サンケイスポーツ社は私の記事を無断で使用した上、まるで自分達が取材したかのような捏造を加えて記事を掲載しました。
謝罪を要求したものの、運動部長が出てきてシラを切る社内体制に怒りを感じております。クロアチアにいる以上、裁判に持ち込むことは出来ず、このまま泣き寝入りをすることは余りにも遣り切れません。
ここで同社とのメールと記事を公開することによって、如何に同社が腐り切っているかを曝せればと思っております。

サンケイスポーツの盗作記事(2002年10月31日)
「稲本“カズの亡霊”のせいで集中攻撃は必至」
(http://www.sanspo.com/soccer/top/st200210/st2002103105.html)

私のホームページ上で掲載した記事(2001年10月1日掲載)
「"ミウラ"の亡霊に悩まされたディナモ・ザグレブ」
(http://homepage2.nifty.com/hrvgo/report/miuradinamo.htm)


○2002年11月1日 私→サンケイスポーツ
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はじめまして。私はクロアチアに住みながら、クロアチアのサッカーサイトを作って
いる長束というものです。
貴紙の「稲本“カズの亡霊”のせいで集中攻撃は必至」
(http://www.sanspo.com/soccer/top/st200210/st2002103105.html)
の記事は、私がホームページ上で掲載している「"ミウラ"の亡霊に悩まされたディナ
モ・ザグレブ」
(http://homepage2.nifty.com/hrvgo/report/miuradinamo.htm)
をそっくり無断で使用した上に、イヴァン・ベティ氏がUEFA理事という捏造まで加え
て、まるで自分達がインタビューして作ったように見せていることに非常に怒りを感
じております。
貴紙の著作権においての見解において「また仮に加工した記事であっても掲載し発信
すれば「複製権」や「公衆送信権」などの侵害にあたる場合があります。」とうたっ
ておきながら、常識ハズレの記事作りには疑問を感じずにはいられません。
手口が悪質であるだけに、きちんと事情を説明した上で謝罪を要求します。
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●2002年11月5日 サンケイスポーツ→私
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 お尋ねの件、驚くと同時に、大変に心外に思っています。
本紙の記事は、文中にもあるように、イタリア・トリノで行われた欧州チャンピオン
ズリーグ、ユベントスvs.フェイエノールト戦の試合を取材した本紙の記者が、試合
観戦に訪れたイヴァン・ベティ氏その人に取材したものです。「UEFA理事」という
肩書も、同氏の説明によるものです。記者に再確認したところ、同氏は、日本の記者
が相手ということで、貴兄のホームページ上に引用されている「Fenomi M−
M」の記事を掲載したディナモ・ザクレブの機関紙を取り出して、わざわざ、ザクレ
ブに起こっている三浦知良を巡る騒動を説明してくれたとのこと。サンケイスポーツ
本紙、sanspo.comに掲載された記事はその取材をもとにして書かれたもの
で、貴兄のおっしゃるような、「ホームページを無断引用した」という指摘はまった
くあたらず、心外ですらあります。
 クロアチアという日本人にはなじみの薄い土地で、日本人に向けたサッカー情報を
発信されている熱意には頭が下がるばかりですが、国境を越えた対戦がいまや常識と
なっている欧州サッカー界では、ある国のサッカー関係者がまったく別の国で取材を
受けることもある、ということを理解していただきたく思います。

                   サンケイスポーツ運動部長
                              福本雅保
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○2002年11月5日 私→サンケイスポーツ
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サンケイスポーツ運動部長
福本 雅保 様

クロアチア在住ジャーナリストの長束です。
ご丁寧に返事有り難うございました。上司として記者をかくまいたいのか、それとも
部下の記者が真実を語りたくないのか事情が分かりませんが、盗作に関してシラを
切って開き直るようでしたら幾つか指摘させて頂きます。

(1)記者がインタビューしたというイヴァン・ベティ氏がUEFA理事をしているという
事実は全くありません。現在の理事はクロアチアサッカー協会長のブラトコ・マルコ
ヴィッチ氏であり、当時のディナモ・ザグレブ一ディレクターで過ぎないベティ氏が
UEFA理事をしてそれもトリノまで観戦に行く、そしてディナモの機関紙をわざわざ携
行していくということ自体に不自然性があります。明らかに私の記事に登場する彼の
名前を利用して、如何にも自分達がインタビューしたように取り繕っただけではない
でしょうか。
(2)タイトルにもある「カズの亡霊」は私の創作語であり(私のレポート中は「ミウラ
の亡霊」)、ベティ氏が取り出したという機関紙には一度もその言葉は出てきませ
ん。また貴紙の記事の中にある内容も独自取材した割には私のレポートの範疇を越え
る内容はないどころか、私が綴った文章を利用しているものばかりです。
【例】
[私]ディナモに肩入れしたトゥジマン大統領が1999年12月に死去、3ヶ月後にはクラ
ブの名前もディナモ・ザグレブへと復活する。
[貴紙]Cザグレブは、肩入れしていたトゥジマン大統領が99年12月に死去後、経
営破綻。Dザグレブへと生まれ変わった。
[私]ミウラは契約期間の50万ドルの給与未払いをUEFAに訴え、6月頭にはディナモは
処分を受けるという話題がメディアを賑わせ始めた。UEFAに続いてFIFAも動き出し、
7月20日までにミウラにお金を払わないと今後移籍に関して一切の交渉を凍結すると
いう処分を通告された。
[貴紙]ところが、同氏によると、前身のCザグレブに98年から在籍したカズの2年
分の給料50万ドル(約6000万円)が未払いであったことが昨年6月発覚。FI
FA(国際サッカー連盟)から「支払い完了まで移籍凍結」という処分を下された。
[私]バラバン、ショコタ、ボスナーといった選手を売却することでようやく資金を確
保。
[貴紙]結局、主力3選手、バラバン、ショコタ、ボスナーを売却して完納した。

これでも"まだ取材をもとして書いた"と言い切れるのでしょうか?
10月31日のディナモ対フルハム戦のプレスルームにて貴紙の専属記者に問いただ
そうとしたのですが、別紙の記者の方曰く貴紙は欧州に一人しか専属記者を置いてお
らずザグレブには来てないとのことでした。「国境を越えた対戦がいまや常識となっ
ている欧州サッカー界では、ある国のサッカー関係者がまったく別の国で取材を受け
ることもある」と言う割には上司としては余りにも管理不足ではないのでしょうか。
今一度、書いたという記者に問い正すか、その記者が"直接インタビューした"ことを
私にメールで説得して頂けないでしょうか。
一企業として誠実ある返事を期待しております。
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●2002年11月13日 サンケイスポーツ→私
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長束 恭行様
ご指摘の件につきましては、11月4日付けのメールで既に回答したとおり、記者
の独自取材に基づく記事であることに間違いありません。これ以上はお答え致しか
ねます。
平成14年11月13日 サンケイスポーツ運動部長  福本 雅保
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