまは企画モノクラスの方々で

中国ではおろか、日本国内でも正直なところ

余り知名度のある女優さまではありません。



ですから最初はショーを見にやって来る中国人の観客の人数が

まばらなのも仕方がないか、と期待薄でした。



午前10時の開場で第一回目のショーは午後1時に行ないました。

4人の日本のAV女優さま、といっても

AV女優さま「もどき」といった方が正しいレベルの女優さまに

歌と踊りとトークのパフォーマンスをしていただいたのでございます。



ショーが始まるとショーの行なわれているステージの前に

会場のあちらこちらから人々が集まってきました。

最初は10人、15人、20人と段々と増えていき、

30分のショーが終了する頃には50人近くの人垣が出来ていました。



50人近くの人垣といっても、

会場内には100人を超えるほどの展示ブースが作られています。

それぞれのブースに入場客が散っていて

一ヶ所に50人もの人間を集めているブースは手前どものところだけでした。



会場の条件を考えれば大成功、といっていいほどの「集客」でした。

しかし驚かされたのはここからです。



ショーは2時間ごとに1時、3時、5時、7時と行なったのですが、

2回目の3時のときは前回の倍近くの人数、

5時、そして最終回の7時のショーのときは

会場内に居るほとんどの入場者「約1000人程」が

手前どもの舞台の前に集まって来てショーを観たのでございます。



会場内で実際に「下着」の「ファッションショー」を行なっていたのは

手前どものブースだけではございません。

会場内では台湾、香港、米国、ヨーロッパの

「セクシー系」の下着専門の会社がそれぞれにブースを設けて、

可愛いモデルたちを配置し宣伝を行なっていました。



しかしそれらのブースに多くの入場者が集まる気配は全く見えませんでした。

美しさやスタイルといった面から見れば

遥かにそれらのメーカーのモデルの女性たちの方が上なのにどうして

手前どもの所だけにあれだけ多くの観客が集まってきたのでしょうか。



そかしその後二日間、ショーを続けていくなかで、

中国の人々がAV女優に熱く魅せられるその理由を承知できました。



2日目、早朝会場にやって来ると会場の前には長い行列が出来ていました。

初日には無かった行列です。



行列に並んでいるのはほとんどが若い男たちです。

彼等はそれぞれに手元に高級なビデオカメラを抱えていました。

安物のモノではありません。

プロでもなかなか手が出せないような高級なクラスのモノばかりでした。



開始時間が来ると、行列していた若者たちはドッととばかりに

手前どもが設けているショーの舞台の前に押し寄せました。



第1回目のショーがスタートする午後1時頃には

その数がザッと1000人を超えていました。



「黒山の人だかり」という表現がありますが、

まさしくアノとき集まった人間の塊りがそうでした。

一夜にしてどうしてそれほど多くの人間が

会場に集まることになったのでしょうか。



インターネットとケイタイの力、由でした。

現在中国ではインターネットのユーザー数は5億を超え

ケイタイは8億台を数えるまでに普及しています。



中国人の情報発信と伝達のツールとして、もはやテレビや新聞を超え

インターネットが莫大な力を持つに至っています。



中国人のスタッフに

昨日行なった手前どもの「セクシーランジェリー」の

「ファッションショー」のショーの写真が

たちどころにインターネットにアップされて

昨晩一晩で50万近いアクセスがあり大反響になっている、

という説明を受けました。



しかしその時はまた何とも合点がいきませんでした。

ただ日本で行なってきたままの在り来たりのショーを

中国でやっただけなのに、という思いでした。



それも、せっかくご賛同していただいて

ご参加いただき出演していただいた女優さまには

誠に失礼な話ですが、失礼をかえりみず申し上げれば

その女優さまのクラスはABCを通り越してDからE、

場合によっては落ちも落ちたりFクラスの「AV女優さま」のご出演でした。



心ある日本国民が現場で目撃されたならば

