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事件・事故

偽のリハビリ記録で介護報酬不正受給 神戸の特養 

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 神戸市西区の特別養護老人ホーム「西神の里」が虚偽のリハビリ実施記録を作成し、5年間にわたって介護報酬を不正に受給したとして、神戸市の指摘を受けていることが、関係者への取材で分かった。ほかにも不適切な運営が見つかっており、事態を重視した神戸市は、施設の増床に伴う補助金約5千万円の支出を保留にし、施設側から事情を聴いている。

 神戸新聞社の取材に対し、副施設長は不正受給を認めた上で「欲にくらんでやったわけではない。記録の不備だ。不備を認識しながら介護報酬を請求したわけではない。入所者の訓練は行っていた」と話した。

 複数の施設関係者によると、問題となったのは、2006年4月から今年1月までの記録で、リハビリを実施した後に担当者が印を押す書式になっている。しかし、リハビリの対象者が施設にいない日付の欄に印があったほか、担当でない人の印も押されていた。施設側はこうした書類をもとに、介護保険の機能回復訓練加算を得ていたという。

 関係者からは「入所者に必要なリハビリをまったくしていなかった」との声も聞かれ、神戸市高齢福祉課は「現在、監査中。介護報酬が適正ではないと判明すれば返還を求める」と話す。

 不正受給額は二、三百万円程度とみられ、施設側は「すみやかに返還に応じる」としている。

 また関係者によると、昨年夏ごろから看護師が不足し、夜間に入所者の容体が悪くなった場合、副施設長の指示でヘルパーが酸素投与をしていたという。酸素投与は医療行為に当たり、厚生労働省は「継続して行われていたのなら、医師法などに触れる可能性もある」と指摘。これに対し副施設長は「施設での勤務歴が短い看護師に代わって一般的な指示を伝えたことがある。ただ医師からは事前の指示を受けていた」と釈明している。

(2011/06/29 15:30)

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