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破産ドジャース、石井にも2・7億円未払い (2/2ページ)

2011.6.29 05:03
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破産ドジャース、石井にも2・7億円未払い

かつての所属チームの破産で、石井一も思わぬ年俸未払い分が発覚した (AP)【フォト】

 名門ドジャースに動揺が広がった。

 この日のツインズ戦前、ドン・マッティングリー監督(50)は「ロサンゼルスのような都市の伝統球団が、こういう状況になるとは…」。黒田も「今まで通り試合に集中して戦うしかないし、他のことは僕らでは分からない」と戸惑いを隠せなかった。

 オーナーのフランク・マッコート氏(58)の離婚問題で、球団の所有権が財産分与争いの対象になり、同氏夫妻による資金の私的流用が発覚。すでに大リーグ機構の監視下に置かれているが、改めて球団の現状が明らかになった。

 27日付(同28日)のロサンゼルス・タイムズは、球団が裁判所に提出した破産申告書を掲載。未払いが100万ドル(約8000万円)以上の選手13人や、銀行など債権者が列記されている。未払いの筆頭は、今季途中にレイズで現役を引退したマニー・ラミレス外野手(39)の約2100万ドル(約17億円)で、同3位は黒田(約3億6000万円)。04年まで在籍した石井一も8位でリストに載っている。未払いの約2億7000万円は、日本球界では阪神・鳥谷、西武・中島らの年俸に匹敵する金額だ。

 米国の訴訟問題に詳しい弁護士によると、今回の手続きで球団の保有資産などを保護。債権者への支払い計画を立てることになるという。気になるのは石井一の未払い分や、黒田の身分だ。同弁護士は「支払いは契約の内容で優先度が変わる。また新たにオーナーになろうという人が、選手を残したいと考えれば契約を履行してつなぎ止めるだろうが、そうでない選手は契約を終わらせることになる」と話す。

 実際、約1200万ドル(約9億7000万円)でチーム最高年俸の黒田は、トレードの有力候補に浮上。7月31日まではウエーバーを経ず獲得できるため、ここまで5勝9敗ながら防御率3・10で実績もある黒田について、FOXスポーツ(電子版)も「多くの球団が興味を示している」との関係者談話を掲載した。

 大リーグ機構のバド・セリグ・コミッショナー(76)は、今回の手続きに関し「ドジャースの歴史を傷つけるもの」との声明を発表。球団の売却は時間の問題ともいわれており、名門の破産騒動はしばらく注目を集めそうだ。

(紙面から)



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