戦争中の慰安婦問題に関心を持つ市民が、「日本軍『慰安婦』問題の早期解決をめざす宮城の会」(一戸葉子事務局長、仙台市青葉区)を19日に結成した。被害女性の1人で韓国在住の李容洙(イヨンス)さん(82)を招き、7月18日午後1時から仙台弁護士会館(同区)で証言集会「私のたどった道-いま伝えたいこと」を開く。
一戸さんによると、旧日本軍関係の慰安婦にさせられた韓国などの被害女性の高齢化が進んでおり、日本政府の公式謝罪と補償を一日も早く勝ち取るための支援が必要と、同会を設立した。メンバーは元大学教員や主婦ら約50人。
李さんは14歳の時、植民地朝鮮で拉致され慰安婦に仕立てられ、中国・上海や台湾の慰安所で終戦まで過ごした。1992年に名乗り出て日韓両国で証言活動を行ってきた。
93年に河野洋平官房長官(当時)が慰安婦問題について日本官憲の関与を認める「河野談話」を発表するなど曲折を経てきたが、根本的な解決には至っていない。一戸さんは「戦時中の恥ずべき行為に宮城から光を当てたい」と話している。集会の参加費1000円。連絡先は仙台市青葉区一番町の市民活動サポートセンターレターケース144(電話090・2023・9076)。【小原博人】
毎日新聞 2011年6月29日 地方版