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【福井】関電社長、原発推進を強調 総会で「安全対策徹底」繰り返す2011年6月30日
県内で原発11基を運転する関西電力。29日、大阪市内のホールで開かれた株主総会では、株主から脱原発を求める声が相次いだが、八木誠社長は「原子力はエネルギーの安定供給を支える大切な電源」と原発推進の姿勢を強調した。 総会には過去最多の2244人が出席。所要時間も最長の4時間51分に及び、会場前では市民団体らが「若狭湾の原発をすべて止めろ」と抗議活動を続けた。 総会で、八木社長は7月から企業や家庭に15%の節電を要請したことに「原発停止が長引けば電力需給が厳しくなる。心配、迷惑をかけ、おわび申し上げる」と陳謝。「供給力を回復するため、定期検査中の原発の運転再開に全力を尽くす」と理解を求めた。 質疑では「安全性、経済性、環境性という前提が崩れたのに、なぜ原発を動かすのか」「火力だけで電力はまかなえない」など、原発への賛否の意見が続出した。経営陣は安全対策の徹底を繰り返し約束。豊松秀己副社長は「適切な保全活動により、長期の安全運転が可能」と、30年以上の長期運転を続ける姿勢も示した。 県が求める原発周辺の避難道路などの整備では豊松副社長は「関係当局の検討に参画し、最大限協力する」と説明。先行きが不透明になっている高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)にも言及し「将来の最も有効な電源の一つ。ナトリウム取り扱い技術の確立など所期の目的を早く達成してほしい」と述べた。
株主124人が原発事業からの撤退を定款に盛り込むよう提案。別の36人は自然エネルギー発電への転換宣言を求めたが、いずれも反対多数で否決された。 (平井一敏) PR情報
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