| 発行:日本プラネタリウム協会 Journal of Japan Planetarium Society |
| 目次 |
| □ 編集部への手紙 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 □ 編集部より ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 □ 総会 第3回総会を終えて ・・・・・・・・・・・・・・・・ 会長 中野 董夫 5 □ 総会及び研究協議会開催館を務めて ・・・・・・・・ 葉石 勲 6 □ 第3回 理事会報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 □ 第3回総会・研究協議会報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 □ 第3回日本プラネタリウム協会の研究協議を終了して ・・ 12 □ 編集部会報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 □ JPSがやってきた − in 久留米市 ・・・・・ 石井 裕文 16 □研究協議会 視覚障害者への天文普及を考える ・・・・・・・・・・ 小野 夏子 18 □(発表) 北極星の動きについての伝承 ・・・・・・・・・・・・・・ 北尾 浩一 20 □ 「初心者教育用テキスト」制作について ・・・・ 小野 夏子 22 □ 名古屋市科学館電源室爆発事故について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 北原 政子 毛利 勝廣 24 □ マニュアル投映「星空の散歩道」事業について ・・・・・・・・・・・・・・ 吉岡 督典 26 □ ビデオプロジェクター顛末記 ・・・・・・・・・・・・・・ 宿院 雅広 28 □ 続プラネタリウム向けビデオ画像の製作 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 鳫 宏道 蓮井 隆 新井 達之 30 □ シューメーカー・レビー第9彗星衝突の映像作成とヒューマンネットワークについて ・・・・ 毛利 勝廣 北原 政子 32 □ 日本プラネタリウム協会会員のための電子メール配布サービス ・・・・・・ 渡辺 秀夫 36 □研究協議会 テーマ「マニュアル解説研修会」 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 38 □(セミナー) 「天の川の四季」の制作について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 蝶谷 知也 新井 達之 39 □ 連載 古代オリエントの星(3) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・出雲 晶子 41 □ 広場 図書案内 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 山田 陽志郎 50 □ 海外情報 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 新井 達之 51 □ 新製品紹介 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 鳫 宏道 52 □ プラネタリアン情報 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 松田 正彦 53 □ 日本プラネタリウム協会の組織紹介 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 56 |
本文
〒 編集部への手紙
謹啓。七夕と共にまた熱い夏がやってきましたが、皆様におかれましては様々にご活躍のことと思います。
さて、(財)横浜市青少年科学普及協会/横浜こども科学館では、毎年メンバー交替しながら総会に出席しておりますが、私はこの会がJPSに変わってから、初めて参加させていただきました。
この会の様子や活動は、他の出席者や会報などで間接的に伺ってはおりましたが、実際に出席して体験した印象は、「以前と比べると初対面のメンバーが多くなり、活動内容も多彩になって充実した組織に変わった」というものでした。
そして、事務局の方々からご報告やご提案を伺い、また、開催館の方々から種々お世話になり、感激しております。
例えば『夢に向かって飛べ』の番組見学では、「いろいろな困難を解決し、少しでも有意義な見学とすべく準備をされたこの気持ちと情熱こそ、私達への最高のもてなしではないか」と思いました。
そのような裏に隠れたご苦労のお陰で、実に様々な成果を持ち帰ることができましたことを、心から感謝申し上げたいと思います。
更に、これは私自身ではないのですが、編集部より出雲に、栄えある『第1回目ベストアーティクル賞』をいただきまして、本人ともども大きな励みになっております。
ところで、研究協議では、『電子メールによる情報配布』を提案させていただきましたが、皆様のご支援とご同意を得まして、担当の山田陽志郎は7月1日から『1年間の試行運用』を開始しております。
私共は『南関東ブロック』の理事を昨年降りており、JPSの運営に役員としての分担をすることができませんが、このような形でJPSにご協力できることや、メールを通じて皆様方と関わっていけることを喜んでおります。
予想外に多くの方々がパソコン通信を利用しておられるようですから、今後は個人加入のネットからではなく、科学館運営に必要な業務として認めてもらってご準備をしていただき、日常的に情報交換ができることを願っています。
これにより、例えばJPSに新しく加入された館はJPSの概要や活動経過を知ることができますし、全館から投影番組や入場者数、普及活動の情報などを相互に交換することも可能になります。
更に、JPSの懸案事項を、事務局や一般会員が電子メールを介して討議することにより、ある程度の事前検討や方向性が得られると期待しています。
そしてその結果、例えば総会での討議時間や『サイト報告』などを短縮して他の活動に充てることができるのではないかと思われます。
このように、パソコン通信のメリットをうまく生かすことにより、情報量をもっと豊富にしながらも、ペーパーの枚数の削減、出張業務の効率化が図れるものと確信しております。その趣旨でこれからも様々なご提案をさせていただきたいと思います。
この熱い夏を元気に乗り切り、ますますご活躍下さい。
1994年7月17日
(財)横浜市青少年科学普及協会/横浜こども科学館
天文係 渡辺 秀夫
総会に参加して思った事
村松 修(財・天文博物館五島プラネタリウム)
最初に、開催館としてお世話をしていただきました福岡県青少年科学館のスタッフの方々とボランティアの皆様にお礼申しあげます。また、総会や研究協議の運営にご苦心いただいた理事の方々に感謝申しあげます。日本プラネタリウム協会(JPS)となってから初めて参加する機会を得ました。
当館は、学芸課の職員(主として解説係)が交代制で参加することになっておりますから、前の全国プラネタリウム連絡協議会総会(杉並)に参加して以来6年振りとなりました。各館の皆様と会って近況を話すことができ、楽しい時間を過ごすことができました。当館では総会に参加する前に、総会で議決する案件(総会前に送付された資料)などを打ち合わせ会で話合っております。案件のなかに不明な点があれば、出席者が質問することにしております。今回の総会でも質問させていただきましたが、日程の中で総会を行う時間的な制約から、質問の時間がないように思いました。あるいは、質問して時間がオーバーすることによる日程への影響を心配するような雰囲気があるのかもしれません。せっかく全国から集まって行う総会・研究協議ですから、内容を充実させる上で総会の時間に余裕がないこともよく理解できます。しかしJPSの運営や活動に、もっと説明がほしいと思っている館があると思います。
そこで、会報<トワイライト>に「理事会への手紙」のような質問コーナーを創設して、担当理事からの説明も合わせて掲載していただければ、総会に出席できなかった人にも理解を深めることができると思います。さらに、今回の総会で話のあった表彰に関する規定など、時間的に余裕のある案件は、会報に「理事会だより」のようなコーナーをつくって案件の主旨説明をしていただき、各地域ブロックの意見をまとめて次の理事会で審議していただくような形がいいのではないかと思います。担当理事や編集理事にはお手数と思いますが、ご一考願えれば幸いです。
最後に、総会参加者数が多かったことにびっくりしましたが、地域ブロックごとの集まりで、参加者全員が発言できる配慮がなされていてとてもよかったと思いました。また、第3日のセミナーで行われた特別投影とパネルディスカッションが一番心に残りました。山田卓先生と関係者の方々に深く感謝申しあげます。
『第3回JPS総会に参加して』
多 賀 治 恵(千葉市立郷土博物館)
初めて九州に行きました。ハードなスケジュールで、ちょっと観光をという訳にはいきませんでしたが、施設見学やセミナーなど盛りだくさんの内容でたいへん勉強になりました。福岡の皆さん、事務局の皆さん、いろいろありがとうございました。さて、ここ数年で本会もだいぶ変わりましたね。名称が変わったかなーと思っているうちに、会報も素晴らしくスマートになり、いつのまにか地域ブロックができたりと、あれよあれよと変貌してゆきます。正直言って、一体何を議論しているのかなーと思う場面もありました。こういう傍観者的な態度ではいけませんね。日本のプラネタリウムの充実と我々プラネタリアンの資質の向上のため、益々の会の発展を願うところです。全国で年間数百万の人たちがプラネタリウムを見ていることになりますが、これはすごい数ですよね。プラネタリウムの中では天文教育だけではなく、環境問題や理科離れなどの社会的な問題にも取り組めるように思えます。会の体質改善や内輪の議論だけではなく、ぜひ社会に向けた議論も展開していただきたく思います。自分の生きる意味を問うのと同様に、プラネタリウムの社会的意義を問うていきたいと思います。
ところで、次年度の総会をお引き受けいたしました。古い小さな館ではありますが、スタッフ一同真心で皆様をお迎えしたと思いますので、どうぞ千葉においでください。そして近郊の皆さんご協力のほどよろしくお願いいたします。
編集部より
本号は福岡県久留米市の福岡県青少年科学館で開催された総会・研究協議会の特集号をお届けします。館をあげての歓迎とすばらしい企画や運営が行われ、実りの多かった会でした。館の皆さんには心からお礼申し上げます。
さて、編集部への手紙をいただきましたので紹介しておきます。当会は国際プラネタリウム協会の友好団体となっていますので、その会長や編集部をはじめアメリカやヨーロッパ、中国などへ会報 Twilight を送っています。今回手紙をいただいたロリス・ランポーニ氏はヨーロッパで最も活動的なプラネタリアンの一人です。イタリア北部ブレッシアのプラネタリウムを運営すると同時にアマチュア天文活動を指導的に行っている方です。出版活動もされ、手紙にはお礼と共に出版物の交換についての活動を紹介しています。国際的な情報交換のためにもイタリア語だけでなく英語の記事を載せることを進めておられ、この Twilight にも英語の記事を載せてほしいと希望しておられます。皆さんはどうお考えでしょうか? 日時計に関するイベント参加も呼びかけていますので、どなたか応募されたらいかがでしょうか。そういえば某編集部会長も凝っていた時期がありましたなぁー。
横浜こども科学館の渡辺さんからは会の印象と、会の運営効率をあげるための電子メールの活用についての提案をしておられます。当編集部が会報を充実させたいと考えたのも全く同じ発想です。大きい規模の館ですと総会・研究協議会に参加できるのが数年に一回という現状です。基本的な考えや議論は会報や電子 メールで行い、総会ではできるだけ要点を絞り効率的に行いたいものです。フェイス・トゥ・フェイスは勿論最も大切なコミュニケーション手段であることは言うまでもありませんが…
五島プラネタリウムの村松さんからは、JPSの運営に関し情報不足とのご指摘がありました。またそれに関し、「理事会への手紙」や「理事会だより」を新設したり、ブロックでの議論を深めることを提案されています。編集部としましては、現在の「編集部への手紙」を会報に関するものだけでなく会全体に関する意見も含め、広く取り扱うことによって対応したいと考えますが、いかがでしょうか。現在の「編集部への手紙」コーナーも意外と投稿が少ないのです。ここで新たにコーナーを新設するよりは間口を広げることで対応したいと思うのです。今回設定されました地域ブロックのミーティングや3日目のセミナーがよかったとのご意見をいただきました。教育部の名古屋の皆さんありがとうございました。
千葉市立郷土博物館の多賀さんからは私たち社会教育に携わる者の社会的意義を問うていきたいとの手紙をいただきました。プラネタリウムがこれほど普及している現在、担当者である私たちが意識しようがしまいが非常に大きな影響を及ぼす力を持っています。本当に今の姿でいいのでしょうか?…と自戒の念を込めて(?)問いかけておられます。来年の総会・研究協議会は千葉市立郷土博物館に決まりましたが、ひょっとして来年の「テーマ」はこれかな?
今回の開催館である福岡県青少年科学館の葉石館長からのご挨拶と、担当してくださいました石井さんからの感想文をいただきました。これまでの総会・研究協議会と大きく異なっていた点は、セミナーで他館の番組を移植し、投映したことでしょう。葛飾区郷土と天文の博物館の作品「天の川の四季」がそれです。
セミナーのテーマについて教育部の名古屋市科学館の北原さんが開催館の福岡県青少年科学館の本村さんと相談されたときに、オート館でもライブ投映のよさを何とか取り入れたいので、山田卓さんの協力を得て企画してほしいとの要望を出されたのがそもそもの きっかけとか? 番組の移植にあたっては名古屋の大勢の皆さんや福岡の石井さんが葛飾に出向かれ打ち合わせをされるなど、大変なご苦労をされました。
他館の番組作品を移植することはなかなか大変なことです。ましてやメーカーが異なる場合はなおさらのことです。本体のプログラムはもちろん、スパイス・システムのプログラムをジェネシスのプログラムへ書き換えることや、原画を準備し、パノラマの撮影し直しをしなくてはなりません。石井さんがそのほとんどをこなしてくださいました。福岡の皆さんには今一度お礼を申し上げると共に、講師の山田卓さん、葛飾区の皆さんや番組紹介にご協力をいただいた五藤光学、ミノルタの皆さん、その他協力くださった大勢の皆さんにお礼を申し上げます。
本号には協議会での発表論文の他に、第1回ベストアーティクル賞を授賞された出雲さんの連載「古代オリエントの星」(3)を載せ、完結していただきました。なお、本号からはページあたりの字数を増やし、24字88行2段組の新しいレイアウトで編集しています。
(文責:伊東昌市)
第3回総会を終えて
会 長 中 野 董 夫(大阪市立科学館)
日本プラネタリウム協会の第3回総会・研究協議会を福岡県青少年科学館において、1994年(平成6年)6月27日から三日間にわたって行い、無事終了出来ました。これも、福岡県青少年科学館の皆様の一方ならぬお世話と会員ご一同のご協力のお陰であり、心より感謝申し上げます。総会に先立って26日にハイネスホテル久留米で行われました理事会では理事館代表の皆様によって審議事項について熱心な討議が行われました。それらの結論は総会に報告され、ご承認を受けました。
今回より、会誌 Twilight に掲載された論文のなかで優秀なものを表彰することになり、ベストアーティクル賞が制定されました。第1回目の対象者は財団法人横浜市青少年科学普及協会の出雲晶子さん、対象論文はNo.3から3回に分けて掲載されている『古代オリエントの星』で、総会で表彰状と記念のメダルを贈らせていただきました。
次の1995年度の総会は千葉市立郷土博物館に主催していただくことが決まり、さらにその次の1996年度の総会は大阪で開催される国際プラネタリウム協会第26回大会へ合流することになりました。今年度の大会は7月10日から16日までフロリダ州のココで開かれており、日本からの出席者の数も前回のユタ州のソルトレイクの大会を上回っております。日本プラネタリウム協会は1993年度の国際プラネタリウム協会の理事会において友好団体として正式に承認を受け、今回は大阪から菊岡、川上の両氏が理事会と大会に出席しております。日本での国際大会の在り方や合流する総会の行い方などについてはいろいろ問題もあることと思いますが、良いお考えがあればご提案願いたいと思います。初めてアジアで開かれる大会をぜひ成功させたいと考えておりますので、関係各方面のご協力を希望しております。
日本プラネタリウム協会が発足して3年目に入り、執行機関の複数館による業務分担も軌道に乗り、各部会とも充実した活動に取り組んで戴いております。理事会での議論の様子を拝聴していても、皆さんが大変柔軟な思考をしておられるのが分かり、この会は毎年良い方向に向かって行くという期待をもっております。各部会の業務の進め方についてもご意見ご感想などをお寄せ下さい。
第3回の総会を無事終えましたことを感謝いたします。会員数も増加して参り喜んでおりますが、協会の益々の発展を願っております。
総会及び研究協議会開催館を務めて
葉 石 勲(福岡県青少年科学館 館長)
6月27日から3日間の日程で開催されました第3回日本プラネタリウム協会総会及び研究協議会に参加された皆さんお疲れさまでした。全国各地からJPS会員の皆さんをこの福岡にお迎えするにあたりまして館の総力をあげ準備万端整えたつもりでございましたが、不行き届きの点も多々あったかと存じます。何とか責任を果たすことが出来ましたのも、ひとえに会員各位の御協力のたまものと深く感謝しています。
今回、総会に出席させていただき、会の事業報告を拝聴しまして、この会が日本の天文教育のみならず、社会教育、学校教育に広く貢献され生涯学習の中心的な役割を果たされていることに敬服するとともに、今や世界第2位のプラネタリウム保有国になった日本のプラネタリウム活動が、国際的にも重要な役割を担っていることをひしひしと感じた次第です。
