U−22(22歳以下)日本代表ロンドン五輪アジア2次予選に参加していた名古屋グランパスのFW永井謙佑(22)が28日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターの練習に、約2週間ぶりに合流した。チームを離れている間に、20歳の磯村がJ1初先発初得点から3試合連発。同じ若手の活躍に刺激を受けて、7月2日の仙台戦(ユアスタ)に向かう。
ノースリーブのシャツからストッキングまで汗でびっしょりになるほどの暑さも苦にしない。永井は時折、奇声を上げながら約1時間半、気持ち良さそうにピッチを走り回った。
6月11日の磐田戦を終えてから17日ぶりにチームに戻った。苦しみながら五輪アジア2次予選を突破。その間に、グランパスに新星が登場していた。MF磯村がJ1初先発した18日の大宮戦から3試合連続ゴール。決めた本人でさえ驚く大活躍に、永井は刺激を受けていた。
「そうですね、一緒に頑張っていけたらいいですね」と同じ若い世代の台頭に、今までとは張り合いが違っている。
永井はアジア・チャンピオンズリーグで2得点を挙げ、大物ルーキーの評判通りにスタートダッシュを決めたが、J1ではまだ無得点。全く違うポジションの磯村に対するライバル心はないとはいえ、新人ストライカーは発奮材料にする。
五輪予選では、ホームの第1戦は故障で欠場。敵地クウェートでの第2戦では先発復帰するも、中東特有の暑さに苦しみ、消化不良に終わった。
「ノドがカラカラで、本当に苦しかった。(今後の)対策といっても、どうしようもないですよ」と、過去を切り離して、Jリーグに気持ちを切り替えた。五輪代表では絶対的なエースとして注目を浴び、雑誌やテレビの取材が殺到している永井だが、今はグランパスでの活躍しか頭にない。 (木本邦彦)
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