ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
ツァイス地方編(6/29 33,34,35話修正)
第三十四話 空の女神の使者
<ツァイスの街 遊撃士協会>

遊撃士協会に姿を現したティータとレンの姿を見て、エステル達は驚いた。

「あの、アガットさんが大怪我をしたって本当ですか!?」
「ええ、今は2階で寝かせているわ」
「そ、そんなぁ」
「ほらティータ、しっかりしなさいよ」

ティータの質問にキリカが肯定すると、ティータは泣きそうな顔になった。
そんなティータをレンが支える。

「まったく、こんな時に博士はどこにいっちゃったのかしら?」
「あ……」

ふくれ顔のレンのつぶやきを聞くと、エステルは表情を曇らせた。

「ノバルティス博士は先程、何者かにさらわれてしまったらしいわ」
「ウソ……」

キリカがそう言い放つと、レンは目を丸くして脱力して腕を落とした。
ティータの顔色の悪さがレンにも伝染してしまったようだ。

「うわぁ、レンちゃん!」
「レン!」

アネラスがティータと一緒に後ろに倒れそうになってしまったレンを見て悲鳴を上げた。
駆け出したエステルが間一髪2人の体を受け止めた。

「キリカさん……」
「ごめんなさい、私はハッキリ言ってしまうのが性分なのよ」

ヨシュアがなじるように言うと、キリカは顔色を変えずにそう言い放った。

「レンちゃん、ノバルティス博士はあたし達が見つけ出すから、安心して」
「うん……」

エステルの言葉にレンは素直にうなずいた。
それはいつものレンの大人びた表情は無く、純粋に祖父の心配をする少女の姿そのものだった。

「あの、アガットさんに会わせて頂けませんか?」
「でも、彼は面会謝絶よ」

ティータがおずおずと頼むと、キリカはキッパリと言い切った。

「お願い、キリカさん」
「……分かったわ、側で静かにしていると言うのなら部屋に入る事を許可しましょう」
「良かったわね、ティータ」
「はいっ!」

エステルがキリカの目を見つめて懇願すると、キリカはしばらく考えを巡らせた後ゆっくりとそう答えた。
キリカの返事を聞いたエステルが笑顔で話し掛けると、ティータは嬉しそうに答えた。

「東方では『気功』と言う力があると信じられているの。ティータならアガットに良い気を送れるかもしれない」

そしてティータとレンは2人で寝かされているアガットの側でジンとヴァルターが特効薬を持って帰って来るのを待つ事になった。
エステル達は1階の受付に戻り、ノバルティス博士救出のための会議を始めた。
ツァイスの街には様々な運送業者が出入りしている。
キリカは運送業者が荷物を運び出すルートでノバルティス博士が運び出されるのではないかと考えた。
そこでアネラスは共和国との国境に位置するヴォルフ砦に向かい、首都グランセルに通じるセントハイム門に居たウォンはそこに留まって監視をする事になった。
空港に関しては積み荷や乗客のチェックが厳しいと言う事で、エステルとヨシュアはツァイス地方での目撃情報の調査を担当する事で方針はまとまった。



<ツァイス地方 トラット平原>

ツァイスの街で聞き込みをしたエステルとヨシュアは、街の中にはすでに怪しい運送業者の姿が見当たらない事を確認した。
ツァイス地方から出る関所はアネラスとウォンが警戒している。
エステルとヨシュアはこのツァイス地方のどこから調べ始めようかと相談していると、街の外からアルバ教授がやって来てエステル達に声を掛ける。

「おや、エステル君達じゃないですか」
「あっ、こんにちは、アルバ教授」

アルバ教授に気がついたエステルは笑顔であいさつを返した。

「アルバ教授は街の外から歩いてこられたんですか?」
「ええ、そうですよ」
「それじゃあ、怪しい人影の集団とか見ていない?」
「怪しい集団なら先程見ましたよ」
「ええっ!?」

ヨシュアの質問に対するアルバ教授の答えを聞いて、エステルは驚きの声を上げた。

「私は紅蓮の塔の調査をしていたのですが、屋上から塔へ向かって来る人影が見えたので、急いで塔を駆け下りて逃げて来たのです」
「相変わらず反省していないんですね」
「でも、今回はアルバ教授のおかげで有力な手掛かりが得られて助かったわ」
「ではお小言は免除と言う事で」
「調子に乗らないで下さいよ」
「はは、しばらくは街の方でゆっくりさせて頂きますよ」

ヨシュアが鋭い視線でアルバ教授をにらみつけると、アルバ教授はごまかし笑いを浮かべて手を振って街の中へと立ち去って行った。
アルバ教授の話を聞いたエステルとヨシュアは、遊撃士協会のキリカに告げて、紅蓮の塔へと向かった。