今回初めて機関誌 Twilight に寄稿された優秀研究論文の表彰がなされたのを機に、あらためて会誌を読ませていただきましたが、この機関誌発行のため関係者の並々ならぬ努力と会員の旺盛な実践研究により年々内容が充実し質の高いものとなり、プラネタリウムに携わる者の指針となっていることを実感した次第です。
また、研究協議会におきましては内容も豊富で、特にパソコンによるプラネタリウムソフトの制作とパソコン通信によるサービスの提案がなされましたが、まさに、これからの情報化時代の先取的な取り組みとして期待されるものが大であると思います。
更に、視聴覚障害者に対するプラネタリウム番組の在り方についても提案されましたが、大変参考になりました。
最終日のセミナーでは、関係者の御尽力により「天の川の四季」が投映されましたが、幻想的なパノラマをバックに、地上からの視点でフリートークでの星座解説があり、本当にすばらしいプラネタリウム番組であったと思います。
今回の研究協議の成果の上に、更に研鑽を積まれ、それぞれの地域での一層の御活躍を期待しています。
最後になりましたが、参加された会員の皆さんをはじめ、運営に携わられた役員及びプラネタリウム見学・研究協議・セミナーの準備に指導助言・援助をいただいた大阪市立科学館、名古屋市科学館、葛飾区郷土と天文の博物館、関係企業、また、セミナーの講師を務めていただきました山田卓先生にこの場をお借りして御礼申し上げますとともに、今後の日本プラネタリウム協会のますますの御発展を祈念申し上げます。
第3回理事会報告
1.日時
1994(平成6)年6月26日(日) 19:00〜22:40
ハイネスホテル久留米
2.出席理事
会 長 大阪市立科学館(中野董夫)
副会長 福岡県青少年科学館(本村勝正)
広島市こども文化科学館(加藤一孝)
理 事 札幌市青少年科学館(佐藤智秀)
仙台市天文台(小石川正弘)
サンシャインプラネタリウム(藤井常義)
杉並区立科学教育センター(伊東昌市)
平塚市博物館(鳫宏道)
富山市科学文化センター(渡辺誠)
名古屋市科学館(三輪克)
明石市立天文科学館(河野健三)
北九州市立児童文化科学館(甲斐英明)
監 事 高崎市少年科学館(小峰和重)
3.その他の出席者
北原政子(教育部)、加藤賢一(総務部総務委員)
嘉数次人(記録係)、戸田雅子
4.議題審議および結果
1)1993年度事業および決算報告/監査結果報告
原案承認。監査結果了承
2)1994年度事業および予算案
一部訂正の上、承認。
3)新役員・委員の選出
原案承認。
広島市こども文化科学館が副会長から理事へ、
千葉市立郷土博物館が副会長へ、五島プラネタ
リウムが理事を退任、北九州市立児童文化科学
館が理事に就任。
なお、役員の業務分担については理事が空白と
なっている地域ブロックを埋める方向で、非公
式にでも分担していく。
4)会長館の選出法の確立ならびに次期候補
持回りを原則とし、現状を勘案して候補館を決
める。持回りの基準については引続き検討する。
次期会長館は広島市こども文化科学館に内定。
但しこれまで会長館に付随していた総務係の業
務については分離を含めて考えていく。
5)新入会員の承認
全員承認
6)1995年度および1996年度総会
1995年度は千葉市立郷土博物館が主催。1996年度
は国際プラネタリウム協会大阪大会へ合流する。
7)細則・内規の修正・制定
・外国会員の扱い:大会等へは積極的に受け入れ
るが、会員としての位置づけはさらに検討し、
細則等での明文化は以後の課題とする。
・編集部会内規:原案を一部修正の上、承認。
・表彰規定:引続き原案を検討する。ただし、ベ
ストアーティクル賞については今年より実施し、
その扱いについては編集部会内規に含める。
8)IPS25回大会への取組み
理事会・大会に出席・参加する。
第26回大阪大会への宣伝活動に当会も協力するこ
ととし、その費用の一部を負担する。
5.報告
1)IPS関連
1993年度理事会に出席し、友好団体として正式に
承認を受けた。
1993年度、1994年度理事会に際し、JPSの活動
に関する報告文書を作成、関係理事に郵送した。
6.その他
入会案内パンフを作成した。
− 以上 −
日本プラネタリウム協会
第3回総会・研究協議会報告
T.開催要綱概要
1.期 日
1994(平成6)年6月27日(月)〜29日(水)
2.会 場
福岡県青少年科学館・ハイネスホテル久留米
3.ホスト館
福岡県青少年科学館
4.日 程
6月27日 総会、サイト報告、
プラネタリウム見学、懇親会
6月28日 研究協議、ベンダータイム、
ベンダーデモ、展示見学、
星の文化館見学
6月29日 セミナー、まとめ
5.参 加 費
総会・研究協議会:10,000円 懇親会:5,000円
U.総会の部
1.総会次第(議長:甲斐英明氏)
(1)開会挨拶 中野董夫会長(大阪市立科学館)
(2)歓迎挨拶 葉石 勲館長(福岡県青少年科学館)
(3)議題審議
1993年度事業および決算報告、
1994年度事業および予算案、役員の一部改選
(4)報告
新入会員紹介、役員・委員の業務分担、
1995年度および1996年度総会、
編集部会内規の制定、IPS関係
2.1993年度事業報告
理事会(第2回)
1993年10月13日(水) 広島市八丁堀シャンテ
総会(第2回)
1993年10月14日(木) 広島市こども文化科学館
研究協議会
1993年10月14日(木)〜16日(土) 同上
出版事業
会誌「トワイライト」の発行 第2号〜第5号
教育事業
1)「教育のためのプラネタリウム」誌の配布
2)セミナー「投影機制御システム」
1993年10月15日(金) 広島市こども文化科学館
3)見学会「江波山気象館」
1993年10月15日(金)
4)講演会(広島市こども文化科学館と共催)
1993年10月16日(土)
演題:あの、美保関にいん石が!
講師:村山定男氏、松本優氏
5)地域ブロック活動の支援
各地域ブロックに活動支援金を支給
地域ブロック活動
集会活動を行なったブロックがあった
国際プラネタリウム協会関係
友好団体としての入会手続を行ない、
10月27日の理事会に出席
3.1993年度決算報告
@ 収入の部(単位:円)
科 目 予 算 決 算 摘 要
会 費 1,955,000 2,209,588 正会員78館
団体19口
個人18名
寄付金 1,000 10,000
雑収入 110,000 137,765 会誌販売
繰越金 747,633 747,633
合 計 2,813,633 3,104,986
A 支出の部(単位:円)
科 目 予 算 決 算
総 会 費 50,000 0
理 事 会 費 50,000 12,350
事 業 費 2,000,000 1,267,115
研究協議会 150,000 0
ブロック活動費 320,000 141,400
教育活動費 150,000 133,610
会誌印刷費 1,200,000 982,105
特別出版費 100,000 0
編集活動費 50,000 0
原稿料 30,000 10,000
事 務 費 292,000 280,356
会誌郵送料 180,000 183,679
事務連絡費 50,000 53,870
消耗品費 10,000 24,463
手数料 2,000 824
旅費 50,000 17,520
予 備 費 50,000 0
繰 越 し 280,633 1,545,165
合 計 2,722,633 3,104,986
4.1994年度事業案
総会(第3回)
1994年6月27日(月) 福岡県青少年科学館
理事会(第3回)
1994年6月26日(日) ハイネスホテル久留米
研究協議会
1994年6月27日(月)〜29日(水)
福岡県青少年科学館
出版事業
1)会誌「トワイライト」の発行 第6号〜第8号
2)特別出版 「補助投影機」、
「国内・海外プラネタリウム館名簿」
教育事業
1)セミナー 1994年6月29日(水)
於 福岡県青少年科学館
2)見学会 1994年6月28日(火)
見学先:星の文化館
3)地域ブロック活動の支援
地域ブロック活動
国際プラネタリウム協会理事会ならびに大会への
参加
5.1994年度予算案
@ 収入の部(単位:円)
科 目 予 算 摘 要
会 費 2,305,000 78館、20口、27人
寄 付 金 1,000
雑 収 入 10,000
繰 越 金 1,545,165
合 計 3,861,165
A 支出の部(単位:円)
科 目 内 訳 予 算
総 会 費 50,000
理 事 会 費 50,000
研究協議会費 200,000
出 版 事 業 費 1,810,000
会誌印刷費 1,400,000
特別出版費 100,000
編集活動費 50,000
原稿料 30,000
会誌郵送料 230,000
教 育 事 業 費 440,000
ブロック活動費 240,000
教育活動費 200,000
総 務 費 162,000
事務連絡費 100,000
消耗品費 10,000
手数料 2,000
旅費 50,000
予 備 費 50,000
繰 越 し 1,099,165
合 計 3,861,165
6.役員の一部改選
役員の一部改選ならびに補充が承認された。
( )内は代表あるいは窓口担当者名
役 職 役員館(代表/担当者) 担当業務
会 長 大阪市立科学館(中野) 総務部/総務係
副会長 福岡県青少年科学館(本村) 1994年総会
千葉市立郷土博物館(伊勢) 1995年総会
理 事 札幌市青少年科学館(小野) 北海道・東北ブロック
仙台市天文台(渡辺) 北海道・東北ブロック
杉並区立科学教育センター(伊東) 東京ブロック、IPS・編集各委員
サンシャインプラネタリウム(藤井) 編集部
平塚市博物館(鳫) 南関東ブロック、編集委員
富山市科学文化センター(吉村) 会計・会員委員
名古屋市科学館(北原) 教育部、中部ブロック
明石市立天文科学館(菅野) 近畿ブロック
広島市こども文化科学館(加藤) 中国・四国ブロック
北九州市立児童文化科学館(甲斐) 九州ブロック
監 事 高崎市少年科学館(武井) 会計監査
7.新入会員
理事会にて以下の新加入館等が承認された(敬称略)。
(1)正会員
府中市こどもの国 山陽女子高校
石川県柳田星の観察館「満天星」
(2)賛助会員・個人
河原郁夫 高橋博子 松本信二 後藤晶男
(3)賛助会員・団体
日本コダック株式会社
日本コロムビア株式会社
株式会社天神屋メディア・ワークス
株式会社資生堂新規事業部
8.内規
理事会報告のとおり
9.ベストアーティクル賞の制定と表彰
会誌 Twilight に掲載された論文のなかで優秀な
ものを表彰することになり、第1回目の表彰を行
なった。対象者と対象論文は以下のとおり:
出雲晶子氏(横浜こども科学館)、
「古代オリエントの星」(第3、5、6号)。
10.1995年および 1996年総会
理事会報告のとおり
11.IPS関連業務
理事会報告のとおり
V.サイト報告
各会員の活動状況について2分間で報告いただいた。
W.研究協議
座長:渡辺秀夫氏、千田守康氏。発表者および内容は本誌掲載論文のとおり。
X.ベンダータイム/ベンダーデモ
賛助会員の企業より3分間の口頭発表ならびに製品等の出展およびデモを行なっていただいた。出展に参加された企業は以下のとおり:
・ランダムエレクトロニクスデザイン
(レーザーディスプレイシステム)
・ミノルタカメラ/プラネタリウム事業部
(CG映像、スパイス他)
・資生堂/新規事業部香りビジネスグループ
(香り発生装置)
・日本コロムビア(MDレコーダ、CDプレーヤ)
・ゼネラルサイエンスコーポレーション
(プラ用LD、隕石)
・五藤光学研究所(新型プラネタリウム、CG映像)
・電通プロックス/営業企画部
(プラ・ドームスクリーン清掃ロボット)
・サンライズ商事(新しいドームスクリーン)
Y.セミナー「マニュアル解説研修会」
コーディネーター:伊東昌市氏
講師:山田卓氏(元名古屋市科学館天文主幹)
解説:蝶谷知也氏、石井裕文氏
フルオートの機械を使って、生解説の雰囲気を生かしたプラネタリウムの番組作りの一つの試み(4月、葛飾区郷土と天文の博物館で制作された)を再現して紹介し、その可能性をさぐる。
Z.懇親会
司会:古賀龍二氏。ハイネスホテルにて坂上努氏(九州大学名誉教授、東亜天文学会)、平井正則氏(福岡教育大学教授)の出席も得て、盛大に行なわれた。参加者持寄りのプレゼント交換会も好評であった。
[.その他
その他、取り決められた事項や検討課題、ならびに会期中に寄せられたご意見や感想をまとめてみました。
・担当理事が空白となっている地域ブロックの解消
と世話人の決定
・外国会員 − 理事会の決定のとおり、来年以降
も検討する
・電子メール配信サービスへの取組み − 横浜
こども科学館にお願いする
・プラネ用LDへの取り組み − 会としてどう
関係できるか
・ベンダーの発表時間の確保 − 15分程度(研究
発表と同程度)の要望あり
・サイト報告(各館の事業報告) − 不要では?
・服装 − ラフでも良いと要綱に入れて
いただきたい
・事項によっては館で検討してくるよう指示が
あったのに、発表の場がなかった
参加者一覧(敬称略) 計 97名
佐藤 智秀 札幌市青少年科学館
小石川 正弘 仙台市天文台
千田 守康 仙台市こども宇宙館
須藤 光弘 栃木県子ども総合科学館
猿谷 亮司 群馬県生涯学習センター
小峰 和重 高崎市少年科学館
久林 公子 狭山市立中央児童館
松田 正彦 川口市立児童文化センター
多賀 治恵 千葉市立郷土博物館
長谷川 好世 白井町文化センター
伊東 昌市 杉並区立科学教育センター
村松 修
天文博物館五島プラネタリウム
田代 政之 世田谷区立教育センター
田中 伸明 世田谷区立教育センター
平島 律子 板橋区立教育科学館
蝶谷 知也 葛飾区郷土と天文の博物館
藤井 常義 サンシャインプラネタリウム
遠藤 勇夫 サンシャインプラネタリウム
石川 博幸 府中市郷土の森博物館
小野田 淳子
まちだ東急百貨店スターホール
永島 治 川崎市青少年科学館
西川 勉 神奈川県立青少年センター
渡辺 秀夫 横浜こども科学館
鳫 宏道 平塚市博物館
谷亀 澄夫 伊勢原市立子ども科学館
押尾 英明 藤沢市湘南台文化センター
山田 智 新潟県立自然科学館
渡辺 誠 富山市科学文化センター
山本 理恵 石川県立中央児童会館
土川 啓 石川県柳田星の観察館
竹村 仁美 岐阜市科学館
三輪 克 名古屋市科学館
北原 政子 名古屋市科学館
毛利 勝廣 名古屋市科学館
佐藤 建夫 一宮地域文化広場
宿院 雅広 京都市青少年科学センター
川越 健二郎 加茂町プラネタリウム館
中野 董夫 大阪市立科学館
加藤 賢一 大阪市立科学館
嘉数 次人 大阪市立科学館
尾上 高志 吹田市立千里市民センター
山本 光一
東大阪市立児童文化スポーツセンター
河野 達夫 神戸市立青少年科学館
河野 健三 明石市立天文科学館
戸田 雅子 明石市立天文科学館
吉岡 督典 伊丹市立こども文化科学館
小関 高明 姫路科学館
山西 正博 さじアストロパーク
龍 善暢 三瓶自然館
楠原 徹 倉敷科学センター
加藤 一孝 広島市こども文化科学館
能島 幹夫 府中市こどもの国
石田 孝樹 山陽女子高校
兼廣 清人 宇部市勤労青少年会館
甲斐 英明 北九州市立児童文化科学館
土井 牧子 北九州市立児童文化科学館
木下 恵介 大牟田文化会館
河野 徹也 宗像ユリックス
中村 哲 鹿児島市立科学館
葉石 勲 福岡県青少年科学館
佐々木満寿良 福岡県青少年科学館
武藤 大二 福岡県青少年科学館
竹内 洋征 福岡県青少年科学館
杉山 建生 福岡県青少年科学館
本村 勝正 福岡県青少年科学館
梅田 富男 福岡県青少年科学館
古賀 龍二 福岡県青少年科学館
深松 大平 福岡県青少年科学館
石井 裕文 福岡県青少年科学館
小野 夏子
山田 卓
蓮井 隆 京都天体物理研究所
中川 久雄 ゼネラルサイエンス
中村 芳博 ミノルタ
湯浅 良男 ミノルタ
芝 健治 ミノルタ
服部 政光 ミノルタ
北尾 浩一 ミノルタ
小川 茂樹 ミノルタ
田中 繁 ミノルタ
豊島 寿人 ミノルタ
一宮 昭博 ミノルタ
北畠 一範 ミノルタ
椎橋 清一 ランダム
鷲巣 亘 五藤光学
阿部 克美 五藤光学
高部 哲也 五藤光学
田部 一志 五藤光学
石井 和雄 五藤光学
明井 英太郎 五藤光学
上松 幸司 トマソン
森 孝司 電通プロックス
高橋 宏 サンライズ
渡辺 康広 日本シネセル
高橋 誠 日本コロムビア
山崎 正文 資生堂
梅村 幸平 梅村制作室
資料.歴代総会開催館・会長館・会長名
(1990年までは全国プラネタリウム連絡協議会)
回 年 総会開催館 会 長 館 会長
1 1972 五島プラネタリウム 市立名古屋科学館 稲月
2 1973 市立名古屋科学館 市立名古屋科学館 稲月
3 1974 神奈川県立青少年センター 市立名古屋科学館 稲月
4 1975 仙台市天文台 市立名古屋科学館 西川
5 1976 大阪市立電気科学館 市立名古屋科学館 岩本
6 1977 市立名古屋科学館 大阪市立電気科学館 辰巳
7 1978 五島プラネタリウム 大阪市立電気科学館 辰巳
8 1979 京都市青少年科学センター 五島プラネタリウム 小田
9 1980 石川県立中央児童館 五島プラネタリウム 小田
10 1981 明石市立天文科学館 市立名古屋科学館 岩本
11 1982 仙台市天文台 市立名古屋科学館 安部
回 年 総会開催館 会 長 館 会長
12 1983 サンシャインプラネタリウム 明石市立天文科学館 河野
13 1984 富山市科学文化センター 明石市立天文科学館 河野
14 1985 札幌市青少年科学館 大阪市立電気科学館 北澤
15 1986 明石市立天文科学館 大阪市立電気科学館 北澤
16 1987 大阪市立電気科学館 五島プラネタリウム 小田
17 1988 杉並区立科学教育センター 五島プラネタリウム 小田
18 1989 横浜こども科学館 名古屋市科学館 岡田
19 1990 名古屋市科学館 名古屋市科学館 岡田
20 1991 栃木県子ども総合科学館 名古屋市科学館 岡田
1 1992 大阪市立科学館 大阪市立科学館 中野
2 1993 広島市こども文化科学館 大阪市立科学館 中野
3 1994 福岡県青少年科学館 大阪市立科学館 中野
4 1995 千葉市立郷土博物館(予定) 大阪市立科学館 中野
1.中村(ミノルタ)
2.加藤(大阪)
3.湯浅(ミノルタ)
4.
