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【課題】原料に動物性油脂を含むような廃食物油を用いた場合であっても、目詰まり点が低く、寒冷地でも使用可能なバイオディーゼル燃料を提供することを課題とする。さらに、貯蔵安定性及び燃焼特性に優れたバイオディーゼル燃料を提供することを課題とする。【解決手段】動物性油脂に含まれるパルミチン酸メチルとステアリン酸メチルを合計した含有率を10~25%にすることにより実用的な範囲で、低温特性にも優れ、かつ貯蔵安定性及び燃焼特性にも優れたバイオディーゼル燃料及びその製造方法を提供する。【選択図】なし
近年、石油の確認可採年数が約40年とその枯渇が危惧されている中で、石油代替燃料としてバイオディーゼル燃料(以下、単にBDFということがある)が注目されている。BDFは油脂の主成分であるトリアシルグリセリドをメタノールとエステル交換した脂肪酸メチルエステル(以下、単にFAMEということがある)である。BDFは軽油とほぼ同等の発熱量と類似した物理性状を有するためにディーゼル燃料として有望であり、軽油に比べてSOxや黒煙の排出量を大幅に低減できる特長を有する。現在、欧州を中心にバージンの植物性油脂を原料とした大規模なBDF製造が一部実用化されている。一方、日本ではバージンの植物性油脂のみならず、廃食物油を原料としたBDFの製造方法が検討されているものの、植物性廃食物油が主であり、国内で排出される廃食物油の大部分である動物性油脂からのBDFの製造方法に関しては、いまだ十分な検討はなされていない。また、動物性油脂を含有している廃食物油を原料とする場合、原料が多様であることから製造したBDFの燃料性状が不均一となり、石油代替燃料として実用化するには未だ問題があった。従って、動物性油脂を含む廃食物油に対して燃料性状を均一化するBDF製造プロセスの構築が必要である。本発明者らは、これまで動物性油脂が既存の植物性油脂BDF製造法により植物性油脂とほぼ同収率でBDFを製造できることを報告した(非特許文献1)。【非特許文献1】中森秀紀、平野勝巳ら、第16回廃棄物学会研究発表会講演論文集、p702-704(2005)
本発明はバイオディーゼル燃料に関する。特に動物性油脂を原料とし、動物性油脂本来の目詰まり点よりも低い目詰まり点を有するバイオディーゼル燃料に関する。また、動物性油脂由来の燃料の目詰まり点を予測する方法に関する。
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PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a biodiesel fuel with low clogging point and applicable in cold districts even in case of using a waste edible oil containing such as an animal fat as a raw material and further excellent in storage stability and combustion characteristics.
SOLUTION: The biodiesel oil containing methyl palmitate and methyl stearate contained in animal fat at rates of 10-25% makes excellent low-temperature characteristics, storage stability and combustion characteristics in a range of practical use, and a method for manufacturing it is provided.