「ムラニシは国家侮辱罪を犯している」

との奮激し叫弾の炎を上げたに違いない「人選」なのでございました。



一重にこれも限られた予算の中でのヤリクリの結果

でございましたのでございます。



それがインターネットやケイタイを通じて発信されると

一夜にして昨日の10倍以上の人民が集まって来たのでございます。



ショーが始まると「観客」は一斉に持参してきたカメラを構えて

フラッシュをたき撮影を始めました。



凄まじい勢いでフラッシュの光がたかれて

その中をアップテンポの曲に身を躍らせて、

さながら舞うがごとくパフォーマンスを繰り広げる

モデルのAV女優の風景は、パリやニューヨークの

どんなコレクションより豪華に見えました。



カメラを構えることなく裸眼でショーを見守っている男たちの目は、

まさしく「瞳孔が開いてしまっている」かのように、

マバタキをすることなく見開かれたままでした。



彼等にとって常日頃親しんだネットや街裏で売られている

コピーの日本版アダルトDVDで見てきた

「別の世界」の「別の人間」であった筈の日本のAV女優が、

いま眼の前で生で見ていることに信じられない思いであったのでしょう。



それは決して大げさな言い方では無く、

月面着陸をする瞬間を目撃した人間に匹敵する

感動と驚きであったに違いありません。



あるいは100m競争は7秒を切って走ったごときアスリートに対する

憧れのようなものであったでしょうか。



中国人に限らず生まれてきた以上「SEXの勝者」でありたい、

と願うのはなにも不自然なことではありません。

そうした欲求を持つ人間にとってAVでSEXをむさぼるAV女優は、

もろこの自分たちと違った次のステージに行った人間として

憧景の対象でありました。



喰い入るように、というのはまさしくアノ時の中国人の観客の皆様の

憑りつかれたかのような表情を言うのではないでしょうか。



30余年前愛染恭子さまが

その頃手前どもが住んでいた札幌のストリップ劇場にやって来ました。

今でも鮮明に覚えていますがその日は恒例の雪祭り初日でした。



今では親しくお付き合いをさせていただいている愛染さまですが、

その頃は手前どもにとっては「天使」そのものでした。



あの本番女優の愛染恭子がこの同じ札幌の空の下にいる、

と考えただけで当時はテレビゲームのリース業をしていましたが

朝からソワソワして仕事が手につきませんでした。

居ても立ってもいられない心境でした。



本番といっても、よく考えれば手前どもの母親だって

多分愛染嬢より多く本番を経験した女性でございますので

「本番ウンヌン」で大騒ぎをするのは実にナンセンスなことなのでしたが、

当時はドップリと暗示の世界にハマり目が見えなくなっていたのです。



30余年の時空を超えて、

あの時の興奮したさまが中国上海の地でまざまざと甦りました。



ショーが2回目、3回目と続くにつれて、盛り上がりは最高潮を迎えました。

最高潮を迎えるというより、異常なまでに興奮した観客の集まって

収拾がつかなくなったのです。



観客は自分のスペースを求めて

周囲の他の展示ブースまで平気で入り込む有り様となりました。

その傍若無人ぶりに数十の共催店から

厳しい「イベントの中止」が申し込まれる始末となったのでした。



話し合いによって

会場内の警備員をイベントスペースの舞台周囲に張りつけ、

観客制限を行なうことで最後のステージを無事終えることができました。



最終日の三日目、

相変わらず会場前には昨日より多い人の長い列ができていました。

自分たちのブースに行くと数十名の武装警察官がいました。



20数年前のハワイでの事件の再来か、

と緊張しましたが事情を聞いて安堵しました。



主催者側が(主催者側といっても市民レベルのものではありません。

中国では世界の大人のオモチャ市場の90%を占める世界No1の

「大人のオモチャ大国」なのです。



今や「大人のオモチャは国内の消費、輸出ともに

国の経済を支える基幹産業に成長しています。

ですから主催したのも国の経済部門の担当省である

商務省の一政府機関なのでした。)



