東京電力福島第1原子力発電所で高濃度汚染水から放射性物質を取り除いた処理水が1万トンを超えた。東電は2日午前、1万850トンをタンクにためたと発表した。処理水の塩分を除けば、原子炉の冷却水に再利用できる。汚染水対策から冷却水の量を減らしてきたが、今後は量を増やして冷却を急ぐ方針だ。ただ大雨や台風が汚染水を増やす危険はなお残る。
細野豪志原発事故担当相は2日のBS朝日番組で、汚染水浄化装置の稼働状況について「当初考えていたよりはトラブルは多いが、少しずつ良くなっている。当面の目標として(稼働率を)8割に設定する」と述べ、7月半ばを期限とする工程表の「ステップ1」で原子炉を安定冷却できるとの認識を示した。
高濃度汚染水の浄化は6月17日から始めた。米社と仏社の装置で1日1200トンを浄化できる設計だが、不具合もあって度々停止。一定量の放射性物質を除去した水は1万850トンとなった。このうち3399トンは塩分を取り除く淡水化の処理を終え、原子炉の冷却水に使える状態になった。
福島第1原発にたまる汚染水は、タービン建屋や原子炉建屋、トレンチ(坑道)などに合計約11万トンと推定されている。大半が原子炉を冷やす水が高濃度汚染水として漏れ出た。6月末にも建屋の外や海へあふれる可能性があった。
4日前後からは、処理後の淡水を原子炉に安定して注ぐ作業に入る。1~3号機は冷却水の注水が毎時約3~9トンにとどまるが、今後は大幅に増やして冷却効果を上げたいとしている。
計算上は年内をメドに汚染水はほとんどなくなるが、浄化と注水に使う装置が確実に動き続けることが前提となる。処理水を循環させる配管は総延長が4キロメートルもあり、漏水の危険と隣り合わせだ。雨水が原子炉建屋などに流れ込めば、処理を必要とする汚染水も増える。
東京電力
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予想最大電力:3650万kW14時~15時
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