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【プロ野球】斎藤 プロ初黒星 成長見せたが「悔しい」2011年6月30日 紙面から
◆ロッテ4−1日本ハム52日ぶりの札幌ドームのマウンドは復活の喜びと、プロの厳しさを同時に味わうものだった。左脇腹痛から復帰した日本ハムの斎藤は、プロ最長の7イニングを投げきったものの、7安打4失点でプロ初黒星を喫した。 初めてビハインドのままマウンドを降りた斎藤はグラウンドから目をそらさず、最後まで戦況を見詰め続けた。「(7回まで投げて)自分なりに成長したとは思うけど、負けたことは悔しい」。斎藤の心には手応えと無念さが同居していた。 序盤は最高の出来だった。直球はプロ最速タイの144キロをマーク。大学時代からのライバル伊志嶺から真っすぐで空振り三振を奪い、プロ初被弾を浴びた井口も空振り三振に斬ってリベンジを果たした。 順風満帆の復活劇が暗転したのは5回だ。2連打と野選で1死満塁とされる。「満塁だったのでデッドボールの怖さもあった。多少の迷いがあった」。わずかなためらいが制球を狂わせ、岡田に走者一掃の三塁打、伊志嶺にも二塁打を浴びてあっという間の4失点。6、7回はピンチを招きながら踏ん張っただけにもったいなかった。 5月8日のソフトバンク戦(札幌ドーム)で左脇腹の筋挫傷を発症。翌日に登録を抹消されてから、復活の日を目指して力を磨いてきた。走り込みを増やし、体重も4キロ絞った。ルーキーが1人だけという重圧がある1軍とは違い、鎌ケ谷は同期の乾や榎下ら仲の良い選手も多く、のびのびと野球に取り組んだ。だが、恵まれた練習環境に甘んじる気はなかった。「自分は正直言って慣れるのは好きじゃない」と平然と口にし、「早く1軍に上がりたい」と言い続けた。あくまで、自分の活躍の場は1軍。自覚をもって復活登板に臨んだが、惜しくも白星はならなかった。 チームは今季初の3連敗となってしまったが、梨田監督は「7回、100球をクリアしたし、及第点は与えられる」と一定の評価。それでも、投手陣の事情を考慮し、30日に1度抹消されることになった。1軍に同行しながらリベンジの機会を探っていく。最短復帰は10日の楽天戦(旭川)。今度こそ、復活星をもぎ取る。 (臼杵秀之) PR情報
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