浦和のU−22日本代表FW原口元気(20)が1日、「打倒・宇佐美」の誓いを打ち立てた。きょう2日のホーム・G大阪戦(埼玉)を前に、ドイツ1部の強豪バイエルン・ミュンヘンへ移籍する日本代表MF宇佐美貴史(19)に対し、原口は「気持ち良く(ドイツへ)行かせないように」と意欲満々。餞別(せんべつ)代わりの「黒星」をプレゼントするつもりだ。
同世代のライバルと認め合う仲だけに、「対決」への思い入れは強い。
「明日は絶対に負けないように。(両チームの先発計)22人の中で、一番輝いたプレーができるように頑張りたい」
鋭利なドリブル突破を基軸とするスタイル、左サイドという得意エリアも似通う、おうし座の若きエース同士。「怪物」「天才」と騒がれた過去も同じだが、進むべき道筋は違う。1歳年下の宇佐美は一足早くビッグクラブへ飛ぶ。でも、原口は心の奥底にあるはずの羨望(せんぼう)の思いを一時封印。追いつき、追い越す時まで−。
ペトロ監督は“代弁”する。
「今の時点でも、将来を見据えれば、原口元気が日本で一番のタレント。自分に言わせれば、(宇佐美より)元気の方が上。浦和レッズで2年かけてしっかり成長して、欧州のトップレベルのチームに行くでしょう」
指揮官の期待とお墨付き。その「大看板」を証明するため、宇佐美の眼前で、原口がチームを勝利へと導く。 (松岡祐司)