5.高橋(サンライズ)
6.
7.千田(仙台こ)
8.土井(北九州)
9.土川(柳田)
10.梅田(福岡)
11.小石川(仙台天)
12.伊東(杉並)
13.上松(トマソン)
14.石井(五藤光学)
15.
16.北畠(ミノルタ)
17.竹村(岐阜)
18.西川(神奈川)
19.
20.椎橋(ランダム)
21.河野(明石)
22.武藤(福岡)
23.山田(新潟)
24.戸田(明石)
25.宿院(京都)
26.佐藤(札幌)
27.高橋(コロムビア)
28.豊島(ミノルタ)
29.永島(川崎)
30.久林(狭山)
31.本村(福岡)
32.山本(東大阪)
33.木下(大牟田)
34.服部(ミノルタ)
35.押尾(藤沢)
36.嘉数(大阪)
37.芝(ミノルタ)
38.高部(五藤光学)
39.山西(さじ)
40.吉岡(伊丹)
41.遠藤(サンシャイン)
42.鳫(平塚)
43.鷲巣(五藤光学)
44.中野(大阪)
45.北尾(ミノルタ)
46.小峰(高崎)
47.渡辺(横浜)
48.佐藤(一宮)
49.多賀(千葉)
50.葉石(福岡)
51.田中(ミノルタ)
52.河野(神戸)
53.渡辺(富山)
54.蓮井(京都天)
55.加藤(広島)
56.能島(府中こ)
57.梅村(梅村制作室)
58.松田(川口)
59.石川(府中郷土)
60.龍(三瓶)
61.北原(名古屋)
62.田中(世田谷)
63.田代(世田谷)
64.小関(姫路)
65.楠原(倉敷)
66.山崎(資生堂)
67.小川(ミノルタ)
68.田部(五藤光学)
69.平島(板橋)
70.谷亀(伊勢原)
71.村松(五島)
72.須藤(栃木)
73.長谷川(白井町)
74.中村(鹿児島市)
75.中川(ゼネラル)
76.小野
77.
78.河野(宗像)
79.毛利(名古屋)
80.小野田(まちだ)
81.前原(福岡)
82.川越(加茂町)
83.藤井(サンシャイン)
84.山本(石川)
85.明井(五藤光学)
86.蝶谷(葛飾)
87.石田(山陽)
88.一宮(ミノルタ)
89.古賀(福岡)
90.横尾(福岡)
91.杉山(福岡)
92.竹内(福岡)
93.石井(福岡)
94.佐々木(福岡)
95.深松(福岡)
第3回日本プラネタリウム協会の研究協議を終了して
教育部会長 北 原 政 子(名古屋市科学館)
第3回日本プラネタリウム協会(福岡総会)も、たくさんの方々のご協力により、無事終了することができました。教育部会では、昨年の広島総会に引き続き、「研究協議」と「教育セミナー」(別項参照)を企画・担当いたしました。また、今回、初めての試みとして「地域ブロック会」を開催いたしましたので、その結果も合わせてご報告します。
研 究 協 議
研究協議では、提案2、報告6、紹介1の計9件の発表がありました。時間を例年になく多めにとることができ、比較的じっくりと協議していただけたかと思います。
研究協議の内容は、昨年の聴覚障害者向けプラネタリウムに引き続いて、視覚障害者向け天文教育の実践例と教材の紹介、プラネタリウムにおいて根強い人気のある星座伝説の伝承および収集法などの報告、オート番組からマニュアル番組への体験的試みの報告など、また、シューメーカーレビー彗星の木星衝突のようすをCG化したビデオの紹介は、その作品とともに制作ネットワークのユニークさで話題を呼びました。
JPSとして今後の取り組みを問われる提案も2件ありました。「オリジナル教材ビデオを制作・頒布してはどうか」「各施設間の情報交換をパソコン通信を通して行ってはどうか」というものです。いずれも、「各施設が設備面を整備し、将来的には取り入れて行くのが望ましい」という見解で一致をみました。
また、名古屋市科学館の地下電源設備爆発事故について、過密化した都市のかかえる災害の一例として体験的報告がありました。
地 域 ブ ロ ッ ク 会
まず最初に、いち早く地域活動を始められていた九州ブロックから、北九州市立児童文化科学館の宮村氏に「九州ブロック各館の学習投影の現状」を報告していただきました。続いて各地域の活動報告の後、地域別に分かれて話し合いに入っていただきました。
日頃、棚上げになっていた各地域での課題や協議事項を、顔を会わせて話し合うことができたことは、大変有益でした。今後、施設としての意思表示がその場でできるように事前の準備が進められれば、この時間はさらに効力を発揮することでしょう。
限られた時間のなかで、各ブロック理事のご尽力によりまとめていただいた内容をご紹介します。
*北海道・東北ブロック
1.担当者の写真、担当業務等を入れた名簿を制作し、
JPS入会手続要領と共に他館にも配布する。
2.札幌市青少年科学館の主催によるイベントの計画
(内容等については検討中)があり、この時を利用
して報告会等を行う。
3.距離的、地理的な事情により、当面、東北と北海
道がそれぞれ別に活動を展開していく。
*北関東ブロック
1.地域ブロック理事は、平成6年度に限り高崎市少
年科学館が受諾し、7年度以後はゆるやかな持ち回
りとする。
2.今後の活動予定
・会員名簿の作成
・研修会議の開催(期日:10〜11月、会場:高崎市
少年科学館、内容:学習投影の現状視察及び協議)
なお、参加館はJPS会員に限らず、広く北関東
の館に呼びかける。
3.その他
・次期JPS研究協議会開催館「千葉市立郷土博物
館」への協力
・北関東(特に埼玉県)にはたくさんのプラネタリ
ウムの施設があるが、JPS加盟館が少ないこと
について、JPSに加盟することのメリットを広
くアピール(研究協議で発表された教材ビデオの
配布等)し、「入会案内」のレジュメを積極的に
活用するなどの対応をする。
*東京ブロック
1.地域ブロック理事は杉並区立科学教育センターが
受諾。当面の窓口は同センターの伊東氏とする。
2.中部ブロックが作成した名簿と同一形式の名簿を
作成する。フロッピーで提出し、写真はできればイ
メージスキャナーによるフロッピーか、または35o
スライドで提出。締切:8月末日(ディスクフォー
マットは、3.5インチのDOSあるいはMac用とする。
Niftyを使ってもよい)
3.ブロック研修会を年2〜3回実施する。第1回は
9月12日(月)午後2時より杉並区立科学教育セン
ターで実施する。予定としては、コンピューターと
ビデオプロジェクターの活用を考えたい。東京ブロ
ックでまだ加盟していないところへも呼びかける。
誰でも参加できるようにしたい。
*南関東ブロック
1.神奈川県の場合、JPSのほか日本プラネタリウ
ム研究会、神奈川県博物館協会、神奈川県子ども科
学館等連絡会が活動しており、JPS加盟各館はこ
れらに参加もしくは加盟している。その中で、すで
に研修会や職員間の情報交換会が行われており、J
PSで同様の会を行う意義は少ない。山梨県、静岡
県(将来)のJPS加盟館には、上記の会の中で行
われているプラネタリウム職員研修会への参加を可
能なように計りたい。したがって当面は、JPS単
独事業としての教育活動は行わず、上記の会の中で
行われる情報交換会に相乗りする形で後援していき
たい。特に毎年2月に川崎市八ヶ岳少年自然の家で
行う職員研修会には、講師謝礼、旅費等の援助とと
もに、JPS他のブロック館からの参加をうながす。
2.南関東ブロックは、中部、関東、北関東各ブロッ
クと情報交換、人的交流が計りやすい。自ブロック
の事業紹介、報告などの情報交換を手早くする手立
てを持つ必要がある。例えば、横浜こども科学館の
パソコンネット(JPSのために回線を用意できる)
を使うことである。そのための環境整備を加盟各館
にうながしたい。
3.ブロック内では、JPSの前身の連絡協議会から
通算して、県立青少年センター、川崎市青少年科学
館、横浜こども科学館、平塚市博物館と理事が受け
継がれている。来年の理事会までに、次期理事館の
受け手を理事未経験館と協議することとした。
*中部ブロック
1.名古屋市科学館が企画し、事故のため中止となっ
た、「コンピュータ画像を利用したスライドの制作
(実習を含む)」の実施を前向きに検討する。
2.活動が進んでいる北陸プラネタリウム協議会(福
井、石川、富山)の研修に参加させてもらう一方、
情報を各施設にすみやかに流し、参加希望者をでき
るだけ広く募る。
*近畿ブロック
1.平成6年4月15日、向日市天文台にて、「市民の問い
合わせに対してどう答えるか」をテーマとして協議
した。
2.今後の研修計画については、具体案が出ない現状
から、すでに年4回ほどの活動実績のある大阪府下
のプラネタリウム館の連絡会に合流して研修会を開
催してはどうかという結果となった。
*中国・四国ブロック
1.今までの理事の方針が基本的に承認された。
2.研修会等の集まりを年間2回程度持つこと。研修
会は平日の火曜日または水曜日に実施するようにす
る。次回は10月か11月に実施する予定。
*九州ブロック
1.JPS九州ブロック規約制定について、現在加盟
各館の意見を調整して制作中。理事館より次回ブロ
ック会議で提案し同意を求めたい。
2.今後のブロック会議等についての要望
・スライドの作成法など、より具体的で実務に役立
つ研修を望む。
・各館の情報交換の場として魅力ある企画を。
・出張で出にくい館もあり、開催場所が偏らないよ
う検討をする。
・各館の名簿や活動状況の概要がわかるよう、理事
館のほうでとりまとめてほしい。
3.今後1年間の担当は北九州市立児童文化科学館と
する。(館長:甲斐英明、庶務係:船木省吾、指導
主事:宮村直文)
上記のように、調整中であった北関東、東京の各ブロックの理事館も決定いたしました。それにともなって、教育部会委員の杉並区立科学教育センターの伊東氏は教育部会を勇退され、後任は葛飾区郷土と天文の博物館にお引き受けいただくこととなりました。また、同じく高崎市少年科学館は、理事就任にともない、従来の監事を解かれることとなりました。各施設のご理解、ご支援を心より感謝申し上げます。
編集部会報告
ベストアーティクル賞の表彰について
編集部では1993年の1月より会報「Twilight」の編集・出版を行ってきました。
その主旨は日本プラネタリウム協会を名実共に日本を代表する組織として発展させるため、我々プラネタリウム担当者の研究や意見を述べる場として、あるいは会員に開かれた組織として、全ての情報を速やかに会員全員に伝えるための場としてのものであるといっていいでしょう。
「Twilight」にたくさんの優れた投稿を載せるようにしたいというのは、発刊当初からの私たちの希望でした。多少の編集部のわがまま、独断と偏見は許していただくことにして、気に入らない原稿は遠慮なく書き直していただくことにし、一方では優れた原稿は公的に評価をする制度を導入したいと考えていたのです。
ですから、ベストアーティクル賞は編集部としては比較的早い時期から考えていました。「Twilight」は発刊から1年少々経過したところですが、昨年の記事に対して表彰できるのは、今回の総会しかありません。来年の総会では時期を逸してしまうのです。
今回の福岡における理事会でこの賞を提案し、本年度から実施したのは性急に見えるかもしれません。
幸い編集部のこの意図を汲んでいただき皆さんから承認を得ましたことを心より感謝するしだいです。
「Twilight」は会員自身のための会誌です。皆さんに様々な意見や情報を寄稿していただくことによってはじめて成り立つものです。どうぞ今後とも大勢の皆さんに執筆していただくことを期待いたします。
編集部会内規の制定について
JPS編集部会はその活動を円滑に進めるために、規約や細則に規定のない事項について内規を定めることにし、承認されました。内容は Twilight の発行を年3回(7月、11月、3月)とし、他に必要に応じて臨時増刊号を発行すること、内容、配布数、発送について等々です。
JPSの年間予算を見ますと、会誌印刷費及び送料が抜きんでて大きな割合を占めています。編集部では会誌のための費用を捻出するため、広告ページを設定することにし、これも内規で定めることにしました。
また、今年度からスタートするベストアーティクル賞については、今年度提案され承認された編集部会内規に加えて制定することとし、来年度の総会に再度改訂された内規を提案する予定です。
ベストアーティクル賞授賞者の紹介
出雲晶子(いずもあきこ)
本名:山田晶子(通称 DANDAN)
1962年、東京都生まれ
神奈川県立鎌倉高校、東京学芸大学教育学部卒
1984年より(財)横浜市青少年科学普及協会天文指導員
天文普及に対する、人並みはずれた熱意と行動力の持ち主。その文才(画才)は、横浜こども科学館発行のSIN(SPACE INFORMATION NOTICE)を代表とする出版物に見られる。また、NIFTY-Serve の SYSOPを受け持つなど、活動は多方面にわたる。
本人曰く、幼少のころは病弱だったとのことだが、近年の活動ぶりを知る人たちにはとても想像がつかない。特に大学時代、連夜にわたり変光星の観測を一人でこなす様子を見ていた編集子にはなおのこと...
