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【プロ野球】巨人 拙攻ドロー 福島で白星届けられず2011年6月30日 紙面から
◆巨人5−5ヤクルト最後の打者・高橋由が見逃し三振に倒れた瞬間、開成山球場は何ともいえないため息に包まれた。巨人は延長10回引き分けに持ち込むのが精いっぱい。東日本大震災の発生後初めて福島県内で行われた公式戦2連戦で、希望の光となる勝利を被災地に届けることは、とうとうできなかった。 「どういう形でも引き分けということをよしとして、明日につなげないと」。原監督はサバサバとした表情で試合を振り返ったが、心にはもどかしさが残る。会見場に向かう目線はうつむきがち。「修正できないというか、選手はもがいている。そう考えましょう」。波に乗りきれないチームの現状を必死に耐えていた。 勝機がなかったわけではない。初回に3点を先制。しかし、勢いはすぐ止まる。5回に坂本の失策や四球といったミスが絡んで逆転を許すと、同点までしか追いつけない。9回無死一、二塁というサヨナラのチャンスもクリーンアップがそろって凡退してしまった。 長野が二ゴロに倒れると、ラミレスは3球三振。小笠原の二直で万事休す。ラミレスは「もちろん、打ちたい気持ちはあった。でも、間違ったアプローチをしてしまった」と反省するが、青息吐息の相手でも追い込めないのが今の巨人だ。 1敗1分けに終わった郡山2連戦を「全員で戦って、意義あるシリーズだった」と振り返った原監督。ただ、指揮官の悩みは深まるばかり。「うまく絡んでこないとね…。投打守すべてでね」。本拠地・東京ドームに戻って、再浮上へのきっかけを何が何でもつかみたいところだ。 (川越亮太) PR情報
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