サンゴが一部死滅、日南市 新燃岳の火山灰が影響新燃岳の火山灰が堆積した影響で、中央部(変色した部分)が死滅したオオスリバチサンゴ=2月16日、宮崎県日南市の大島近海(福田道喜さん提供) 霧島連山・新燃岳の噴火活動による降灰の影響で、宮崎県日南市の大島沖に生息するサンゴの一部が死滅していることが1日までに、宮崎大農学部の深見裕伸准教授の調査で分かった。 火口から約65キロ離れた大島の周辺はサンゴの種類が多いことで知られ、九州でも有数のダイビングスポット。地元では「火山灰の影響が広がらなければいいが」と懸念が強まっている。 深見准教授が2月16日、日南市の大島近海で幅約50メートルにわたって潜水調査したところ、104群体のうち21群体が灰をかぶり、一部が死滅して白く変色していた。 灰が積もりやすいテーブル状やすり鉢状の形状の被害が目立ち、深見准教授は「くぼみの部分に堆積した灰で触手が埋まり、呼吸などができなくなり死んだのだろう」と分析する。 最初に異変に気付いたのは地元のダイバー。宮崎市でダイビング店を経営する福田道喜さん(50)は「噴火直後の1月末に大島沖に潜ったが、灰で前が見えない状況だった」と証言。2月5日に再び潜った際に、テーブル状のサンゴに灰が積もっていたことから、深見准教授に連絡した。「手で払うと灰がわっと舞い上がった」という。 【共同通信】
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