なぜ DANDAN と呼ばれるようになったのかは、本人の承諾が得られてからにしましょう。(文・ end)
JPSがやってきた ― in 久留米市
石 井 裕 文(福岡県青少年科学館)
みなさん、ようこそ福岡県へ。さる6月27日〜29日まで、第3回JPS総会・研究協議会が当館を会場に開催されました。今回の開催に当たりましての雑感を述べさせていただきます。
1. ことの始まり
「来年のJPS総会をうちでするごつなった(するようになったよ)!??。」この係長さんのことばに、私は一瞬「そんな、ばなな…!(そんなばかな)」と思いました。「なんでうちなんかが…」「全国には、もっともっと素晴らしい館がたくさんあるのに、やっと開館5年目を迎えようとしている当館では、とてもまだまだ…」というのが、正直な感想でした。けれども、そういう不安と焦燥は全く省みられることなく、とうとう4月になってしまいました。「どげな(どんな)中味にしようか?」「せっかくうちでするなら、腹をくくってうちの館でできる最大限の努力ばせないかんばい(努力しないといけないね)。」ああでもないこうでもないと、話し合いだけは延々と続きますが、なかなか方向は定まりません。長時間の話し合いで、意識がもうろうとして、「よし! せっかくやるなら、うちの館のプラネを全部見てもらえる内容にしよう」という言葉に、私はうなずいたのか、眠りこけてこっくりとなったのか、今となってはわかりませんが、これが長い道のりへの第一歩になったのです。
2. 当館のプラネタリウム
ここで、当館のプラネタリウムの番組のことをお話しします。当館は、委託制作の番組と、館職員の自作番組(+アストロビジョン映画)の2本を交互に投映しています。みなさんは久留米市に来るのは遠かったことと思いますが、それは機器の故障が起こった時にサービスの人が来るときにもいえることなのです。そこで、職員である程度機器を扱える必要が出てきます。また、機器に精通しなければ、委託番組の企画や構成を思い通りにすることができません。また、「自分のところの機械くらい自分たちで思い通りに動かせなくてどーするの」という変な(?)負けじ魂みたいなものが入り乱れ、番組を実際につくっていこうということになったのです。館の職員による番組の制作は、たいへんな苦労がありましたが(最近は他の人に押しつけることが多いのですが…)、自分たちでつくってみて初めてわかることが多く、ためになることばかりです。近頃は、アストロビジョンのフィルムの編集まで自分たちでやって特別投映で使ったり、回線ボックスの 切り替え機を自作してみたりと、のめり込みが激しくなっている始末です。
3. ここからが苦労 ・・・ でも
苦労したかいがありました
そんなわけで、自作の番組と、過去に委託制作した中で人気の高かった「エリソン・オニヅカ物語」と、シアターオリジナル映画「ふくおかのうた」を続けざまに投映しようということになったのでした。「再組みをして、3本の番組をつなぐのはちょっとたいへんだけれども、頑張ろう」と思っていた矢先に、さらに自分で自分の首をしめるできごとにみまわれたのです。
「セミナーに館の希望をだそう」ということで、学習投映をライブでやっている当館としては「ライブ解説にかかわる研修会を…」と教育部会の方にお願いをしたのです。
「葛飾区郷土と天文の博物館が山田卓先生と制作した“天の川の四季”をなんとか福岡県青少年科学館のプラネタリウムに移植できないでしょうか」ということになり、のこのこと葛飾へと出向いていったのでした。そこでも、番組に感動したというか、後先考えないというか、すぐに「ぜひやらせていただければ、」と言ってしまったのでした。帰りの電車の中で「ちょっとはやまったかも…」と、一抹の不安はありましたが、山田卓さんの番組といわれればやりたいと思うのはどう考えても当然! と思うのは私だけでしょうか…。
番組の移植に当たって、五藤光学とミノルタという機器の違いと、葛飾の細かいプログラム仕様に驚き、挫折しかけましたが、葛飾の方々と名古屋市科学館の方々の暖かい援助とアドバイスでなんとか投映にこぎつけることができました。前日・当日と夜遅くまで、いっしょに残っていただき貴重な御指導・御助言をいただき本当に有り難うございました。この場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。
この“天の川の四季”は、地上から見上げた星空を主体としたたいへん素晴らしい番組でした。星を大切にするために極力スライドは光を抑え(スライドによる光害を極力抑える)、スカイラインも線画を使い、プラネタリウムの主人公は星なんだということをあらためて教えさせられた番組でした。今までたくさんの補助投影機の数にものをいわせてのスライドショー的な番組ばかりつくっていた私にとって、プラネタリウムでしかできない満天の星空を大切にすることを再認識させられた次第です。
実にこの作業は当日ぎりぎりにまで及び、組み込み作業と投映後の解体作業(なんとその日の午後の投映番組の再組み込み作業の必要が!)のために、楽しみにしていた研究協議会に参加することができず、他の館の方々とのお話をする機会を失ったことは大変残念でした。記録テープを今頃になってやっと聞き始めています。
4. 終わりに
研究協議会を無事終えることができましたが、参加者の皆様に対しまして何かと行き届かない面が多々 あったことと思いますが、私を含め天文係そして科学館にとりましては、言葉で表せないほどのものを得ることができたと実感しています。番組紹介では、当館の番組を見ていただき、貴重なアドバイスを頂きました。セミナーでは、当館が今までつくった番組とは全く違う星空主体の番組の組み込み・投映・そして貴重なお話と意見交換…。
開館5年の一つの区切りに、このような大会の場を引き受けることができ、全国のたくさんの先進館の 方々に当科学館を見ていただき、貴重な御意見・御指導をいただいたことは、今後の当科学館の大きな前進につながるものと確信しております。
最後になりましたが、ライブに関するアンケートの中で、「学校の先生が言ったくだらな〜いことって何故か印象に残っていたりしますよね。そんなことができるのがライブ解説なのではないでしょうか。それに対して、ムダなくよくまとまっていて、よどみなく流れるのが教材のテープ。それがオートの星座解説なのかも知れません。よどみなく、美しい声でなくても、話す人の人柄が表れる。その人のコトバで語られる解説・・・。」 学校の理科の教職員だった自分にはとてもありがたいアドバイスでした。最近少しライブ解説をしながら何か漠然とではありますが心にひっかかっていたことが、とれたような気がしました。「そうだこれなら自分でもできる、そしてやりたい!」と思うようになったのです。みなさん本当に有り難うございました。そして、今後ともよろしくお願いいたします。
視覚障害者への天文普及を考える
小 野 夏 子(個人会員)
国立天文台・野辺山の石黒所長の提案を受け、私たちは「視覚障害者への天文普及」について考える機会を得ました。
これまでに2度、視覚障害者(全盲者及び弱視者)と共にプラネタリウム(一般投影。特に視覚障害者を意識した番組ではなく通常の投影)を見学し、プラネタリウムドーム内での音の移動実験(手動によるもの)などを行い、意見を交換しました。
以下が、現在私たちが考えている方法です。
1)視覚障害者を対象としたプラネタリウムの
投影を考える。
視覚障害者を対象とした特別な番組
及び一般投影への配慮
<解説の配慮>
・「ここにある」「あの星」などの指示代名詞をできる
だけ避け、方位・高さなどの概念を念頭においた天
体の位置の説明を行う。
<指示の工夫>
・星をポイントする矢印など、いきなり目的の星の隣
で点灯させるのではなく、ポインターをゆっくり移
動させて指示する。
・レーザー光線などを使って、大きな輝度の高い円を
投影し、それを縮めて行くことで、ポインターとし
て利用できないか?
<星図の用意>
・手で触れてわかるような、「立体星図」を用意し、プラ
ネタリウムの解説を聞きながら手で、星の並びなど
を確認してもらう。
<音響の利用>
・きめ細かな音響演出を使って、天体の日周運動など
を音の移動で現せないか?
2)視覚障害者が理解できる展示物などの
調査・考案・製作。
<現状把握>
・視覚障害者が理解できる展示物などのある館を
調査する。
直接触れてもよい隕石の展示
点字によるパンフレット など
<考案製作>
・簡易に作れる「立体星図」をつくり、必要な館に配
布(販売?)する。(現在、手法なども含め調査中)
・点字による「天体(星座)の解説書」の出版する。
(アメリカには、「タッチ・ザ・スター」という点字の
天体解説書があるが、この本の中に使われている図
は、視覚障害者にとって分かりやすいものではない。
内容や図を再検討し、新たに日本版の点字天体解説
書を製作して行きたい。)
天文施設などで行われる障害者サービスは、障害者を対象としてはいますが、その内容は健常者にとっても興味深いものになり、また、天体への理解がより深まるなど、さまざまな示唆が得られるものです。
視覚障害者へのサービスを例に取りますと、「弱視者への文字などを拡大したパンフレット」を用意すれば、弱視者だけでなく老齢者へのサービスと共有することができます。また、「全盲者への音響を重視した番組演出」は、上映内容に深みを増すものと考えられます。先述しました、「解説の配慮」「指示の工夫」に関しては、視覚障害者だけでなく一般の観覧者がより理解を深めるのにおおいに役立つと考えられます。
視覚障害者は大きな移動が困難なため、全国各地の天文施設の協力も必要だと考えました。これまでに「日本プラネタリウム研究会」「全日本プラネタリウム連絡協議会」「全国天体観測施設の会」で、同様の発表を行い、また、一部の館には直接お伺いをして、現状調査のアンケート並びにネットワーク作りを呼びかけて参りました。
これからは、音響メーカーの方の協力も得て、プラネタリウムの中での音の移動実験も予定しています。
現在、私たちの活動は視覚障害者を対象にして進めていますが、今後は、その他の障害を持つ方への天文普及活動についても研究を進めて行きたいと思っています。
共同研究者:(50音順、敬称略)
出雲 晶子(横浜こども科学館)
小野 夏子(板橋区立教育科学館)
久保庭敦男(つくばエキスポセンター)
間々田和彦(筑波大学付属盲学校)
北極星の動きについての伝承
− プラネタリウムへ活用の際の留意点 −
北 尾 浩 一(ミノルタカメラ潟vラネタリウム事業部)
1.はじめに
北極星の動きについての伝承は、プラネタリウムに適した題材で、広範囲に分布しており、現在でも、種々の型の伝承を収集可能である。今回は、北尾による調査研究の概要及び伝承収集の how to を報告させていただくとともに、プラネタリウムに活用する際の提言を行ないたい。
2.現在までに収集した伝承
大阪府泉佐野市では次のような伝承を収集した。
●大阪府泉佐野市
「北極星いうのは、三寸あがって三寸さがったら夜明けるいうて……。あれ、トクゾウボシ言うて、昔はクワナイトクゾウいう人があの星を見つけたいうんだ。ええ、トクゾウボシいうんだ。それがキタノヒトツボシなってやなあ。今の学問から 言ったら北極星や。大阪の築港に松の木を植えて、北極星見て、北極星見ても位置わからない。かめあわして……、一晩に三寸動いた」
「トクゾウのおくさんが針仕事してて、障子の破れたのを見て、障子の桟だけしか動けへんのやった。その星さん。それから三寸いうんかな」
トクゾウとおくさんの両方とも動きを発見したという点、トクゾウボシが北極星の呼び名になっている点が注目すべき伝承である。
動きの発見者については、次のように天竺徳兵衛の嫁はんだったケースもある。
●兵庫県相生市
「それも、うそかほんまか知らんで。昔、天竺徳兵衛いう高田屋嘉兵衛みたいなえらい船乗りがおったんじゃ。船乗りは、たいがい夜走りした。そうしたところが、またその嫁はんがえらかったん じゃ。婿はんが夜さり夜走りしよるから、自分も夜さり機織る。それでおやじさんと問答する。動かん星がネノホシさんだいうし、そしたら嫁はんの方がえらかったんや。ネノホシさんを障子の桟とあわしたんや。そして、三寸動くいうことを……」
また、次のように、発見したのは、「動くこと」ではなく、「動かないこと」であるという伝承を収集することもある。
●茨城県北茨城市大津町
「クワナヤトクゾウ……、この人がね、やっぱり帆前船のようなもので、東京から石巻へ運んだとか。近海航路みたいなんで、運搬船の船頭なんだ。その人が、何かねえか、夜動かない星を捜してみるのがいちばんだって、そして動かない星はどれだっぺ言って……。みな動くんだね。そのうちに北極いう星は動かねえ−−と」
3.本当に北極星の動きを発見できたか?
北極星の動きの大きさの表現方法についてまとめると、次のようになる。
●三寸……大阪府泉佐野市、兵庫県相生市・
御津町室津、愛媛県魚島村魚島・高井神島
●障子の桟あるいは軸……三重県阿児町安乗、
兵庫県家島町坊勢島
●瓦1枚……兵庫県北淡町富島
●瓦3枚……大阪府岸和田市中之浜町
(但し話者の出身地は堺市)
では、本当に北極星の動きを発見できたか? 北極星は、現在、天の北極から1度弱離れている。従って、北極星は、静止しているのではなく、半径1度弱の円を描いて動いている。これを発見できるか?
ここで、忘れてはいけないのは、次のように北極星−−こぐま座α星は時代とともに天の北極との距離を変えていくことである。
年 赤緯 天の北極との距離
゜ ゜
1900年 +88.8 1.2
゜ ゜
1600年 +87.1 2.9
゜ ゜
1300年 +85.5 4.5
゜ ゜
1000年 +83.8 6.2
゜ ゜
700年 +82.1 7.9
1度弱では苦しくても、現在の約3倍、月が約6個並ぶくらい天の北極から離れている1600年頃では? 相生の伝承で登場する天竺徳兵衛の時代にも近い。伝承のとおり、本当に発見できたかもしれない。発見はさらに前の時代で、後の時代の人物が新たに伝承に加わっただけと考えると、もっと発見しやすくなる。
4.北極星の動きの伝承収集の how to
(1)何歳くらいの人が伝えているか
明治生まれの話者に出会うのは困難であるので、昔のことに興味をもっている大正生まれの人からさがそう。と言っても、昭和生まれを最初から対象外にするのもよくない。昭和7年生まれの話者にめぐりあったケースもある。
(2)どのようにして伝承を収集するか
北極星が動くという伝承を伝えていても、最初は動かないと語るケースも多いので要注意である。兵庫県相生市の場合も、最初は「ひとつも動かん星でネノホシさんやでな」と語った。こちらから、「全然動かないのですか」と念のため尋ねてはじめて「それでも三寸動くんじゃ」と、北極星が動く伝承を語りはじめたのである。動かないと聞いても、「全然動かないのですか」と必ず確認するのがポイントである。
5.提言
世界に誇ることのできる北極星の動きについての伝承をプラネタリウムへ活用するにあたって、次の点を提言させていただきたい。
(1)各地域の北極星の動きの伝承についての
調査を行なう。
(2)調査研究の成果を地域文化のなかでプラネ
タリウムさらには出版物を通して、世代を
こえて継承していく。
話者の高齢化が深刻で、まさに伝承が失われようとしている今が、最後のチャンスである。また、北極星の動きの伝承も世代をこえて継承していかなければならない地域文化のひとつである。(財)兵庫県青少年本部が“こころ豊かな人づくり”県民運動のひとつとして発行している『ひょうごのこころ』の第6集『文化とのふれあい』の「兵庫のふるさと星物語」を通して北極星の動きについての伝承を広く伝えることができたという事例もある。
市販されている本にすべてを頼ってしまうのではなく、きっちりと調査研究を行ない、その成果を、プラネタリウムあるいは出版物に反映していくことが重要である。本研究をきっかけに新たな伝承が記録され、それによって、プラネタリウム文化を生き生きと創造することができれば、この上ない喜びである。
参考文献
北尾浩一 北極星の方言・伝承についての一考察,
天界 第749〜751号, 東亜天文学会 1987年
北尾浩一 星の伝説を考える, うちゅう Vol.5 No.2 大阪市立
電気科学館(現 大阪市立科学館)星の友の会 1988年
北尾浩一 ふるさとの星の名前をさがす6, うちゅう Vol.10
No.6, 大阪市立科学館星の友の会 1993年
「初心者教育用テキスト」制作について
小 野 夏 子(NIFTY Serve : MHG03265)
「初心者のプラネタリアンのための『研修テキスト』をつくろう!」パソコン通信を通じて知り合った十名余のプラネタリアンが、活動を開始いたしました。
★ パソコン通信 ★
パソコン通信とは「電話回線などを使ってパソコン同士で行う情報交換の方法」です。単に文章をやりとりするだけではなく、プログラムや画像データ(例えば、天体写真なども)送ったり受け取ったりすることができます。また、手紙や電話のような「1対1の情報交換機能」のみならず、伝言板のように「情報を多くの人に公開する機能」も持ち合わせています。
私たちが利用しているのは、「NIFTY Serve
(ニフティー・サーブ)」という商業(有料)ネットです。このニフティー・サーブには、天文のフォーラム「FSPACE」があり、その中の「プラネタリウムの会議室」では、全国のプラネタリアンとプラネタリウムファンが直接情報や意見を交換しています。
★ テキスト作りのメンバー ★
今回のテキスト・メンバーは、主にニフティー・サーブの「プラネタリウムの会議室」で知り合いました。
テキスト作りに集まったニフティー・サーブ会員の有志プラネタリアンには、東北・関東・中部・近畿のメンバーがいます。また、さまざまなメーカー・機種を採用している館の担当者が(個人で)参加しているのです。そのため、テキストは特定メーカーに片寄った内容にならないよう配慮がなされています。
テキスト作りには、パソコン通信のメール機能を使用しました。メールとは、手紙のように特定の人(パソコン通信の会員)と文書を交換する方法です。各章をメンバーがそれぞれ分担してまとめ、メールで他のメンバーに示して内容をチェックしています。
★ テキストの目的 ★
活動する地域が違っても、使っているプラネタリウムのメーカーや機種が違っても、プラネタリアンに共通する問題というものは、いくつかあります。そのうちの一つが「初心者教育」ではないでしょうか?