万が一の事故とトラブルが起きることに配慮!?して

ステージの周囲に中国人民の誰もが恐れる

武装警官を配置したというワケです。



三日目の最終日の4回のステージは

武装警官に見守られてのモノとなりました。



最終日、ということもあったのでしょうか、

押しよせたファンの熱気は凄まじく、

観衆の上げる大きな歓声にあおられて立ちクラミを覚えた程でした。



主催者発表によれば、

その日会場に訪れた入場客は約7000人ということでした。



中国人フタッフによればそのうちの99%の人達は

手前どものAV女優のセクシー下着のファッションショー目当て

の観客であったとのことです。



インターネットのアクセスは200万を超えていました。

そしてこの時のショーのシーンはYouTubeに載り

現在まで8ケタの閲覧数を数える

YouTubeの中でも超人気の映像となっています。



あれから3年、日本のAV女優さまにご協力をいただきながら

これまで様々なイベントを仕掛けてまいりました。



いつか中国の政府の総本山である北京で

このショーを開催してみたい、と願っていましたが、

この度ようやく念願叶って開催にこぎつけることができた、という次第です。



ショーは大成功でした。

会場には中国や欧米の目の覚めるような美しいモデルが沢山いましたが、

日本のAV女優さまに対する評価は最高級の「別格」のモノでした。



日本のAV女優さまが登場すると満員の1200人が入る会場の観客は

総立ちになって大きな歓声を上げて迎えました。

出演された日本のAV女優さまは4名でしたが、

この余りの中国人観客の反応ぶりに心底驚いているようでした。



なかの一人の女優さまが「東北大震災があったから、

中国の人たちが私たちのことを気づかってくださっているのかしら」

と云っていましたがそうではりません。



日本の若者もそうでしょうが、中国の若者は直截的です。

何でも情にからめて見逃したり許す、ということをしません。

厳しい生存環境がそうした甘さを許さないのです。

駄目なものは駄目、と反応してブーイングの嵐となります。



世界ベスト30のディスコに選ばれたこともある会場となった

中国屈指のディスコの支配人が

「これまで国内外の著名なアーチィストを数多く招待してきたが、

これほど観客が喜んだのは初めてです」と申されていましたが、

アナガチその言葉に嘘が無いように感じられました。



何故ならその会場にいた手前ども自身、

あのような興奮のルツボと化した渦の中にいたのは、

初めての経験だったからです。



これまで国内の主たるストリップ劇場やイベント会場、

ディスコでの興行を行なってきましたが、

これほどまでの熱気というか殺気にも似た熱風に煽られたのは

本当に初体験でした。



今更ながらに中国でのAV女優の人気を実感させられたのでございます。



中国では何故このようにAV女優の人気が高いのか、

を知るためには中国人民の置かれている現実を知る必要があります。



中国で日本のAV女優としてその筆頭に挙げられるのが「蒼井そら」です。

「蒼井そら」が中国で開設しているツイッターのフォロアー数は

260万といわれています。



この数は中国の中でもベスト10に入るほどの大きな数字です。

「蒼井そら」はもはやアダルト女優の領域を超えて

中国では人気の酒井法子と比肩するほどの地位を獲得しています。



「蒼井そら」はもはや日本では「終わった」女優です。

AVメーカーにとって「蒼井そら」は何の面白味のない、

かかわったら損をする存在、であるに過ぎないのです。



しかし何故そんな「脱けガラ」のような「蒼井そら」が

中国では超人気者として260万のフォロワーが出来るほどに

「崇められている」のでありましょうか。



それは3年前、中国四川省で起きた中国四川大地震のときのことです。

中国での悲惨な地震を知った「蒼井そら」が自らのブログで

被災された中国被害者の人々を救うために

義捐金を募ることを呼びかけたのでした。



集まったそれほど大きくないお金でしたが、

そのお金を中国の被災者の方々に贈ったのです。



打算も計算も売名行為でもない、

