28日昼前、名古屋港を航行していたケミカルタンカーで乗組員3人が倒れ、このうち60代の男性2人が死亡しました。乗組員は積荷の硫化水素ナトリウムを降ろしたあと、タンクを清掃していたということで、海上保安部は3人が有害なガスを吸ったとみて調べています。
28日午前11時半ごろ、名古屋港を航行していた、大阪の松田汽船が運航する5人乗りのケミカルタンカー、「日祥丸」(499トン)の船長から「ガスが発生して乗組員3人が倒れた」と名古屋海上保安部に連絡が入りました。3人は巡視艇で港に運ばれたあと、病院に搬送されましたが、このうち64歳と62歳の男性2人が死亡しました。もう1人は意識があり、命に別状はないということです。海上保安部によりますと、このタンカーは午前中、名古屋港で積荷の硫化水素ナトリウムを降ろしたあと、和歌山に向かう途中で、当時3人は甲板上でタンクの清掃作業を行っていたということです。硫化水素ナトリウムは、水などに触れると有害な硫化水素が発生するということで、海上保安部はタンクに残っていたガスを3人が吸い込んだとみて、詳しい状況を調べています。