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脱税:容疑のソフト会社社長ら逮捕…東京地検特捜部

 東京地検特捜部は24日、ソフトウエア開発会社「ソフトウエア興業」の関連会社が約1億1300万円を脱税したとして、法人税法違反(脱税)の疑いで同社社長、丸山三郎容疑者(64)ら4人を逮捕し、東京都千代田区の本社などを捜索した。実質経営する関連会社を介し、取引先の建設会社に社員寮建設費を水増しして発注するなどの手口で07年3月期の約3億7900万円の所得を隠した疑い。

 ほかに逮捕されたのは、同社元役員、鈴木一夫(55)▽同社役員、原子誠一(46)▽無職、大石敏(63)の各容疑者。大石容疑者は当時、建設会社役員を務め、脱税工作に協力したとされる。丸山容疑者は建設会社側から水増し分の大半を還流させ、私的な不動産購入や知人女性らの生活費などに充てていたという。

 一方で、ソフト社は野田佳彦財務相(民主)が代表の政党支部に03、05年に計50万円、細田博之元官房長官(自民)が代表の政党支部に05、09年に計80万円を寄付するなど、与野党の閣僚経験者に幅広く献金。毎日新聞の調べでは、ほかにも民主党の馬淵澄夫前国土交通相、仙谷由人前官房長官、自民党の中川秀直元官房長官、二階俊博元経済産業相らの団体や政党支部に寄付したり、パーティー券を購入している。

 野田氏は記者会見で「(献金は)陣中見舞いだったと思う」と話し、細田氏の事務所は「法令にのっとって適正に受領し、収支報告書に記載している。返金は検討中」としている。ほかの各事務所は取材に「法令にのっとって適正に処理している」などと回答した。特捜部は脱税した金の使途についても慎重に調べるとみられる。【島田信幸、山田奈緒】

毎日新聞 2011年6月24日 12時07分(最終更新 6月24日 16時06分)

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