2011年5月19日23時19分
石原進・JR九州会長は19日、佐賀県唐津市で開かれた講演会で「原子力発電所の維持は必要」と語り、九州電力玄海原発(同県玄海町)2、3号機の運転再開問題について「玄海原発は地盤も日本で一番安全。これがダメだったら、どこで原子力発電をするのかという話になりかねない」と発言。運転再開に向けて、積極論を展開した。
東日本大震災後の復興の課題を探る講演会(社団法人日本港湾協会主催)で、全国の自治体関係者ら約500人を前に、震災の九州経済への影響や九州が日本の生産回復に協力する方策などを語った。
約30分間の講演の後半で「電力供給の確保」に関連して玄海原発に言及。「経済産業省原子力安全・保安院がOKを出したので、地域でもぜひ協力してもらえれば」と運転再開に触れ、「玄海原発は津波の歴史もない安全な地域の原発」などとも述べた。(田中良和)
東日本大震災で原発の「安全神話」は崩れた。北海道にも、道内の約4割の電力を供給している泊原発がある。防災対策はどうなっているのか。対岸で建設が進む青森・大間原発と、どう向き合うのか。