一口に「初心者教育」と言いっても館に寄って事情は、さまざまでしょう。キャリア豊かな先輩プラネタリアンが存在する館ばかりではないのです。
このテキストの目的は「辞令一枚でプラネタリウムに配属されどまどっている方たちに対して、少しでも早く一人前のプラネタリアンになっていただくこと」です。もちろん、「先輩の全くいない新設館の方」にも役立てていただけるでしょう。また、「プラネタリアンのレベルアップにも貢献できれば」とも考えています。
★ テキストの内容 ★
「前任者との引継時間が短い館や新設館の方にも使っていただくのだから、できるだけ親切に詳しく書こう!」
書き進めていくと、内容がどんどん膨らんでしまい、計画当初予定していたよりもかなりボリュームのあるものになってきました。
以下が、テキストの目次です。
<目次>(案)
第1章「プラネタリウムとプラネタリアン」
・プラネタリウムの歴史
・プラネタリウム団体の紹介
・プラネタリアンに求められる資質
・プラネタリアンの心得
第2章「プラネタリウムの仕事」
・設置目的、運営主体による多様性
・設備によるメリット、デメリット
(フラットと傾斜。座席の向きの一方向と同心円。
など)
・それぞれの館の特性を把握する事の重要性
第3章「プラネタリウムで使われる用語」
・天文用語集
・機器の名称
・操作、メンテナンス用語
*「ペガスス」と「ペガサス」の違いなどコラムで。
第4章「技術指導」
・ポインターの使い方
・ビデオやレーザーの効果的な使い方
・解説とBGMの音量
・オート番組のメリット、デメリット
・生解説のメリット、デメリット
・番組全体の構成と演出
・マイクの選定と使い方
・ナレーションの訓練
・解説に使う言葉の選び方
・機器の使いこなしの重要性
第5章「プラネタリウムに関わる主な法律」
・消防法(誘導灯など)
・ビル管理関係
・著作権法
・その他(観望会のときにかける保険など)
第6章「資料」
・天文関係の書籍、雑誌など
・音楽CD
・映像ソフト(スライド、LDなど)
*講師、指導者の見つけ方(観望会や天文教室など)
このテキストは、今年中には完成させる予定です。来年のJPSでは会員の皆様に製本したものをお見せできると思います。
初心者用テキスト作成グループメンバー
NIFTY Serve ID 氏名
GFC02444 小山芳久
MHG03265 小野夏子
HFB01522 橋本悦夫
MHH00117 新井達之
QFG00542 川崎寿則
SDI00656 甲田昌樹
HFH02755 川井和彦
SGM03550 小森龍二
KFC01122 浅田秀人
GHF01755 松原理江
GHG03312 加藤 治
(敬称略・順不同)
名古屋市科学館電源室爆発事故について
北 原 政 子 毛 利 勝 廣(名古屋市科学館)
去る1994年3月24日午後10時、当館地下2階の電源室で爆発事故が発生した。これにより、約1ヶ月の全面休館、その後約2ヶ月のプラネタリウムのみ部分開館という事態になった。爆発事故から3カ月後の7月1日には全面復旧し通常開館することができた。
事故は電力会社より供給される6600Vを100Vや200Vに変換する装置の内部にあるリアクトルが爆発したもの。機器は十分新しくかつ直前まで正常に機能していた。原因は特定できないが、一般には半導体機器の使用による高調波障害ではないかといわれている。また同様な被害が周囲の他のビルでも起きていることが、この事故の報道がきっかけで明らかになった。しかしその直接の原因となる発生源の特定は、高調波の性質上非常に難しい。
施設としてこの様な事故による休館という事態は初めてであり、得難い様々な経験をした。これは今後も起こりうる都市型の災害の一例である。
マニュアル投映「星空の散歩道」事業について
吉 岡 督 典(伊丹市立こども文化科学館)
0.はじめに
近年、新規でプラネタリウム館が建設される場合、オート番組の投映を前提として、人員配置を含めた館の事業形態が考えられる場合が多い。これはオート番組の投映は、投映者が特に難しい知識・技術を持つ必要がなく、安定的に館の事業の趣旨にあった番組を提供することができるためである。
しかしながら、オート番組の投映をプラネタリウム事業の主体とする場合、潜在的に次のような問題点を抱えることになる。
・惑星の運行など、時々の天文現象やトピックスを紹
介できない。
・オート番組の制作委託の先が限定されているため、
他館とは異なるオリジナリティーをもった番組制作
が難しくなる。
・投映そのものは専門性がないため、専門的な知識を
持つ職員の配置についての必要性についての館およ
び事業主体(多くの場合は地方自治体)の認識が薄
くなり、人員的な問題で館がプラネタリウムを中心
とした事業展開を行うことが困難となり、事業その
ものが空洞化する危険性がある。
こうした問題点に対処するための取り組みの1例として、当館のマニュアル番組投映事業『星空の散歩道』について報告する。
1.当館の概要
名称 伊丹市立こども文化科学館
設置者 伊丹市
開設 1990年11月3日
規模 3,085.85u
児童センター・文化センター・
プラネタリウム館の複合施設
機種名 ミノルタプラネタリウム
MS−15AT(オート)
座席数 150席(1方向)
ドーム径 14m
組織 館長 1名(嘱託)
副館長 1名
主査 1名
職員 4名 うち3名プラネタ
リウム担当[兼務]
投映事業
平日 2回
土曜日 4回(うち1回「星空の散歩道」)
第2土曜日 5回(うち1回「星空の散歩道」)
日曜日 5回
(オート番組の入れ替えは年間4回)
2.番組の形態
その夜に観察できる星座や惑星等の星空案内、近日中に観察できる天文現象の紹介や最新の宇宙情報の解説に軽音楽(CD)を交えて、日の出までの星空の解説を手動により行う。また話題や内容は月ごと(状況によっては回ごと)に変更する。
3.実施の経緯
一般自動投映だけでは、補うことができない時事的な情報や話題をとりあげ、プラネタリウムを用いて解説をすることによって、市民への天文知識の普及をはかり、関心を高めてもらうことを目的として開始された。
平成3年11月 3日(日)『星空と音楽の夕べ』
(前座)[無料] PM4:30〜6:00
平成3年12月23日(月)クリスマス会『星空の散歩道』
[無料] PM4:15〜5:00
平成4年 2月29日(土)『星空の散歩道』
[無料] PM4:15〜5:00
※以降、月1回ずつ土曜PM4:15〜5:00の
枠で無料投映
平成4年9月12日より
毎週土曜日PM3:00〜3:45[有料]
平成6年 3月より
毎週土曜日PM4:15〜5:00[有料]
☆平成6年のテーマ一覧
1月 1月の星空をY.M.O.ファミリーの曲にのせて
2月 星空と恋人たちのささやき
3月 卒業 〜別れは旅立ちの始まり〜
4月 新しい出会いに向けて
5月 冒険 〜未知なるものを求めて
6月 雨にうたえば・・・
7月 時間を超えて 〜SFテーマ曲より
8月 サマーバケーション 〜この夏のひととき
9月 ムーンライト セレナーデ
10月 虫たちの協奏曲
11月 黄昏をすぎて
12月 クリスマスタイム・イン・ブルー
4.番組投映上の諸問題
(プラス材料)
・その時々の天文現象を紹介できる。
・客層に応じた投映が可能。
・来館者に1日に2回の異なる番組(オート+マニュ
アル)を見てもらえる可能性がある。
・館の制作の番組としてのオリジナリティーが出せる。
・制作した番組の内容(スライド等)を館のライブラ
リーとして保管することによって、館としての蓄積
ができる。
・投映者と観客との距離が近くなり、固定客を確保で
きる可能性がある。
・オート番組制作の基本となる番組作りのノウハウを
身につけられる。
(マイナス材料)
・担当職員以外は投映できないことから、担当職員に
負担がかかる。
・人事異動など職員体制の変化によって、事業実施そ
のものが制約を受ける。
・オート番組との並立のため、投映の回数が少なく、
担当者が番組内容について、熟練するのに時間がか
かる。
・オート番組との並立のため、使用できる機器が制限
される。
・オート番組ほど、凝った内容にできないため、広報
活動等でのアピール性が弱い。
・オート番組との並立は、マニュアルのための担当職
員の数と、オート番組の制作費の両方が満たされて
初めて可能。
・CD演奏についての著作権問題が生じる可能性があ
る。
5.今後のプラン
◎「星空の散歩道」の充実について
☆パーツとしてのオート機能の利用
☆パソコンソフトの利用
☆時間枠を増やす
☆天文資料(スライド・ビデオ等)の制作及び購入
☆レーザーディスクの購入
☆ポスター等による投映のPR
☆音楽著作権問題の本質的な解決のための番組形態
の変更
◎プラネタリウム事業全体の充実
☆前座的な意味あいでのオート番組投映前の今夜の
星空の紹介
☆同様の形態で学習番組のためのオーダーメイドで
制作する
☆オート番組の星座解説部分のマニュアル化
☆天体観望会とマニュアル投映のリンク
☆オート番組の自主制作
☆プラネタリウム&映画会またはプラネタリウム&
コンサートなどの実施
ビデオプロジェクター顛末記
宿 院 雅 広(京都市青少年科学センター)
☆ はじめに
ご存知(?) のように当センターは毎月番組を制作して、フルマニュアルの生解説を行っています。今回、動きのある現象を静止画であるスライドだけで説明することには限界があったり、より具体的に説明したいときにはそれだけでは不十分であったりということで、ビデオプロジェクターを使って動画による説明を取り入れました。すでに多くの館ではビデオプロジェクターを使った投映を行っておられますが、当センターでは、今あるものをどのように使うことができるのか体験してみました。以下にその顛末記(主に投映の失敗談になってしまいましたが…)を報告します。
☆ 顛末記
<さあ準備だ>
ソフトが準備できない!!
・5月番組「素顔の太陽」
太陽の可視光線画像、Hα線画像、X線画像の映像ソフト
X線画像が手に入らないとあたふたしていたところ、以前購入した文部省宇宙科学研究所に著作権のあるビデオを発見しました。その使用について問い合せたところ快く許可していただいたので、可視光線及びHα線画像を含めて約2分に編集して使用しました。
・6月番組「木星に消えるすい星」
すい星衝突のシミュレーション、衝突によって広がる重力波のシミュレーション
アリゾナ大学の anonymous ftp サイトで公開されている動画を京都大学を通じて入手しました。ところが、ワークステーションの MPEG ファイルがなぜかパソコン上で動画として再現できなかったため、大阪市立科学館の協力を得て、ワークステーションの画面をビデオカメラで直接撮影しました。走査線による画面の乱れを防ぐため、カメラはスローシャッターの使えるものを用いました。
セッティングがたいへんだ!!
ビデオプロジェクターは、簡便性の点から液晶式を
使用しました。
プロジェクターは、コンソール後ろの プロジェクションギャラリーに設置しました。このときレンズの前面には、廃棄した展示品の一部から工作したシャッターを設置しました。このシャッターは、電源を入れてもランプが点灯するまでにしばらく時間がかかることから、あらかじめ光をさえぎるために作ったもので、映像を投映する時には、スイッチを押すことによってシャッターが開く構造になっています。 プロジェクターにしろシャッターにしろ決して軽いものではなく、狭いギャラリーの中で作業するのは実に力のいる仕事でした。
また、レンズの前面にシャッターを設置したため、プロジェクターのリモコン受信部が隠され機能しなくなりました。対策としては、鏡を使ってリモコン送信角度を変えました。
<さあ投映だ>
画像が乱れる!!
生テープにあらかじめテレビの信号を録画し、インサートモードの使えるビデオ編集機で編集することによって解決しました。
画面がでない!!
投映中「さて、ここで珍しい映像をご覧頂きましょう。」と声高らかに話したものの映像が出ない時の情けなさ。出ないのにはやはりそれなりの理由があったようで…
その1)
使用直前にリモコンを操作することを忘れることがあるため、投映前から映像スタンバイの状態にしていた結果、使いたい時に本体の主電源が切れていました。スタンバイの状態が20分続くと電源が切れることはマニュアルには書いてありませんでした。
その2)
投映前頻繁に使用した後、実際の投映時ファンがきかなくなって自動的に本体の主電源が切れていました。これは、ビデオプロジェクターのON/OFFを手元のスイッチで操作していた、つまり手を抜くためにランプとファンの電源を同一にしていたのが原因で、その後は、別操作する必要性からワイヤレスリモコンの使用に切り換えました。
その3)
ワイヤレスのリモコンを使ってアクロバット的な姿勢でスイッチを入れていましたが、的確に本体の受信部分をとらえることができず電源が入らないことががあったことから、リモコンを次のように改造しました。リモコン前部の赤外線を出す LED の1つをコネクター付きのケーブルで延長し(約10m)、LEDをプロジェクター受信部の前にセットし確実性を高めました。万一トラブルが起きてもコネクターをはずすとリモコンとして使用することができます。
画面が戻ってしまった!!
暗闇での操作のため間違って巻き戻しボタンを押してしまいました。赤のLEDを点灯させることによってこの問題はほぼ解決できたようです。
子供がおおはしゃぎ!!
