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バイオディーゼル燃料

国内特許コード P08A013869
整理番号 NUBIC-2006010040
掲載日 2008年10月16日
出願番号 特願2007-174965
公開番号 特開2008-081730
出願日 平成19年7月3日(2007.7.3)
公開日 平成20年4月10日(2008.4.10)
優先権データ
  • 特願2006-235277 (2006.8.31) JP
発明者
  • 平野 勝巳
  • 月井 慎一
  • 菅野 元行
  • 真下 清
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 バイオディーゼル燃料
発明の概要

【課題】原料に動物性油脂を含むような廃食物油を用いた場合であっても、目詰まり点が低く、寒冷地でも使用可能なバイオディーゼル燃料を提供することを課題とする。さらに、貯蔵安定性及び燃焼特性に優れたバイオディーゼル燃料を提供することを課題とする。
【解決手段】動物性油脂に含まれるパルミチン酸メチルとステアリン酸メチルを合計した含有率を10~25%にすることにより実用的な範囲で、低温特性にも優れ、かつ貯蔵安定性及び燃焼特性にも優れたバイオディーゼル燃料及びその製造方法を提供する。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


近年、石油の確認可採年数が約40年とその枯渇が危惧されている中で、石油代替燃料

としてバイオディーゼル燃料(以下、単にBDFということがある)が注目されている。

BDFは油脂の主成分であるトリアシルグリセリドをメタノールとエステル交換した脂肪

酸メチルエステル(以下、単にFAMEということがある)である。BDFは軽油とほぼ

同等の発熱量と類似した物理性状を有するためにディーゼル燃料として有望であり、軽油

に比べてSOxや黒煙の排出量を大幅に低減できる特長を有する。現在、欧州を中心にバ

ージンの植物性油脂を原料とした大規模なBDF製造が一部実用化されている。一方、日

本ではバージンの植物性油脂のみならず、廃食物油を原料としたBDFの製造方法が検討

されているものの、植物性廃食物油が主であり、国内で排出される廃食物油の大部分であ

る動物性油脂からのBDFの製造方法に関しては、いまだ十分な検討はなされていない。

また、動物性油脂を含有している廃食物油を原料とする場合、原料が多様であることから

製造したBDFの燃料性状が不均一となり、石油代替燃料として実用化するには未だ問題

があった。従って、動物性油脂を含む廃食物油に対して燃料性状を均一化するBDF製造

プロセスの構築が必要である。本発明者らは、これまで動物性油脂が既存の植物性油脂B

DF製造法により植物性油脂とほぼ同収率でBDFを製造できることを報告した(非特許

文献1)。


【非特許文献1】中森秀紀、平野勝巳ら、第16回廃棄物学会研究発表会講演論文集、p702-704(2005)

産業上の利用分野


本発明はバイオディーゼル燃料に関する。特に動物性油脂を原料とし、動物性油脂本来

の目詰まり点よりも低い目詰まり点を有するバイオディーゼル燃料に関する。また、動物

性油脂由来の燃料の目詰まり点を予測する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
動物性油脂を原料として、メチルエステル化して得られる脂肪酸エステルを含むバイオデ

ィーゼル燃料であって、バイオディーゼル燃料中におけるパルミチン酸メチルとステアリ

ン酸メチルを合計した含有率が25重量%以下であることを特徴とするバイオディーゼル

燃料。

【請求項2】
動物性油脂を原料として、メチルエステル化して得られる脂肪酸エステルを含むバイオデ

ィーゼル燃料であって、目詰まり点が5℃以下であることを特徴とするバイオディーゼル

燃料。

【請求項3】
動物性油脂を原料として、メチルエステル化して得られる脂肪酸エステルを含むバイオデ

ィーゼル燃料であって、バイオディーゼル燃料中におけるパルミチン酸メチルとステアリ

ン酸メチルを合計した含有率が10重量%以上である請求項1に記載のバイオディーゼル燃料。

【請求項4】
さらに軽油を含む請求項1~3のいずれかに記載のバイオディーゼル燃料。

【請求項5】
動物性油脂をメタノールとエステル交換反応してバイオディーゼル燃料を製造する方法に

おいて、バイオディーゼル燃料中におけるパルミチン酸メチルとステアリン酸メチルの合

計の含有率を調整することを特徴とするバイオディーゼル燃料の製造方法。

【請求項6】
パルミチン酸メチルとステアリン酸メチルの合計の含有率の調整が、晶析又は他の成分と

の混合によるものである請求項5に記載のバイオディーゼル燃料の製造方法。

【請求項7】
動物性油脂を原料として、メチルエステル化して得られる脂肪酸エステルを含むバイオデ

ィーゼル燃料について、バイオディーゼル燃料中におけるパルミチン酸メチルとステアリン酸メチルの各含有量を測定し、合計した含有率を求め、下記式(1)に代入することによって目詰まり点を予測する方法。
産業区分
  • 液体燃料・油脂
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 審査中
出願人、発明者の情報検索(J-GLOBAL)
(機械的処理のため同姓同名者が存在した場合などは検索結果が正確とは限りません)

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