「あれ?」
「どうしたの?」

トラット平原道を速足で歩いていたヨシュアが足を止めた。
そんなヨシュアの姿を見て、エステルが尋ねた。

「誰かが僕達の跡を追けている気がするんだけど」

ヨシュアに言われて、エステルも辺りを見回すが人の気配は感じられなかった。
見通しの良い平原道は人が隠れられる物影も少ない。

「きっと気のせいよ、ほら、誰も居ないし」
「多分僕の気にし過ぎだね」

エステルがヨシュアに明るい調子で言うと、ヨシュアもエステルの意見に同意した。
背後の事を気に掛けないと決めたヨシュアとエステルは、駆け足でトラット平原を横切り紅蓮の塔へと向かうのだった。



<ツァイス地方 紅蓮の塔>

街道から外れた細い道を入ったエステルとヨシュアは、地面を注意深く調べた。
すると、つい最近つけられたばかりだと思われる複数の人数の足跡を見つけ、怪しい集団が塔へ入ったのだと確信した。
緊張した顔でエステルとヨシュアは見つめ合った後うなずいた。

「あたし達の姿、屋上から見られているかな?」
「分からない、見つかって無ければ相手の不意を突けるんだけどね」

エステルとヨシュアは戦闘を優位に進めるため、静かに塔の中へと入った。
途中の階には怪しい人影は無く、エステル達は誰とも出遭わずに屋上へ続く階段までたどり着いた。
エステルとヨシュアの耳に屋上からの話し声が聞こえて来る。
2人は慎重に気配を隠しながらゆっくりと近づいて行く。
すると、2人の目に黒い服を着た人影と、捕らえられているノバルティス博士の姿が映った。

「今後、博士には我々の国で働いて頂く」
「帝国には打撃を与えられるし、一石二鳥だ」

捕らえられたノバルティス博士は薬で眠らされていたのかぐったりとうつむいていた。
話を聞いたヨシュアはそっとエステルに耳打ちをする。

「どうやら、ノバルティス博士にすぐに危害を加える気はなさそうだね」
「うん」

ノバルティス博士の側に居る黒い服の人影の人数は3人。
それに対して自分達は2人まだ準遊撃士。
突入するには不利な状況に、エステル達は判断に迷った。

「う……モガっ」

突然後ろから肩を叩かれて、大きな叫び声を上げようとしたエステルの口を何者かの手が塞いだ。

「オリビエさん! それにミュラーさん、でしたっけ?」
「やあ」

振り返ったヨシュアの問い掛けにオリビエは笑顔で答えた。
そのオリビエの隣にはいかつい表情をしたミュラーが立っていた。

「あたし達の跡を着けていたのはオリビエさん達だったのね」
「いやいや、僕達の行き先に君達がたまたま居ただけだよ」
「何を日曜教会に通う子供のような事を言っているんですか……」
「本当の事なんだけどな」

オリビエはそう言って意味深げに笑みをこぼした。

「でも、オリビエさん達が来てくれて本当に助かりました」
「そうだろう」
「ミュラーさん”は”とっても頼りになりそうだしね!」
「ふっ、つれない事を言わないでくれたまえ、エステル君」

2人の加勢を得たエステルとヨシュアはノバルティス博士を助けるために屋上へと姿を現した。
ノバルティス博士の説得にかかりきりだった黒服の人物達はエステル達の姿を見て驚きの声を上げる。

「お前達は!?」
「変装は見事だったみたいだけど、街の外では油断していたようだね」
「ぐっ……」

オリビエが余裕たっぷりにそう言い放つと、黒服の男はいまいましげにオリビエをにらみつけた。

「誘拐の現行犯で、あなた達を逮捕します」
「観念しなさい!」

ヨシュアとエステルはそう言って準遊撃士の紋章を突き出した。
そして武器を構えておどしつけたが、黒服の男達は余裕の表情で笑っている。

「準遊撃士ごときに我らを捕らえられるかな」
「あんですって!?」

屋上に居た3人の黒服の男達の内、2人がエステル達に向かって武器を構えた。
その武器を見てエステルは驚きの声を上げる。

「何あれ、変わった形の短剣ね?」
「あれはクナイと呼ばれる東方の手裏剣の一種だ」
「手裏剣ですか?」
「投げナイフのような物だ」

ミュラーがエステルとヨシュアの問いに落ち着いた声で答えると、オリビエは口笛を吹いて冷やかす。

「さすが、武器ヲタクのミュラー君だね」
「ふざけている場合か」

オリビエとミュラーがコントのようなやり取りをしている間に、黒服の男達はクナイを投げつけて来た!
間一髪でクナイをかわすエステルとヨシュア。
しかし、黒服の男達は次々とクナイを投げつけて来たので、エステルとヨシュアはジリジリと後退した。
2人をかばうようにミュラーが割って入り、持っていた大きな剣でクナイを撃ち返して防いだ。
ミュラーが間合いを作ると、エステルとヨシュアは体勢を立て直す事が出来た。