彼女の「苦しんでいる人達を見ないふりをせずに助けたい」

という純粋な気持ちからの行為でした。



そのことがネットの中で徐々に広まり、

やがては中国のネットにも伝わりました。



最初、中国の人々の反応は「蒼井そら」って誰だ??というものでした。

AV女優の「蒼井そら」であることを段々に知られることとなって

「あのAV女優の蒼井そら」がなんと優しいことを、

と増幅され、たちまちのうちに中国で話題となり

その人気を築いていったのでした。



それはまさしく「沸騰」といっていいほどの凄まじいものでした。



今日「蒼井そら」は中国で中国語でのツイッターを開始し、

260万のフォロワーを獲得して

浜崎あゆみや藤原紀香が束になってもかなわない

中国で「日本人で一番有名な女性」の名を

不動のものとしているのでございます。



中国四川大地震で日本から個人で義捐金を寄せたのは

なにも「蒼井そら」に限ったことではありませんでした。

でも何故「蒼井そら」だけがその後「優しい人」として

人気を沸騰させたのでしょうか。



「蒼井そら」がAV女優だったからです。

AV女優の「蒼井そら」なのに遠い異国の困った人達を助ける

優しさをみせてくれた、と中国の人たちは感動したのでございます。



これが普通のOLや主婦の「蒼井そら」であったならば

中国の人々をここまで動かすことは無かったのでございます。

何故「蒼井そら」がAV女優だったことがポイントとなったのでしょうか。



中国人にとって日本のAVに馴れ親しみ驚き興奮し

日本のAVを一人で、あるいは親しい友人と観ることが

陰の余暇の最大の人気となっています。



よって「日本のAV女優」は中国人にとっての憧れの的であるのですが、

同時に憐れむ感情を持ち合せています。



自分達の境遇とダブらせて、余程の事情があって出生が貧しく、

両親や兄弟を養うためにこのような

「男とSEXをしている姿をDVDにして売る」という

人間として恥しい仕事をしているのだろう、

と秘そかに同情を寄せているのです。



「蒼井そら」がそうして自らの体を張って稼いだ洗財ともいうべき金を

義捐金として贈ってくれたことに「信じられないほどに優しい女性だ」

と感激の輪がまたたく間に広まった、という訳です。



AVではありませんが中国でも表向きには禁じられていますが

自分の体を売って稼ぐ「カラオケBOX」などで働く

多くの女性たちがいます。



しかしそうした女性たちはあくまでも自分や家族の生活を守るために

体を犠牲にして働いているのであって、

とても他の不幸な人達のために援助をする余裕などありません。



が一方中国人はその民族の辛く長い歴史から

他人のために不幸もいとわない主人公のお涙頂戴の物語が大好きです。

「蒼井そら」の義捐金の話は中国人の琴線を大きく揺ぶったのでした。



中国は人類史上かつてないほどの驚異的な発展をしながらも

大きなヒズミの問題を抱えています。

その最大の「ヒズミ」といわれるのが格差問題です。



統計では持つ者と持たざる者の差が40倍あるといわれています。

その格差も働く者と働かざる者との間に生まれたものであれば

「公平」という社会のシステムの中で吸収できる可能性があり、

そう深刻ではあにのですが中国のそれは違うのです。



働かざる者が富を得て、

働く者がいつまでも喰うや喰わずの

貧困生活を強いられているところに問題があるのです。



一部の特権階級がその地位と権力をいたずらに行使して

自分たちのもとに富を集中させ、残された庶民を犠牲にしている

という構図が中国の最大の問題です。



中国の人々は心の中に不満を押し殺して生きています。

がしかし同じ人間として生まれてきて

自分たちの悲しい境遇にいたたまれない気持です。



ハケグチとして、あるいは正当な権利として

政府に対して批判的な言論や行動を取ると、

たちどころに監獄にブチ込まれることになります。

中国には表現の自由はなく国民の一人として

最低限の生活を生きることさえ保障されていません。



一方的な強権による「独裁政治」は北朝鮮となんら変わることはありません。



中国での法律は施法はある日突然に行なわれることも珍しくありません。

