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サブちゃん!被災漁師ら1000人と大合唱

 こぶしをあげて熱唱する北島三郎と鳥羽一郎(左から)=岩手県釜石市
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 こぶしをあげて熱唱する北島三郎と鳥羽一郎(左から)=岩手県釜石市

 演歌歌手の北島三郎(74)が30日、鳥羽一郎(59)、北山たけし(37)、小金沢昇司(52)らと岩手県釜石市や宮城県気仙沼市を訪れ、東日本大震災の復興支援無料コンサートを開いた。漁師の家庭に生まれ育った北島は「普段は穏やかな海が牙をむくなんて、悔しいよ」と涙。「釜石の、今日から明日へのお祭りです」と代表曲「まつり」を地元の漁師ら1000人と大合唱し“復興まつり”を盛り上げた。

  ◇  ◇

 サブちゃんが被災した漁師町で懸命に歌い、人々を勇気づけた。

 釜石市は津波のため、867人がなくなり、360人が行方不明。現在も多くの市民が避難所や仮設住宅に暮らしている。ウニやホタテなどの漁業が盛んだが、発生から3カ月以上がたっても再開のめどすら立っていない。

 被災地を初めて慰問した北島は、鳥羽らと釜石港を訪れ、津波の犠牲者に献花した。北島は代々、函館で漁師を営む家庭に育っただけに、「大変だったろうね。こんな穏やかな海が…なんで」と悔しげに瞳を潤ませ、めい福を祈って静かに手を合わせた。

 その後、開催されたコンサートでは、漁師を鼓舞する“海うた”を連発。集まった1000人に魂のこもった歌を届けた。北島は「きょうは、歌いに来たのではなく、歌わせてもらいに来たんです」とあいさつ。ヒット曲「北の漁場」では一番の歌詞「北の漁場はよ、男の死に場所さ」を「男の仕事場さ」と変更し、熱唱した。元漁師の鳥羽も代表曲「兄弟船」を万感の思いで歌い上げた。

 ラストは出演者と観客全員で「まつり」の大合唱。北島が「今日で悲しいのはおしまいにして、この先には必ず幸せが待っている。今日から明日への釜石の祭りだ!」と絶叫すると、北山や小金沢は観客席に下り、会場は一体になった。

 北島らは宮城県気仙沼市の気仙沼小学校も訪れ、被災者にエールを送った。今回の慰問は、演歌歌手が被災地を訪れる「演歌キャラバン隊」の第3弾。9月30日までさまざまな歌手が東北各地を激励する予定だ。

(2011年7月1日)

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