「エステル、ミュラーさん、しばらくの間で良いから2人を押さえ込んで!」

ヨシュアはそう言うと、アーツの詠唱を始めた。
ミュラーは余裕を持って黒服の男と戦っているが、エステルは苦戦して見えた。
そんなエステルには、オリビエが銃で援護して黒服の男の足を退かせた。
引き下がった2人の黒服の男は固まった位置取りとなった。

「今だっ!」

詠唱を終えたヨシュアは固まった黒服の男達にクロックダウンのアーツを発動させた。
黒服の男達の動きが目に見えて鈍くなった。
最大の武器である素早さを失った黒服の男達はエステルとミュラーに取り押さえられた。

「さあ、残るはあんただけよ、降参しなさい!」

しかし、一人残された黒服の男はノバルティス博士に持っていた導力銃を向けて不敵に笑う。

「降参だと? こちらには人質が居る事を忘れていないか?」
「あんた達の目的はノバルティス博士なんでしょ、そんな事出来るわけ無いじゃない」
「ふん、出来ればそうしたい所だが、殺す事によっても我々の目的は十分達成できるのだよ?」
「そんなっ……!」

黒服の男がそう答えると、エステルは息を飲んで言葉を詰まらせた。

「さあ、我らの同志を放してもらおうか」
「くっ……」

ミュラーが悔しそうな顔で黒服の男を解放すると、エステルもミュラーに従って捕らえた黒服の男を放した。

「でも、人質を取ってもあなた達はここから逃げる事は出来ないはずです」
「そうよ、結局は袋のねずみよ!」
「それはどうかな?」

ヨシュアとエステルに対して、黒服の男は不敵に笑った。

「もしかして、塔に来たのは空から逃げるためかな?」
「ふふ、そろそろ時間だ。今さら分かった所でどうしようもあるまい」

黒服の男はオリビエに向かって得意げに言い放った。

「どうしよう、このままじゃノバルティス博士が連れ去られちゃうよ」
「こうなったら、博士を飛行艇に運び込むタイミングを狙うしかないな」

オリビエに耳打ちされたエステルとヨシュアはうなずいて、後ろに控えたミュラーと一緒にタイミングを待った。
そして、塔の屋上に一艇の小型飛行艇が高速で急接近して来た!
エステル達に緊張が走った。
しかし、黒服の男達にも動揺が走っているようで、驚いた様子でやって来た小型飛行艇を見つめていた。
様子がおかしい事にエステル達も気がついた。
ぼう然とするエステル達の前で、小型飛行艇の後部甲板に姿を現したのはケビンだった。

「ケビンさん、どうしてここに?」

思わずエステルは驚きの声を上げた。

「あんさん達のお仲間はもうここに来ないで」
「何だと!?」

ケビンがそう言うと、黒服の男は信じられないと言った驚きの声を上げた。
ポカンとして動きを止めているエステル達に、ケビンは手短に事情を話す。
要約すると、ケビン達は小型飛行艇メルカバでツァイスの街に向かっている途中に黒服の男達の仲間の小型飛行艇と遭遇し、戦闘になり勝利したと言う事だった。
そして、塔の屋上に居るエステル達の姿を目撃してやった来たのだと言う。

「詰めが甘いのは君達の仲間も同じようだったね」

ケビンの話を聞いたオリビエが愉快そうに笑った。

「くそっ、こうなったらノバルティス博士を道連れに!」

そう言って黒服の男は導力銃の銃口をノバルティス博士に突き付けた!

「ええ加減にせいや!」

叫ぶと同時にケビンがボウガンを構えた。
しかし、ケビンが矢を放つ前に銃声が鳴り響いた。
エステルは最悪の事態を思い浮かべて思わず目を閉じた。

「ぐわっ!」

悲鳴を上げて銃を落としたのは黒服の男の男の方だった。

「あんさん、かなりの腕前やな」
「ふっ、ただの道楽さ」

持っていた導力銃の銃口から上がった煙を吹き消したオリビエはケビンに対して余裕の笑みで答えた。

「くそっ、この様な場所で捕まってしまうとは……!」

手を撃たれた黒服の男は悔しそうにつぶやいた。

「ちょっと、血が出ているじゃない」
「触るな、我らは貴族政治に毒されているやつらの施しなど受けたくは無い!」

止血をしようと近づいたエステルを黒服の男は払い退けた。

「やはり君達は共和国の諜報部の者だったのか」
「ええっ!?」

オリビエが静かな口調で指摘すると、エステルは驚いて黒服の3人を見つめた。

「どうして、共和国の人達がこんな事をするの?」
「王国と共和国の関係は友好的だって聞きましたけど……」
「諜報機関は政府の思惑から外れて、暴走してしまう事があるのさ」