前述の生テープに録画したテレビの信号は“どん くん”なる人形が踊っている映像で、巻き戻ししすぎたため思いがけず“どんくん”が登場しました。関係のない映像ですが子供たちには大受け! いらない部分は消しておいたはずだったのですが…
☆ おわりに
今回はじめて液晶ビデオプロジェクターを使用しました。欠点もいろいろあることながら 色ずれが少なかったり、レンズを交換することよって画角が自由に設定できるなどこれはこれで使い勝手のいいものでした。やはり動画による投映は効果があったように思われます。内容的にはまだまだ初歩的な段階で、これからも試行錯誤が続きそうですが、実際に体験できたことはよかったと思います。今後は、実写やCGを使った自作のソフトをと考えていますが、果たして実現可能なことなのかなんて考えています。耳寄りな情報がありましたらぜひお聞かせください。
続プラネタリウム向けビデオ画像の制作
鳫 宏 道(平塚市博物館)
蓮 井 隆(京都天体物理研究所)
新 井 達 之(葛飾区天文と郷土の博物館)
昨年のJPSで発表した内容の続きで、今回はパソコンで描いたグラフィックを追記型のレーザーディスクにコマ撮りして作ったものと、実写の写真とCGを重ねて作成したプラネタリウム向けのビデオ画像の作例を紹介します。また、レーザーディスク(LD)の製作までのプロセスについて報告します。
プラネタリウム用のビデオ画像製作用に前回、蓮井が作成したCGからコマ撮りまで自動実行するソフト「徒然星」を今回、人工衛星と小惑星の軌道要素を入れて拡張しました。人工衛星の軌道要素については倉敷科学センターの三島和久氏に、小惑星の軌道要素については館林市こども科学館の小島卓雄氏に協力を仰ぎました。これを用い、地球周回軌道上の人工衛星の動きと小惑星の動きをビデオ映像化してみました。装置は昨年と同じで、フルカラーボードを入れたNECの PC9801 を使っています。今回は新たな試みとして太陽の白色光写真に太陽面の経緯度線をスーパーインポーズした映像を作りました。地球から見た太陽の自転とそれにともなう黒点の移動がわかりやすくなりました。
2年ほどかけてプラネタリウムで気軽に使えるビデオ映像を作成してきましたが、多くのプラネタリウム館で使えるようなLD化を念頭に作例を紹介してきました。LDを実際に作るには、多くのアイデアを募り映像の収集と制作を進める必要があります。また、経費の問題、使用上の約束事も考えてゆく必要もあります。ただし、今は本当にどれだけの量の映像が制作できるのか、やってみなければ見えてきませんので、まずは作ってみようではありませんか。興味のある方、アイデアのある方、実際に作っている方は是非ご連絡を。ご参考までにいままでの作例をビデオにして送ります。
以下にLDの仕様、制作可能と思われる内容例、制作手順をあげておきます。
プラネタリウム用LD(レーザーディスク)の仕様
1.NTSC仕様とする
2.LDの仕様は静止画としての利用も考慮し、
CAV(角速度一定)ディスクとする
3.パソコンCG、CGと写真などとの合成画像、
映像、画像処理をかけた静止画を入れる
4.30秒程度の短かいCGムービーを主に作る
5.一枚のディスクに30〜50種程度の構成とする
内容例(制作あるいは制作可能なもの)
1.星 例 星の一生(HR図上での移動比較)
2.太陽 例 フレア(実写)、太陽風、
太陽の自転
3.惑星 例 各惑星の見え方、小惑星の運動、
地球をまわる人工衛星
4.現象 例 日月食(実写)、原理の解説
5.変光星 例 食変光星(モデルと実写)
6.星の固有運動 例 星座の変移(デジスター的)
7.モデル実験 例 フーコーの振子、
日時計と均時差、
星の明るさと色
8.日本の天文台 例 観測風景(実写)
LDの制作手順
1.CGはCRV上にコマ撮りし、ムービーとして
制作する。
2.集めた映像を一旦D2フォーマットのビデオに
移し、編集する
3.ビデオをLDのディスクを作る工程にかけ、
マスタ原盤を作成し、必要枚数を制作する
シューメーカー・レビー第9彗星衝突の映像作成と
ヒューマンネットワークについて
毛 利 勝 廣 北 原 政 子(名古屋市科学館)
■はじめに
名古屋市科学館では、1994年7月のプラネタリウムテーマとして、『木星大異変?』という題名でシューメーカー・レビー第9彗星の木星衝突を取り上げた。このテーマのために作成したCGの内容と、それに携わったメンバーのネットワークについて報告する。
■制作したCG内容
このCGでは、木星に衝突するシューメーカー・レビー第9彗星の軌道と運動を動画で表現した。作成した各シーンのCGをベータカムに録画し、約8分間のVIDEO に編集した。
シーン1:シーン2から6のダイジェスト(約1分)
シーン2:画面の中心が太陽。その周囲を水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星が公転している。画面右上の数値は西暦。1900年からスタートし、 1960年代に木星の引力に捕らえられるところまでを見ることができる。1900年からすでに土星の軌道に近い軌道を描いていたシューメーカー・レビー第9彗星は、1917年に土星へ接近し、その結果、木星の軌道に近い軌道を描くことになる。やがて 1960年代には、木星本体に近づき、木星の引力に捕らえられて木星の衛星軌道を周回するように なった。
シーン3:画面の中心が木星。座標系はシーン1のまま太陽を中心としているため、この視点は、木星の北上方から木星を見おろしながら木星とともに移動しながら、その引力に捕らえられたシューメーカー・レビー第9彗星の運動を見る。シューメーカー・レビー第9彗星が、まるで木星にまとわりつくかのように運動している様子を見ることができる。1950年代後半から1994年まで。
シーン4:画面の中心が木星。視点は地球方向から。黄道上を木星が順行逆行しながら移動し、その周囲をシューメーカー・レビー第9彗星が周回する様子を見ることができる。また、順行・逆行により、彗星の軌道面を、様々な角度から見ることができる。1950年代後半から1994年まで。
シーン5:画面左上方の木星へ向かって、シューメーカー・レビー第9彗星が近づいていくシーン。1990年10月から1994年 7月まで。画面左下には シューメーカー・レビー第9彗星を中心とした拡大像も同時に表示している。途中、1992年 7月前後で、木星のクローズアップに切り替わり、彗星の各部にかかる木星の引力と彗星の軌道運動による遠心力の差から生じる潮汐力を矢印で表示、一時停止した後、またもとの画面に戻る。ここでは彗星の尾も表現している。バラバラになった彗星核の運動は、遠木点付近で自らの軌道に直交し、木星に対し一直線になるよう整列する。A核衝突時でこのシーンは停止し、左下の拡大画面は、木星の直径と彗星核間のスケールが同じにしてあるためそれぞれを比較することができる。
シーン6:個々の核が衝突していく様子を、最初は地球視点、次に探査機ガリレオの視点、そして木星南側に回り込んで見る。最後は視点をW核に置き、木星へ衝突していく。表示している時刻は、JSTである。木星のどのあたりに衝突するか、そしてどれくらいの空間的な間隔を置いて衝突していくかを、見ることができる。
■軌道について
シューメーカー・レビー第9彗星の軌道は、D. K. Yeomans の軌道要素、solution24 の値を初期値とし、核の軌道を過去に(1900年まで)さかのぼって数値演算したものである。この軌道要素を用いたのは、計算結果が、短周期彗星の特徴的な軌道変化を示すからである。この彗星の軌道変化は非常に複雑でいわゆるカオスの状態になっているため、厳密な意味での真の軌道を求めることは非常に難しい。そこで、教育的な意味もふまえてもっとも特徴的な軌道を選んでCG化する事とした。数値演算の過程では太陽と9つの惑星の重力を考慮した。木星の形による効果や木星の衛星による効果、彗星自身のジェットなどは割愛した。
■画像について
恒星の位置データについては、The Bright Star Cata-logue, 4th Rev. Ed. の赤経、赤緯と等級を用いた。これによりCG背景の星空は、恒星の位置が正しく表示されている。明るさは 6.5等星までの星を 3段階に分類して簡略表示している。木星表面の模様については、NASA、Voyager の観測による画像(P-21771C)を用いテクスチャーマッピングした。その他の惑星や木星の衛星についてはそのつどマッキントッシュで作成した。
■資料収集とネットワーク
名古屋市科学館のプラネタリウム一般投影は、年間12テーマを月替わりで投影する。すべて生解説で映像演出から解説スライドにいたるまで、すべてがスタッフによる自主制作である。今回はまず、1994年 3月に国立天文台で行われた天文指導者講習会に出席する機会を利用し、国立天文台の渡部潤一氏、郵政省通信総合研究所の吉川真氏に協力を要請、快諾を受けた。渡部潤一氏からは、様々な資料を提供、関係するインターネットサイトの紹介、JPLの Gllen Orton氏やハワイ大学の David Jewwit 氏など研究者の紹介を受けた。また衝突期間中の最新情報の提供やメタンバンドによる観測ネットワークへの参加など多岐にわたって協力していただいた。吉川真氏には最新の軌道データを当方が必要とする形に何度もコンバートしていただくなどプロジェクトの中核になっていただいた。
名古屋市科学館には、今年で8回目となるコンピューター・ミュージック アット ザ プラネタリウムという年に一度の特別投影がある。これは愛知芸術大学のコンピューターによる作曲家グループとのドッキングからスタートし、現在では、音楽、映像、レーザーなど様々な分野の専門家の力を集結した、近未来のプラネタリウムの実験劇場として行っている。2年前からこの行事に、名古屋大学の情報文化学部、工学部のCGの専門家に参加していただいている。そこで今回のプロジェクトにも参加していただいた。
■制作とその成果
このようにして通信総合研究所の吉川真氏から軌道データの提供を受け、名古屋市科学館と名古屋大学の情報文化学部の安田孝美氏、工学部の東海彰吾氏で、シリコングラフィックス社のワークステーションを使用し動画を作成するという流れができあがった。さらに福岡でのJPS総会ではメーカーの協力により、 ワークステーションによるデモンストレーションを行うことができた。
このチームワークを、あえてヒューマンネットワークと名付けてみた。プラネタリウムの担当者はいかにして見学者にこの事象を科学的に理解していただくかを考え、コンピューターグラフィックスの研究者はどのような手法でそれを実現するかを考え、そして彗星軌道の研究者はこの事象そのものを科学的に追求し、メーカーはハードの十分な活用法を考える。そしてそれぞれの分野のそれぞれの目的を集結し、それぞれが満足する成果を得ることができた。また、このプロ ジェクトの中では一切の金銭の授受関係がない。その成果はプロジェクトに参加したそれぞれが専門分野に持ち帰って活用することができるからだ。例を挙げると、名古屋市科学館のプラネタリウム7月一般投影「木星大異変?」では1ヶ月間で約3万7千人の見学者にこのCGを用いて解説することができた。またNHK総合TVで8月4日に放送された、「クローズアップ現代」には、衝突の結果も加味した最新バージョンのCGを提供し、その視聴率は約20%であった。さらに1994年 7月のIPSや1994年10月の惑星科学会、天文学会での発表も行う。名古屋大学のグループは、作成したCGがCGの学会である NICOGRAPH に入選し、1994年11月に発表する。通信総合研究所の吉川真氏はフィンランドで行われた SMALL BODIES IN THESOLAR SYSTEM AND THEIR INTERACTIONS WITH THE PLANETS で発表し、海外からの問い合わせが相次いでいる。
■インターネットの活用
プロジェクト内の連絡や、内外からの資料提供連絡などには、電子メールを活用した。短いデータならそのまま送ってしまえるし、なにより時差などを含め、相手の時間を拘束したり束縛されたりしないメリットは大きい。テキストに限ればパソコン通信からの相互乗り入れも可能である。また資料画像の転送には、 FTPやMOSAICを用いた。衝突期間は解説台にマッキントッシュを常設し、ビデオプロジェクターにダイレクトに接続して、インターネットを通じて収集した最新の映像をプラネタリウムで紹介した。さらに今回の経験をもとに、MOSAICによる静止画や動画の、世界への公開準備を進めている。
■最後に
このように分野の垣根を越えたヒューマンネット ワークは、より大きなパワーを生み出すことが可能となる。社会教育と研究機関がそれぞれのメリットを生かし合い、よりレベルの高いものを世に送り出していくことは、社会教育の本務でもあり、かつ研究成果の社会への還元でもあるだろう。プラネタリウムという大規模な社会教育の場をさらに活用して行くには、この様な方法が一つの解になると考える。
また今回のシューメーカー・レビー第9彗星の衝突の後、同じメンバーで太陽系の小惑星の分布、運動についてのCGを作成した。さらにテーマを広げて、このヒューマンネットワークを大切に活動を続けていきたい。
日本プラネタリウム協会会員のための
電子メール配布サービス
渡 辺 秀 夫((財)横浜市青少年科学普及協会/横浜こども科学館)
● 概要
パソコン通信の普及にともない、このメディアを 使った全国規模の情報交流がさまざまな分野、団体で活発に行われています。普段、直接顔をあわせて コミュニケーションをはかることが難しい団体では、活動の円滑な推進をはかるうえで、パソコン通信の利用は必要不可欠になってきています。また、天文学など、学術的なニュースの入手にもパソコン通信はきわめて有用です。
(財)横浜市青少年科学普及協会では、天文・地学分野の電子掲示板(アクセス電話番号 045-832-1177 9600 bpsまで)を横浜こども科学館にて運用し、一般に公開していますが、そこで流されている情報の一部(投影や観望会、教室などに役立つ情報。英文も含む)を電子メールで日本プラネタリウム協会会員へ配布することを検討しています。このサービスの利用は無料ですが、利用者が NIFTY-Serve や PC-VAN などインターネットと電子メールが交わせるネットに加入していることが必要です。(インターネットを経由して電子メールが送られます)
一般のかたについては全国どこからでも、Tri-P というパケット網から CXSPACE を指定し、上記電子掲示板をアクセスすることができますが、天文普及のため、日本プラネタリウム協会の正会員を対象として当科学普及協会の情報サービスの一部拡張を計画しました。この電子メール配布サービスは、当科学普及協会からの一方通行ではなく、利用者側から全員へ情報を配布することもかんたんにできます。日本プラネタリウム協会の了解を得て、正式に、日本プラネタリウム協会のための事業としてサービスを開始したいと思います。なお、将来なんらかの事情でこの電子メール配布サービスが中止になるかもしれませんが、その場合はご了承ください。
● 電子メール配布サービスの申し込みかた
NIFTY-Serve からの場合
GO INTERNET としてから planet-request@ysc.go.jp あてに電子メールをおくります。メールの Subject には半角ローマ字で REQUEST などとかいてください。本文には、所属と氏名、電子メールアドレス(ID)、電子メール配布サービスを請求をする旨簡単な メッセージを日本語でかいてください。NIFTY-Serve からは普通のメール発信モードで、あて先を
INET:planet-request@ysc.go.jp
としても同じようにだせます。
PC-VAN からの場合
J WIDENET としてから planet-request@ysc.go.jp
あて、同様にメールをおくります。
こうして送られたメールは、インターネットを経由して科学普及協会の管理するコンピューターに到着します。登録がすみましたという返事がしばらくして発信者あて返送されます。それ以降の使い方についてもこの返事メールにかかれています。
パソコン通信の入門的なことがらや上記の大手パソコン通信ネットワークへの加入方法につきましては、パソコン通信関係の図書・雑誌をご覧下さい。(例えば、「NETWORKS」7月号にも初めてパソコン通信をはじめるかたのための案内が詳しくでていますし、PC9801用の通信ソフトが 3.5インチフロッピーにおさめられ付録としてついています)
★ 参考
科学普及協会の電子掲示板「スペースボード」へのアクセス例
045-832-1177 または Tri-P から CXSPACE で接続します。接続したのになにもメッセージが表示されない場合は、何度かリターンを押して下さい。
NEWS-OS Release 4.2.1C login: bbs User_name : guest Pass_word : guest (spaceb)
login: とでますので小文字の半角で bbs といれます
The Space Board - Astro/Earth BBS, Yokohama, Japan.
Your terminal can display :
(1) JIS KANJI.
(2) Shift-JIS KANJI.
(3) NO KANJI, ASCII only.
---- Select Number ---=1 : (新JIS漢字かシフトJISか番号で選びます)
User_name : takagi (初めてアクセスするときは guest といれます)
ここではすでに登録されている高木さんという人の例
Pass_word : (初めてアクセスするときは guest といれます)
(これでシステムのなかにはいれます)
Connected to The Space Board (annbbs ver.3.90)
June 16 (Thursday) 1994
Hello! This isoperated at Yokohama Science Center.
本システムの使い方や注意などについては、掲示板11にある内容を必ずお読み下さい。
日本語入力時の修正がうまくいかない場合には
BSでとまるまで戻し、行頭からいれなおしてください。新ユーザーのかたは、
登録された自身の情報を『ユーザー情報』にてご確認ください。電話番号・住所などを
公開したくないかたは、局番や市までの入力でけっこうです。
help = '?'
