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玄海原発:再開容認へ 佐賀県知事「安全性クリア」

海江田経産相との会談を終え、記者団の質問に答える古川康佐賀県知事=佐賀県庁で2011年6月29日午後2時32分、山下恭二撮影
海江田経産相との会談を終え、記者団の質問に答える古川康佐賀県知事=佐賀県庁で2011年6月29日午後2時32分、山下恭二撮影

 九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開問題について、海江田万里経済産業相が29日、佐賀県庁内で古川康知事と会談し、再開への理解を求めた。古川知事は国の原発安全対策に理解を示し、「安全性の問題はクリアされたと考える」と述べ、再稼働を容認する意向を示した。県議会での議論を踏まえ最終判断する。運転再開すれば、東京電力福島第1原発事故後、定期検査で止まった原発では初めて。

 7月1日に県議会原子力安全対策等特別委員会、同8日には県主催の住民説明会が控えており、古川知事はその後に正式表明する見通し。古川知事は運転再開の条件として▽安全性の確保▽玄海町の容認▽県議会の容認--の3点を提示し、対応を求めていた。

 29日に佐賀県入りした海江田経産相は玄海町を訪れ、岸本英雄・玄海町長と会談。この席で岸本町長は「安全は確認された」として運転再開を容認した。

 残る2条件のうち、安全性の確保については、海江田経産相が古川知事との会談で言及。福島第1原発事故について「原因は地震の揺れではなく津波。3号機のプルサーマル発電で使うMOX(ウランとプルトニウムの混合酸化物)燃料に由来する影響もない」と明言した。

 また、政府の要請で中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)だけを運転停止させたことについては「大地震が起きる確率が非常に高いため」などと説明した。古川知事は会談終了後「誠実なご説明があったと思う」と安全性確保に理解を示した。

 原発は、発電開始から2週間程度でフル出力に達するため、7月上旬に知事が最終判断すれば、電力需要がピークを迎える8月下旬までに間に合う。ただ、県議会や住民からの反発など曲折も予想される。【太田圭介】

毎日新聞 2011年6月29日 21時51分(最終更新 6月29日 22時43分)

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