エステルとヨシュアが疑問を口にすると、オリビエは皮肉交じりの声でそう言い切った。

「そもそも、我々共和国の技師を参加させないで新型エンジンの開発などするから悪いのだ」
「開発された新型エンジンは完成後に友好の印として帝国と共和国双方に設計図と共に提供されるはずなのではないかな?」

共和国の諜報部員の一人がそう吐き捨てると、オリビエは言い聞かせるように話した。

「そんなの信用できるか、きっと我らには有利な研究データは渡さないはずだ!」

諜報部員はオリビエの言葉に対して怒った様子で答えた。

「ラッセル博士とノバルティス博士は住む国が違うけど仲良しなのに、どうしてみんなは仲良くできないのかな」

エステルは悲しそうな目で諜報部員達を見つめた。



<ツァイス地方 メルカバ艇内>

共和国の諜報部員達を捕らえたエステル達はケビン達の乗って来た小型飛行艇メルカバに乗ってレイストン要塞に向かう事になった。
オリビエとミュラーは他に用事があると言うので、紅蓮の塔の屋上で別れた。

「うわぁ、何か機械がたくさんある!」
「エステル、触っちゃダメだよ」

ディスプレイや計器類に目を輝かせて近寄ろうとするエステルを、ヨシュアが必死に引き止めた。
エステルが機械を壊してしまったらそれこそ命に関わるからだ。

「エステルさんとヨシュアさんですね、ようこそいらっしゃいました」
「どうもご丁寧に……ってリースさん……?」

艦長席に座っていたリースに似た感じの女性が立ち上がって頭を下げてお辞儀をすると、エステルは戸惑った様子で声を掛けた。

「ふふ、私は姉のルフィナと申します。妹のリースはあちらに居ますよ」

ルフィナが指差す先には、エステル達に背中を向けた形で通信機で話しているリースが居た。
通信を終えたリースは振り返り、エステル達にあいさつをすると、レイストン要塞でシード少佐が待っている事を告げた。

「あたし達も飛行艇に乗っちゃっていいのかな?」
「構わへんって、遊撃士協会にはレイストン要塞のシード少佐はんから連絡が行ってるようやし、要塞の後はツァイスの街に行く予定やで」
「そっか、ノバルティス博士を送り届けなければいけないわよね」

エステルは左側の後部座席で寝かされているノバルティス博士を見てそうつぶやいた。
右側の後部座席には捕らえられた共和国の諜報部員達がリースに見張られながら座らされていた。

「いいや、元々ツァイスの街に行くのが目的やったからな」
「えっ、どうして?」
「何でって、呼んだのはエステルちゃん達の方やないか。回収して欲しいアーティファクトがあるって」
「ああ、ジミーさんが見つけた《銀露の宝珠》の件ね」

ケビンがそう言うと、エステルは納得したようにうなずいた。
エステルとヨシュアは、飛行艇の操縦をするケビン達の代わりに共和国の諜報部員達の見張りをする事になった。
エステルは黙り込んでいる共和国の諜報部員達を見て悲しそうな顔でため息をつく。

「何で自分の国のためだからって、人を悲しませることが平気で出来るなんて……」
「これが原因で、王国と共和国の外交関係が悪化しないと良いんだけどね」
「どうして? だって、一部の人が勝手にやった事なんでしょう?」
「仕方が無いよ、国全体の印象イメージに関わる事なんだから」
「そんな事無いよ、あたしは共和国の人達みんなが悪いなんてこれっぽっちも思ってないわ」
「みんながエステルの様に考えてくれたら良いんだけどね……」

ヨシュアがため息をつきながらそうつぶやくと、エステルは怒って膨れた顔で言い返す。

「何よ、それじゃあ王国の人が悪い事をしたら、ヨシュアはあたしに対する見方を変えるかもしれないって言うの?」
「そ、そんなはず無いじゃないか」
「そうだよね、ヨシュアはヨシュアだもん、あたしはそんな事でヨシュアを嫌いになったりしないよ」

笑顔でエステルにそう言われたヨシュアは、エステルの純粋さに胸を打たれて嬉しくなると同時に痛みを感じて胸を押さえた。
そしてヨシュアはカリンとレーヴェ、故郷のハーメル村の両親や村人達の顔を思い浮かべる。

「やっぱり、何かを捨てずに欲しいものを手に入れるなんて無理なのかな」

ヨシュアは暗い顔でそうつぶやくのだった。
拍手ボタン



+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。