- -
< メニュー >
1 (M メール
2 (B 掲示板
3 (H 日付掲示板
4 (U ユーザー情報
5 (C チャット
6 (X ファイル転送
7 (D データベース
8 (G オンライン・プログラム
9 (L おわり
初めて guest ではいったかたは、内容をみて、継続して使われるようなら自分専用の利用者名とパスワードを登録したほうが便利です。guest 用メニューには サインアップ という項目がありますのでこれで名前などを登録します。上のメニューは登録済みユーザー用メニューなので サインアップ はありません。なお、guest 用メニューには一部使えない項目があります。
以下省略。
マニュアル解説研修会
教 育 部 会
講師:山田卓氏 (元名古屋市科学館)
司会:伊東昌市氏 (杉並区立科学教育センター)
制作意図の主旨説明:
蝶谷知也氏 (葛飾区郷土と天文の博物館)
場所:福岡県青少年科学館プラネタリウム
期日:1994年6月29日(水)
フルオート機を使って、生解説の雰囲気を作り生かした、プラネタリウムの番組制作のひとつの試みを紹介します。
この、企画は一枚のファックスからはじまりました。教育セミナーで、「解説のベテランのエキスパートに実演してもらい、マニュアル投影を再考してみてはいかがでしょうか」という提案が、福岡県青少年科学館から出されたのです。これは、フルオート機でオート番組をやってこられた多くの施設の皆さんがそれぞれのキャリアの中で、少なからず興味を持たれているテーマではないでしょうか。その時、お名前がでたのが、今回、講師をお願いしました山田卓先生でした。さっそく、教育部会の委員の方々に相談の上、先生にお願いいたしましたところ、「解説にマニュアルなんてないよ」という、考えてみましたら当然のお返事でした。そこで、このテーマをどのように展開して、議論できる設定をどのように作りあげるかが、問題となったわけです。
そんな折、葛飾区郷土と天文の博物館において、山田先生の語りを生かした番組が制作されたとの情報が入りました。
その番組は、星空の生解説の部分とテーマ部分、つまり、ライブとオート部分の境目・しきりを、できるだけ見学者に意識させない自然な流れにすることや、情景を線画基調として星の美しさを損なわないよう配慮するなど、従来とは趣の違ったいくつかの新しい試みがなされていました。
「観客の目の高さで語りかけ、観客とともに星空の美しさを共感しあえるようなナレーション番組」
それは、まさに、このセミナーで取り組もうとしている主旨と一致するものでした。つまり、フルオート機を使って、生解説の雰囲気を作り・生かしたプラネタリウム番組だったのです。
今回の教育セミナーで、なんとか、この番組「天の川の四季」を教材にできないか? と考えました。教材とするためには、福岡での再演しかありません。しかも、制作者及び制作意図を尊重するためにも、できるだけ忠実に再現することが必要です。
番組の移行は、想像どおり大変でした。プラネタリウムの機種(葛飾:ミノルタ、福岡:五藤)、ドーム径(葛飾:18m、福岡:23m)、周辺機器制御部(葛飾:スパイス他、福岡:ジェネシス他)、付属設備機器など、もろもろの相違点がことごとくネックになりました。また、制作にあたっては、ソフト面で避けられない著作権の問題も関わってきます。
こうした多くの難問をときほぐしてくださったのは、この件にかかわりをもったすべての人々の、善意と前向きな熱意です。まず葛飾区郷土と天文の博物館の惜しみない協力。パノラマの原画、スライド原画本体のプログラム、制御部のプログラム、スライド一覧表、8トラック録音テープなど、制作に必要なすべてのデータ及びノウハウの公開をしていただきました。そして当初の意向とはかけはなれてしまったにもかかわらず、福岡県青少年科学館の皆様は、全館あげての協力体制を組んでいただきました。さらに厄介な番組制作を一手におひきうけくださり、連日、深夜に及ぶ制作作業でみごとに番組を再現してくださった福岡県青少年科学館の石井専門員には、心よりの感謝を申しあげます。あわせてこのセミナーの主旨に理解をお示しくださった、ミノルタプラネタリウムと五藤光学の両社にも深く感謝いたします。このようにして今回のセミナーが実現に結び付いたのです。
ご多忙ななか、講師をお引き受けいただきました山田先生からは、30年にわたるプラネタリウムの解説者としてのすばらしい姿勢をうかがうことができました。セミナーはやはり限られた時間でしたので、後日何らかのかたちで“解説道”なるものを、まとめていただけましたら、プラネタリウムにたずさわる人々の貴重な指導書となることは必須でありましょう。また昨年に引き続き、みごとなコーディネーターを務めていただきました伊東昌市氏にあらためてお礼を申しあげます。
教育部会長 北原政子(名古屋市科学館)
「天の川の四季」の制作について
蝶谷 知也 新井 達之(葛飾区郷土と天文の博物館)
この文章は、セミナー資料として当日参加者に配布したものです。(教育部会)
葛飾区郷土と天文の博物館では、一般投映の中で今夜の星空生解説と組み合わせて投映する番組『天の川の四季』をミノルタプラネタリウム株式会社とともに制作し、1994年4月16日から6月26日まで投映した。この番組は、全編を通して元名古屋市科学館の山田卓氏のフリートークで構成されるという、珍しい形式の番組である。
1. テーマ
当館では、平成3年のオープン以来、年4本のプラネタリウム番組を生解説と組み合わせて投映している。番組では、天文の博物館であることを意識して科学性を重視すること、当館ならではの機器を有効に活用すること、子供向けに偏ることなく大人の鑑賞に耐えうる内容とすることなどの基本路線の中で、新しい試みをいくつか行ってきた。
1994年4月中旬からの番組のテーマは『地上から見た天の川』とした。以前に銀河系を扱った番組を制作したことがあったが、この時は銀河系の外からの視点であったため、プラネタリウムでは表現が難しいシーンの連続であったため、かねてから地上からの視点から再挑戦してみたいテーマであった。
2. ナレーション
今回の番組では、元名古屋市科学館の山田卓氏に語りをお願いしたが、これは単に山田氏の生解説をオート化したいという安易な動機からではない。
今までナレーション物の番組を何本か作ってきたが、声優さんは原稿を上手に読んでくださるものの、その声からは星の美しさや星への思いが伝わらず、表面的な解説になってしまうことに不満を感じていた。また、他のオート館でよくある対話形式やドラマ形式の番組を見ていて、観客不在のまま一方的にストーリーが展開されていくことに対しても違和感を感じていた。
そのため、観客の目の高さで語りかけ、観客とともに星空の美しさを共感しあえるようなナレーション番組を作ってみたい、という思いがあった。
そんな中で浮上したのが、山田卓氏に語りかけていただくという案だった。
3. 番組の構成
従来、当館では、今夜の星空の生解説とオートによる天文の話題、という2本立ての形式を基本としてきたが、開館2年目あたりから、この2つを別物と考えるのではなく、一つのショーとしてまとめたいと考え、時々オートとライブの融合を試みてきた。
オートとライブを融合させるには次の二つの方法が考えられる。
(1) オート主導型
・オート番組の一部分として、生解説部分を設ける。
・途中で生解説を導入する理由を作る必要がある。
・星座解説が長くなると、番組が分断されたような感
じを受ける。
(2) 生解説主導型
・全体の進行は解説者が行い、部分部分にオート演出
を組み入れる。
・『オート』を感じさせないオート番組を作れる可能
性がある。
・構成を慎重に練らないと、全体がブツ切り的になる
恐れがある。
・星座解説以上に解説者の力量が必要である。
今回の番組でも、このいずれかの形式をとりたいと考えていた。
4. 制作
以上の構想を、山田卓氏に打診したところ、幸いにして出演を快諾していただくことができたため、早速山田氏とミノルタ、そして当館担当者とで打合せを 行った。
ここで山田氏から提案があった。前に述べた生解説主導型の構成をさらに推し進めて解説者が山田氏の語りと『対話』をし、あたかも山田氏がコンソールにいるようしてみてはどうかというものだ。一時はとの方針で構成を練り直しかけたが、あまりにも冒険であるため残念ながら今回は見送り、山田氏の語りの途中で解説者のコメントを一回入れるということに落ちついた。
また、投映するスライド映像は、モノトーンの線画イラストに統一することとした。面積のある映像を投映すると、せっかくの星空が見にくくなってしまうという理由からである。イラストの一部は、山田氏の著書『星座博物館』シリーズなどで使用した原画を借用させていただいた。
山田氏のフリートークの味を生かすためにシナリオは作らず、当館が制作した原案を基に各パートで解説する内容を山田氏に数行の箇条書きにまとめていただき、簡単な打合せの後、録音に入った。観客に語りかける感じを出すために、アナウンスブースの中では山田氏と当館職員が向かい合わせに座り、語りかけていただく形で収録した。
5. 投映して
番組は4月16日より投映を開始したが、観客、特に大人には好評であった。作品として全体的に落ち着いた雰囲気があるからだろう。また線画のイラストや風景もこの番組とよく合っていて、雰囲気を盛り上げるのに結果として役立った。
フリートークだけで構成されるプラネタリウム番組は初の試みだったので心配だったが、聞いてみると意外と斬新な印象は受けず、むしろどうして今までこういう番組がなかったのかという印象を持った。『トワイライト』5号で川口市立児童文化センターの詫間氏も指摘しているように、最近のTVやラジオでもアナウンサーからキャスターに変わってきている。その中でプラネタリウム番組だけは『アナウンサー』的な発想から離れられなかったのではないだろうか。
6. 今後に向けて
オートか生解説か、と論議する時代は終わったと思う。これからは1つ『ショー』の中で、それぞれの良さを生かした形で使い分けていくような番組作りを目指していきたいと考えている。
今回、オートと生解説の融合については残念ながら大きく踏み出すことができなかったが、ナレーションを自然な語りにしてみたことは、その第一歩となったといってよいだろう。今後もこのやりかたは活用していくつもりである。
古代オリエントの星(3)
〜 天文学と星座の起源 〜
出 雲 晶 子(財団法人横浜市青少年科学普及協会)
財団の天文ニューズレターSIN(Space Information Notice)に、何号かに分けて掲載した「カルデアの天文学」をまとめ、書き直したもので、連載の最終回です。皆さんもぜひ続きを発掘してくださいね。
9.カルデア王国
紀元前615年、新バビロニア・メディアの連合軍は、首都ニネヴェを陥落させ、同612年アッシリア帝国は滅亡した。
無敵と言われた帝国アッシリアもやはりいつかは衰退するわけで、苦節400年、カルデア人たちはとうとう宿敵を滅ぼし、上下メソポタミアを併合するオリエント最強国として君臨することになった。
カルデア王国(新バビロニア王国)はB.C.625年バビロンでの建国から、その後B.C.538年まで続く。(55他)
バビロンは異民族に支配されていたときも、メソポタミア人の心のよりどころとして、一目置かれており、ある程度独立を保っていた。アッシリアなどは、他の町は征服すると民間人を皆殺しか流刑にしていたのに、バビロンは王を任命するだけで手つかずでほうっておいた時期もある。(11,43,44)
カルデア王国となると、バビロンは自由になり、町のカラーを発揮して町の神マルドゥークのための星祭りや、天文学を行なうようになっ
たようだ。カルデア時代からの天文学は、数字に細かい数理天文学である。
天文計算や天体観測を行なったのは、一部の神官のような人々だったらしい。しかし3人や4人ではなくたくさんいたようで、「カルデア人」と呼ばれる、天文学に詳しい人物は、カルデア滅亡のあとも紀元前2世紀ごろまで、ギリシャやローマに出没するのである。ギリシャでいうカルデア人というのは、メソポタミアからやってきた人で天文の知識がある者のことである。(11,33,35,45,47,56)
カルデア王国滅亡後、カルデア人たちはバビロンのとなり町ボルシッパに移住した。神官たちの天文学の知識は、ボルシッパのカルデア人たちにかなり長い期間、継承されていたのであろう。(43,44,45)
カルデアの天文学は、粘土板の他に、ローマ時代のプトレマイオスの「アルマゲスト」(メガレ・シンタクシス)に記録が残っている。月の1日の平均移動距離など、現在の値と1"の狂いもなく算出しており、5大惑星の会合周期も半日以下のずれで計算されている。(第1部参照。21,45,54)
当時は望遠鏡も写真もなかったのだから、肉眼観測だけでこれをやったわけで、少なくとも100年以上の長期の継続観測データからの算出以外に考えられない。(21,35,45)
(このことから、ますますジッグラート=天文台説が強まっている。35,43,44,53他)
天体観測は、半球の中央に玉をつるした半球儀と水時計を使って行なわれたらしい。
太陽の均時差、月の満ち欠け周期のわずかな変動も知っており、その増減のリズムを予報するためには、サインカーブを直線におきかえたような、ジグザグ関数を使っていた。(21,40,45,61)
カルデア人は日食予報にサロス周期(240交点月)を使ったとされるが、これは実は勘違いらしく、カルデア王国では日食の予報は行なっておらず、セレウコス朝シリアで初めて日食予報が行なわれている。その際も、サロス周期は使われず、太陽と月の黄経黄緯を少しづつ計算して行なわれている。(21)
(天文計算をやったことがあれば、「ある定点での日食予報」は、サロスの3倍の周期を使ったとしても微妙に場所がずれてしまい、事実上不可能であることはわかるだろう。)
黄道と白道の交点に日月がくると日食が起こる場合がある、ということは古代バビロニア時代に既に知られていたという。(41,61)
計算はシュメール以来60進法と分数を使って行なっている。1つ1つ天文現象を計算するのではなく、日食表や惑星の位置表などのように、数表を作っておき、その表(推算表という)をみて計算を行なったらしい。平方根表・立方根表などもあった。詳しく調査している O.ノイゲバウアーの話では、カルデア以前と以後では、天文については計算精度がまるで違うそうだ。
この時代のバビロン暦は、やはり太陰暦であったが、より正確になり、19年7閏法を使ったらしい。(29,41,52,61,64他)
バビロンのジッグラートが、いわゆるバベルの塔である。エテメンアンキと呼ばれており、ネブカドネザル王が、もとからあった小さいものを作りなおした。高さ90m、幅90mの塔で、7層の各階は7つの惑星を表わす色でぬりわけられ、最上階には青い焼きレンガで装飾された、町の神マルドゥークの神殿が立っていたという。(1Fから順に黒(土星)、赤茶(木星)、バラ色(火星)、金色(太陽)、白(金星)、濃紺(水星)、銀色(月)であったそうだ)(31,36,43,44)
7というのはシュメール時代からのメソポタミアの聖数である。(3,31,52,61他)
青は、シュメール美術のラピスラズリからの継承であろうか?神聖なものの装飾に使われた。来訪者を圧倒したと言われる高さ12mの巨大なイシュタル門も、青の彩色レンガでおおわれている。
エテメンアンキ(バベルの塔)は、となりに立っている神殿エ・サギラ(頭をもたげる者という意味)に属している。エ・サギラ神殿は、ウル第3王朝の文書に、B.C.2000ごろ、つまりバビロンができて間もないあたりから記述が登場する。バビロン市の王は「エ・サギラを営む者」と記述されており、メソポタミアでは第1級の力をもった神殿であった。このエ・サギラ神殿は、ペガスス座(イクー星)を型どったものとされている。(13,36,43,44)
エサギラ、エテメンアンキともに、バビロン市の中央を流れるユーフラテス河に面している。エサギラとエテメンアンキの間にあり、新市街のアダド通りにつながる橋は、123mもあり、大型の船が通るときは一部を開閉したという。(43,44)
カルデア王国は、栄華をきわめたバビロンを中心に栄えたが、その期間はわずか50年程度である。他のメソポタミアの王朝、300年以上続いたアッシリアやカッシートに比べると、あまりに短い。
このあっという間に消えた王国が、ヨーロッ
パでは、メソポタミアを代表する名前として今まで伝わっている。(15,36,43,44,55)
カルデア時代が、ヨーロッパの原点ギリシャ
文明隆盛の直前で、時代的に近かったこと、また旧約聖書に登場することをさしひいても、カルデア王国の文化は、他に国に比べて異質で印象が強かったのであろう。
高度な数学を駆使した自然科学、謎めいた占い、地上の楽園バビロン。伝説の国になるには、なかなかの要素ではないか。
10.メソポタミアの神々とそのシンボル
メソポタミアの星座の話になると、古代メソポタミアの神々を知っていないと、なんのことかわからなくなると思うので、少し紹介してみる。
神の名称はアッカド語で記し、カッコ内がシュメール語のもの。
メソポタミア天地創造物語は、混沌から淡水と海水が生まれ、その子供や孫が天と地..といった、わりとよくある話である。
太古の神々は、淡水神アプスー、海水女神ティアマト、その子ラハムとラハム(ほとんど記録ナシ)、アンシャル(上方の基本要素)とキシャル(下方の基本要素)。アンシャルとキシャルから、神々の王で天空神のアヌが誕生する。アヌの子が大気の神エンリルだ。
アヌの系統から多くの古株の神々が誕生し、パンテオンを作っていくが、そのうち太古神アプスーが子供たちを皆殺しにしようとして、逆にエアに殺される。夫を殺され怒ったティアマトが11匹の怪物を作り(この11匹+エア神で黄道12星座という説があるそうだ(49)。かなり無理があるようだが..)反乱を起こす。皆がティアマトを恐れてしりごみする中、エアの息子マルドゥークが1人で退治に向い、怪物とティアマトを退治する。
そしてマルドゥークが主神として認められ、世界の秩序を作る。マルドゥークはティアマトの体をちぎって天地を創造し、黄道、赤道を決め、ついでに「12の星座」(最近の訳。昔は衣と訳されていた。)も作ったという。(23,26,27,30,31,35,41,53,61)
メソポタミアの古典的12神というのが、太古の神の次にくる神々で、オリンポス12神みたいなものである。ただ、ギリシャの神々があちこちの異民族の土地の神を集めてきたのに対し、いちおう自前であげている。
神々の王で天空神アヌ、大気の神エンリル(ベール、アヌの息子)、エンリルの妻で仲介の女神ニンリル(後に他の女神(ニンフルサグ?)吸収され消えてしまう)、水と知恵の神エア(エンキ、エンリルの息子)、太陽神シャマシュ(ウトゥ)、月神シン(ナンナ)、愛と戦いの女神イシュタル(イナンナ、シンの娘)、嵐の神アダド(イシュクル?)、狩猟の神ニヌルタ、その妻で医療の女神ニンカラナ、冥界の王ネルガル(ムスタバル?)、その妻で冥界の女神エレシュギガル、出産の女神ニンマである。(26,27,30,41,53,60)
これらのアッカドの神々の中で、雷神アダトは、カナーンにいって主神バール・ハダドとなる。バールの名称も,もとシュメールの主神であったエンリルの称号ベール(主という意味。後マルドゥークの称号となる。)からきたものと思われる(26,27,30)。イシュタルは大活躍なので後述する。ティアマトはマルドゥークと共にギリシャに輸出されて、もう1戦やっている。(56,57他)
−−−−−−−
ちょっと脱線するが、アンドロメダ伝説のことだ。ペルセウス座がメソポタミアではマルドゥークと呼ばれていたのは有名な話である。(47,57他)
ペルセウス(=マルドゥーク?)が、メデューサを退治した帰りに、天馬ペガサスにのってエチオピアの海岸をとおる(どういうコースなんでしょ)と、アンドロメダが岩にくくりつけられていた。目前の大海ヘビ(元々海ヘビであってクジラではない)ティアマトが彼女におそいかかりそうだったので、ペルセウスはメデューサの頭を見せてティアマトを石にしてしまった。という話である。
マルドゥーク対ティアマト(ここでは海神ポセイドンの部下。ちなみにポセイドンは土着の神時代は、土地の知恵の女神メデューサの夫である。)は、かなり規模が小さくなったがエヌマエリシュでの対決と同じである。エヌマエリシュでは、マルドゥークは風と3つ又の鉾を使って、海ヘビであるティアマトを倒している。(13,56,57,65)
またアンドロメダ姫は、本来はエチオピアの王女ではなく、フェニキアの海の女神の称号で「人間を支配するもの」という、すごい意味であるという説もあるそうだ。アンドロメダ伝説をみると、海の怪物、洪水、海岸で生け贄... など海に非常に関係が深いことがわかる。(3,26,27,59,65)
メデューサは有名な土地の女神で、知恵の象徴。ギリシャ神話では知恵の女神メティスとなって取り入れられたという説がある。やはり知恵の女神のアテナとも関係が深くなんとペルセウス伝説は、アテナの楯にメデューサの頭がきざまれている理由づけで作られたという話まであるそうだ。脱線終わり。
(3,26,59)
−−−−−−−
バビロン市の神マルドゥーク(エアの息子)、書記の神ナブ(マルドゥークの息子)などは、昔は弱い神々だったようで、12神のリスト外である。
太古の神アプス&ティアマト夫妻とその息子たちは、外見上怪物で神話の悪役となっていてリスト外だが、どうもティアマトは別格である。クッドルーにもツノのある海ヘビとして描かれているように見える。(27他)
このティアマトが、世界のドラゴン(竜)のおそらく最初のものだ。民族の原初のドラゴンは、ウロボロスなど海ヘビタイプが多い。星図のりゅう座はヘビみたいなドラゴンが書かれているが、あれで正解なのである。
続いてアッシリアの有翼ライオンやグリ フォン、スフィンクスのような,ライオンタイプのドラゴンが出てくる。
中世以降の西洋ドラゴンは、海ヘビタイプとライオンタイプを足して2で割ったような感じだ。(3,26,31,66)
メソポタミアの神々は、石碑や印章などに刻まれるシンボルをいくつか与えられる。また同様にシンボルとなる動物も与えられ、ある神々にはシンボルとなる天体および「星座」が与えられた。(4,30,41,44)
例をあげると、イシュタルはシンボルマークが八芒星とシュロの葉、動物は獅子、天体は金星、(星座はおとめ座?)といった具合いだ。(4,15,27,37,53)
アダドは雄牛、マルドゥークは竜ムシュフシュ、息子ナブもムシュフシュ、ニンギルスは山羊、ネルガルはライオン、エアは魚山羊である。シンボルマークは図のとおりで、どれもシュメール時代からペルシャあたりまで、2000年以上も変わらずに円筒印章などの図柄に登場する。(4,27他)
時代とともに多数の神がどこからか誕生し増えていく。戦争とペストの神イルラ(エラ?)、誕生の女神ニンティ、宇宙の法則を表わす女神アシュラー(これはカナーンの女神になる)火と光の神ギビル、地母神ババ、牧羊神タンムーズ(ドゥムジ)、農耕神エンキドゥ、山の女神ニンフルサグ、土星の神カイマーヌ(サグウシュ)、書記の女神ニダバ(ニサバ?)、緑葉の女神アブ、etc.