共産党一党独裁の中国にあっては日本のように国会を開き

年月をかけて審議する、といった「無駄」な時間と手続きに

労力を費やすことは一切ありません。



こうと決まったら即日実行、

そうした専決主義が今日の中国のダイナミズムを支えてきたのです。



一週間前にもこういうことがありました。

新聞で本日より飲酒運転した者は即決で如何なる弁解の余地も無く

刑務所送りされる、との発表があった日から法律が施行されたのでした。



古い中国の友人でこれまで何度か食事した時には

決まって酒を飲む習慣の男がおりましたが、

久しぶりにこのたび会った時には酒を勧めても

いっこうに酒の入ったグラスを空ける素振りがありません。



「どうして」といぶかしく思い訊いたところ

前述の「即刑務所送り」の法律の施行を知ったのです。



こうした朝令暮改的な法律の運用は北京の中央政府にとどまっておりません。

中国は日本の25倍という広大な広さを持っています。

その広さのせいで地方にまで中国政府の施政の意向が届き

なかなか反映されることがありません。



中国の中央の北京政府が法律を施法して守るように通達しても、

地方の政府のボス達はそうした法律を無視して

自分勝手なやりたい放題をしている、というケースが少なくないのです。



地方都市に行くとその市や町や村の最高責任者である共産党書記や

市町村長は住民から見れば雲の上の人です。



書記や市町村長がある日突然現われて、

庶民が遂に住んでいる場所の立ち退きを命じられれば、

問答無用に立ち退かなければなりません。



警察や司法当局に訴えても、

法の番人そのものがその地方を牛耳る悪と結託している

ゴロツキそのものなのです。



神のごとき立場となった悪党どものために人民は

今日おいても泣かされ続けている現実があります。



権力者による富の搾取、富の偏在は軍にも及んでいます。



陸海空の軍隊のそれぞれが治外法権の特権的立場を約束されており、

これまたそれぞれの最高幹部にとっては

やりたい放題の金城湯池となっているのです。



手前どもの中国の友人の一人はその地方都市では一番の

大きなホテルを経営しています。

客室200余りのその地方都市では飛び抜けて立派なそのホテル

訊けばホテルの建物のオーナーは地元の陸軍ということでした。



陸軍はその地方都市の一等地を開発して

次々に商業施設やデパートを建設し

それらを地元の企業家に貸し与えました。



知人の中国人の友人もその地方都市に君臨する陸軍の将軍と友人で

彼に便宜を計ってもらい市場価格の10分の1の激安価格で

そのホテルを賃貸する権利を手に入れたのでした。



見返りは毎月一回開かれる陸軍の幹部達の集いに場所を提供して

豪勢な喰べ物や高価なウイスキーをプレゼントすることですが、

格安の賃貸料金から比べればそんな支出など屁のようなものだ、

と中国の友人は笑っておりました。



一昔前、江沢民が中国の事実上のトップである共産党書記に就任したとき、

陸海空軍の司令官に改めて「信任状」を渡すことになりました。

陸軍、空軍の総司令官は北京政府に出向き江沢民から直々に

「信任状」の手渡しを受けたのですが、一人海軍の総司令官だけは

「信任状」を受け取りに北京に姿を現わすことがありませんでした。



海南島の海軍総司令部にいた司令官の意向は

「俺には俺の用事がある、信任状を渡したければ江沢民お前の方から

渡しにこの海南島の司令部までやって来い」というものでした。



中国の権力層を一皮むけば群雄割拠と申しますが、

いまもって中国戦国時代の梁山泊の様相を呈しているのです。



仕方なく江沢民はわざわざ海南島に出向いて「信任状」を渡した、

と伝えられています。



こうした中国の軍と政府の微妙なアツレキを知る中国のある政府関係者は

手前どもに対して「中国は何があっても戦争はしません。

平和主義国家であるからではありません。



政治の世界では中国の政治は全てが内政のための政治です。

外交や国防問題の全てが内政問題に大きな影響を受けます。

したがって中国の指導者はいつも内政のことに

大きなエネルギーと時間をかけて取り組んでいます。



中国の政府中枢ではいつでも凄まじいエネルギーで

静かですが水面下では無慈悲な権力闘争が行なわれています。



例えば中国が日本と本格的に紛争を起こしたとします。

中国の指導者はその瞬間から

外の敵である日本と戦うことの何倍ものパワーを使って

自分の座を狙い蹴落とそうとする勢力と戦うことが余儀なくされるのです。



よしんば戦争に勝ったとしても、

勝てば勝ったで勝ち方が悪い、だの犠牲者が多すぎるだとの因縁をつけられ

その座を追われる危険性が確実にあるのです。



負ければ問答無用、たちどころにそれこそ味方の射た背後からの矢によって

命を奪われることになりかねません。



勝っても駄目、負けても駄目、金縛りにあったような状況の中で

胡錦濤や温家宝という中国の指導者は国家運営の舵取りをしている、

という現実があるのです。



そうした張り子の虎のごとくなっている中国指導者の現状を理解せずに、

いたずらに中国の脅威をあおってアメリカの軍事産業に貢献するがごとき

一部反中国マスコミ人間の言動は厳に慎んでもらいたいものだ、

と手前どもの知人の中国政府関係者は熱く語りました。



一部の悪党どもだけが富を貪り享楽的生活に溺れ、

人民はひたすら耐えて犬、猫や家畜のごとき慎ましい人生を終える、

4000年続いてきた中国のそんなイビツな構図が

現状においても細部にわたり、それも顕著に見られるのでありました。



現代の中国人は誰もが金、金、金に追われるような毎日を

送っているかのように見うけられます。



幾多の政変によって全てを失い命さえも奪われた歴史を背負う人民は

政府を根本から信用していません。

彼等が信じれるものは自分を裏切らずに絶対に守ってくれる

「金」しかありません。



だから金、金、金、と金が万能のものとなって

中国人を突き動かしているキライがあります。



中国人と深く付き合ってみると分かることがあります。

彼等には決定的にモラルが欠如している、ということです。



しかしこれはただ彼等だけの責任ではありません。

つい一昔前までは国中の人々が一日三食を喰べることだけで

精一杯の生活を重ねてきました。とてもモラルだ人の道だなどと

ノンキなことを言っている暇がありませんでした。



そうしたモラルの欠如は、経済の発展により、

負け組と勝ち組が明らかになってくるにつれて

増々顕著になってきた気がします。



荒んだ社会、ともすれば自分の家族さえ信用できない社会に生きる

中国人の人たちの心にはいつも砂漠の砂嵐のような

セツナイ風が吹いています。



そうした中で「蒼井そら」の義捐金の活動は一服の清涼剤となったのでした。

「蒼井そら」の自らを犠牲にして決して見返りを求めない行動が

強烈に中国人の心を打ったのでした。

それは中国人一人一人が実は心の中で求めていたものであったからです。



打算や計算ではなく、

ただひたすらに相手のためを思って行動する「犠牲心」。

これは中国に生きる中国人の多大の心情とは真逆の心境ですが、

中国人はそこに救いを発見したのでした。

それは秘かに憧れていたものの「正体」でもあったからです。



中国人の誰もがこの苛烈な中国の競争社会に「辟易」しています。

自分たちの心の行く先が見えずに不安になっています。

そうした中で中国人が最も見習うべき対称としたのは

欧米諸国ではなく、同じアジアの日本人でした。



日本人の礼儀、信頼、勤勉、努力、といった優れた国民的気質の特徴と、

ミシュランの三ツ星群に見られるようなその高度に洗練された社会生活に

明日の中国の参考としてそのあり方を見たのでした。



AV女優「蒼井そら」の未曾有の人気は

日本の社会が和洋折衷で築いた高度な文化社会に対する

高い尊敬と評価の裏返しでもあったのです。



「蒼井そら」が示した「無条件の優しさ」は

「蒼井そら」に限ったものではありません。



日本女性が通有に持つ、日本女性の最大の長所ともいうべき特徴です。



このたびの北京の「セクシーなランジェリー」のイベント会場で

感じたのもその日本女性の優しさでした。



中国や欧米諸国のモデルは押し寄せる観衆に腕や胸をつかまれると

色をなして怒っていました。



しかし一方の日本のAV女優は混雑した会場で観客に手どころか

胸や尻やあらぬ所を触られることがあっても怒りを見せることなく

笑顔を忘れず「おもてなし」を続けました。



実際に中国人や欧米の女性が、

胸や尻をムンズとつかまれたり触られたりしたら、

大声を上げてきっと許すことなく警察に突き出したことでしょう。



集った観客相手にツーショット写真やトークイベントが

繰り広げられていくうちに彼等の差はあきらかになりました。

日本からやってきた手前どもAV女優のもとにだけ

観衆がそれこそ津波のように押しかけてきたのです。



こんなことがありました。

象皮病と思われる大きな病気に患かられた観客が

ツーショット写真の列に並んでいるのを発見しました。



その顔は大きなネットメロンのような大きさで

黒く変形したコブのようなもので覆われていて、

ようやく両の眼の場所が外からうかがえるほどに変形していました。



中国側の関係者が彼を発見して色めき出し、

彼を行列から強引に除外するかのような動きに出ました。



するとその行列の先端にいたAV女優の一人が

「ニイハオ」と大きな声を出してその象皮病の青年に声をかけました。

彼女は遠くから象皮病の青年の存在を見つけていました。



そしてトラブルになりかけたのを見届けて思わず遠くから

青年に向かって声をかけたのです。



彼女はその青年の所までスタスタと歩み寄って行き

「ニイハオ」と青年に笑顔で声をかけました。

青年はくぐったような小さな声で「ニイハオ」と返事をしました。



AV女優は青年に握手のために手を差し出しました。

青年は弱々しく手を出して彼女の手を握り握手をしました。



そしてそれまでの中国のファンの青年たちにしてきたと同じように

青年の頬に頬をソッと寄せて、こちらに向かい

プレゼントのポラロイドカメラのシャッターを押すように、

とうながしました。



シャッターを押す手が思わず震えました。

ニコリと明るい笑顔を見せながら青年に頬を寄せて

抱きついている彼女の姿をカメラのファインダーでとらえると

思わず両目を閉じてシャッターを押しました。



青年に撮ったばかりのポラロイドを渡すと

青年は両の眼から大きな涙をポロポロと流しました。

体全体も感激で震えていました。



中国人のみならず世の中の男性がアコガレている「無条件の優しさ」

その母なる心の真髄をこのAV女優に見る思いでした。

久しぶりに心が震えるほどの感動を覚えたのです。



二人を取り囲んだ中国人の観客の中から

万雷の拍手が起きたことは言うまでもありません。



考えてみれば、私達の人間関係は

「ギブ・アンド・テイク」の利害関係のみで成立している気がします。



ここ何十年も他人に対して打算や計算からではなく、

ただ理由もなく好意から大事にしたり親切にしてきたことがあっただろうか、

と淋しく自戒するのです。



人間の信頼関係は、

まったく無条件の中からしか生まれないのではないか、と痛烈に感じます。



あらゆる人間関係において最も尊いものは

「無条件の優しさ」であることをこのたびの中国での

AV女優のファッションショーでの活躍で再確認しました。



人間にとって「最高の価値」とはなんなのかを、

「蒼井そら」の人気の爆発によって改めて思い知らされた思いでございます。



マザーテレサの亡きあと、彼女の尊い精神は

現代の日本のAV女優の上に降り注がれている気配なのでございます。





■中国北京でのイベント風景













ラジオデイズの番組に出演致しております。

番組のリンクは下記にございます。
・釈徹宗・村西とおるの「色即是空」対談【クリック】
・プロフィールと前回の対談【クリック】




























〜〜最新映像作品のご紹介〜〜

THE真正中出しショータイム4

主演:浜崎りお

監督:村西とおる



奇跡のコラボ「村西とおる×モブスターズ」

下記画像を【クリック】してモブスターズでご覧ください。





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