メソポタミアの各都市ではそれぞれ異なる神を1つ、町の神と選び祭っている。ウル市はナンナ、ニップル市はエンリル、エリドゥ市はエア、ウルク市はイナンナ(イシュタル)、マリ市もイシュタル、ラルサ市はシャマシュなどである。(43,44,46,53,60,63)
【アッカド? の観測報告】
アルベレスの観測所(サルゴン王の王立観測所だったという説がある)より....
「その月の27日、先にわが主、わが国王陛下に書き送った、この木星に関して、次の
とおり−−−−−アヌの道(天の赤道)にそれは見られたが、それは低く薄光中にあり、
明るくなかった。昇天の時、それは明らかにおおぐま座の下に現われたが、(**は)
エンリルの道にあった。おおぐま座の測定は完全であるが、ムル・バッバル(木星)に
ついては、アヌの道にあり、完全に測定はできなかった。そのあたりを推察され....
・木星(ムル・バッバル、後マルドゥーク)は王の星で王位などを占うのに使う。
11.金星−−女神イシュタル
メソポタミアで最も祭られた愛と戦いの女神イシュタルは、金星を表わす。金星が最大光度に近くなり、光条が見られるようになると「ひげのあるイシュタル」と呼び、吉兆であった。(29,33,47他)
イシュタルは横のつながりの広い女神で、フェニキア、カナーン(レバノン、イスラエルあたり)では女神アスタルテとなり、アスタルテはギリシャに伝わり愛の女神アフロディテー、ローマでヴィーナスとなる。
アフロディテーはヨーロッパ全土に影響を与えた女神であるらしいのだが、イシュタルの影響範囲も入れるとイランからヨーロッパまでをおおいつくす。(3,4,20,26,27,29,30,31,41,53,59,61)
イシュタルは、戦乱に明け暮れたメソポタミア都市で戦勝祈願に祭られ、もともと戦いの女神という性格が強い。メソポタミアの印章などに刻まれるイシュタルは、背中に弓と矢を背負い、ライオンを踏みつけた雄々しい姿で登場し、どうも愛の女神という雰囲気ではない。アフロディテーも影響を受け、昔は愛と戦いの女神と呼ばれたらしい。同じくアスタルテも戦いの女神でもある。(4,26,30,41,65)
イシュタルが金星を表わすように、アフロディテーやヴィーナスも金星を表わす。アスタルテはアラブやメソポタミアの言葉で明けの明星の意味であるらしい。(26,27,30)
アスタルテ(アシュタルテともいう)は、その名前からわかるように、astr-「星」を意味する。(3,26,30,56)
ローマ ギリシャ フェニキア メソポタミア
ヴィーナス ---- アフロディテー ---- アスタルテ ---- イシュタル
Venus Aphrodite Astarte Ishtar
このアスタルテ(=イシュタル、アフロディテー)は、中世に入ると、なぜか男性になり、なんと、悪魔の公爵アスタロト Astaroth となってしまう! アスタロトは魔界では5指に入る実力者である。(1,10,31)
古い女神が、後の男性社会で男の神に変わっ
てしまうことは時々あるらしい。インドのマリーチ(摩利支天)なども、もとは女神だったらしく、摩利支天を主と仰ぐ僧は昔は女装していたとか...。(26,49)
ところで、明けの明星のことを、西洋ではルシファー Lucifer(魔王サタンの大天使時代の名前)と呼ぶことがある。旧約聖書のイザヤ書に「黎明の子ルシフェル(明けの明星)よ、いかにして天から落ちたか」という下りがある。(26,27,29,30,47,60)
魔王サタンと金星の関係は? これはカ ナーン神話からきている。
ルシフェルは「光をもたらすもの」というラテン語だそうで、明けの明星を表わすカナーン人の神シャヘルの輝かしい称号であった。
ルシフェル・シャヘルは、カナーン神話の元主神・エルとアシュラー女神の間の子供で、宵の明星シャレムと双子であった。ところが、なぜか明けの明星のシャヘルだけが、天から地におっこちてしまった。(26,30,60)
その話が聖書に取り入れられ、堕天使ルシフェル=魔王サタンが誕生したようだ。
旧約聖書は、メソポタミア〜フェニキアあたりの伝説を下敷にしているというのは有名な話である。ノアの洪水はシュメールの伝説ほぼそのままだし、海の怪物リヴァイアサン(Reviathan) も、アッカドのB.C.2000の粘土板にフルネームで登場する。
アテネの哲学者プラトンは、明けの明星をアステルAster という名で呼んでいる。前述のアラブの言葉からとったものだろう。
また、イシュタルのヘブライ語よみエステルEsther が、星Star のもととなったという説もある。astr-は星を表わす語幹だということで、astronomy は星の学問ということだそうである。(3,26,30,56,60)
Ishtar → Esther,+Astarte → Aster → Astr..天文学 astronomy の元は、女神イシュタル?
12.自分で調べてみよう!
日本では野尻抱影先生がおそらくメソポタミア天文学の一般への紹介者である。
野尻先生は、英語は、フランス語、ドイツ語の論文の原著から、総論を導いて日本語にして紹介されている。野尻先生以前の文献は残念ながらほとんど絶版で、よくわからない。
「星と東西民族」「星座」には、ウルク出土の瓦に描かれた星座の絵や、ボガズキョイ出土の星表などの資料が紹介されている。どうやらこれは探すのがめんどうくさい資料らしく、あとで出た本などでも、野尻先生の本から引用している。
野尻先生は、東西の各種言語、海外の古典、歴史学の海外の論文と、スーパーマン的に広大な分野に精通しておられた特殊な方なので、その続きの研究というのは、天文畑の人間にはなかなか難しい。しかしだれもやらないと、天文・プラネ界の星座・天文学の起源あたりに関する知識は1970年代でストップしたままになるので,どなたかがんばってやってほしいなあと思う。
古代メソポタミアの科学については、本によって書いてあることが違う。科学史の本でも、ちょっと古いとメソポタミアについては何も書いてなかったりする。
まだ、バビロニア信奉者の本も困ったもので、あらゆるものを古くする傾向にあり、黄道12宮が紀元前5千年にできたとか、うそ八百が書いてあったりする。
正確かつ情報量豊富ということで、ノイゲバウアーの「古代の精密科学」は古くてもおすすめ品である。
M・リュッタンの「バビロニアの科学」もまとまって全部のっていて、これだけ読んでもかなりのことがわかる。
京都産業大の矢島文夫先生の「占星術の誕生」も原典が紹介してあり正確で内容もたいへん面白い。
−−資料調査までやりたい方は...
メソポタミアについては、歴史の他の分野のように、同一資料を何人もで調査するなんてことにはならない。未調査の山であるので、だれがやってもそれなりに意味があるそうである。
メソポタミアの資料のありそうなところというと、ウルのいっさいがっさいをもって いった大英博物館が開架で多数公開しており、入館も無料だし、粘土板関係の学術出版物も多く、よさそうな場所である。ムル・アピン星表やクッドルーなど、重要資料も多数所蔵している。
2, 3週間通えれば、日本未発表の新しい発見にも出会えるかもしれない? ウルの粘土板はほとんどが経済関係の計算書という話。
あと、メソポタミア関係はドイツが収集がさかんで、論文も多い。ベルリン国立博物館などは、ガイドブックをみても資料が充実とある。客星氏が調査してくださった野尻先生の参考文献もドイツ語論文ばかりである。ドイツはオセアニアやアジアの星の民話の収集に関する論文も、なぜか多い。ここに挑戦される方は、ドイツ語の壁は異様に厚いので、がんばってほしい。
パリのルーブル美術館は、エジプト関係のすごさ(墓を1つまるごともってくるとか)に比べると、メソポタミアは量的にはいまひとつである。ただ、最重要資料、ハンムラビ法典の石碑や有名なイシュタル像などの名品の数々を所蔵しており、ルーブルからの出典なくしてメソポタミアの本はできない。
イラク国立博物館は、やはり現地なので資料も多いみたいであるが、残念ながら当分は近寄れなさそう。
アメリカの各博物館や美術館は、ないわけではないが、ヨーロッパの博物館ほど敬意をメソポタミアには払ってないようで、量は少ない。調査団を派遣させた大学は資料をもっているかもしれない。
池袋のサンシャインシティにある古代オリエント博物館では、発掘調査も行なっており、オリジナルの資料がよく見つかる。特別展も見逃せない。研究と収録が優秀。なんといっても日本語で読める。国士館大学のイラク古代文化研究所も、資料が豊富みたいであるが、一般公開はしていないみたいだ。
楔形文字文書は、あちこちの博物館に分散している他、膨大な量がコレクターに流れているという。そういったバラバラの文書は、解読もされずしまいこまれているのだろう。
粘土板は長年の塩害で文字の部分はボロボロである。(メソポタミア文明が衰退したの
は、塩害で麦がとれなくなったからと言われる。)大英博物館などでは、焼いて乾かして、塩を浮かせてから洗い流して、さわっても壊れないようにしてから、解読作業に入るという。
こういう保存方法をとらないバラバラの粘土板たちは、時間がたつと表面がくずれてしまうそうで、ノイゲバウアーは未解読のまま朽ちるであろう、大量のバラバラの粘土板について嘆いている。そういった粘土板をどこかで見かけたら、文字を書き取って調べてみると面白いかもしれない。
楔形文字が読めないと、それについての説明文をさがさなければならず、めんどうくさい。読めるにこしたことはないと思うが、楔形文字の参考書は書店にあるものは少ない....というかほとんどない。
また、楔形文字は表音表意文字であるので、同一の言語ではなく、大きくシュメール語、アッカド語に分かれる。アッカド語は、さらに細かくヒッタイト語、アッシリア語、バビロニア語などに分かれる。どれも時代と共に表記の仕方がかなり変わっていく。やってみるとわかるが解読はたいへんむずかしい。
勉強してみようという方は、気をながーくもって、ぜひがんばってほしいと思う。
膨大に金と暇が余っている方は、政治情勢が落ちついたら、イラクの砂漠の遺丘をいくつか発掘されてみてはいかがであろうか。何か出ることまちがいなしという話である。
(終)
13.主な参考文献
1・エディングス「悪魔の辞典」国土社
2・矢島佑利「アラビア科学の話」岩波新書
3・ド・フリース「イメージ・シンボル辞典」大修館
4●石田恵子編「印章の世界」古代オリエント博物館
5・大林太良「海の神話」講談社学術文庫
6・杉山二郎「オリエント考古美術史」NHKブックス
7・日本IBM「科学の歴史」
8・L.ウーリー「カルデア人のウル」みすず書房
9・G.スキアパレリ「旧約の天文学」教文館, 昭和14年
10●建部伸明と怪兵隊「幻想世界の住人達2」新紀元社
11・岸本通夫他「世界の歴史2・古代オリエント」河出書房新社
12・クレンゲル「古代オリエント商人の世界」山川出版社
13●「筑摩世界文学大系1・古代オリエント集」筑摩書房
14・古代オリエント博物館編「古代オリエント論集」山川出版社
15●小川英雄「ビジュアル版世界の歴史2 古代オリエント」講談社
16・三笠宮崇仁編「古代オリエントの生活」河出書房新社
17・「古代オリエント・ギリシャ展」図版 1973, 国立博物館他
18・「古代シリア展図版」1977, 東京新聞他
19●松本健「古代メソポタミア文明の謎」光文社
20・P.ホール「古代の密儀」人文書院
21●O.ノイゲバウアー「古代の精密科学」恒星社厚生閣
22・ブラッカー他「古代の宇宙論」海鳴社
23・クレンゲル「古代バビロニアの歴史」山川出版社
24・「ジプシーの魔術と占い」アウロラ業書
25・H.ウーリッヒ「シュメール文明」佑学社
26●ウォーカー「神話・伝承辞典」大修館
27●キャンベル「神話のイメージ」大修館
28・野尻抱影「星座」恒星社厚生閣
29・中山茂「西洋占星術」講談社
30●M.エリアーデ「世界宗教史1」
31・クーパー「世界シンボル辞典」三省堂
32・W.ケントン「占星術」平凡社
33・山内雅夫「占星術の世界」中公文庫
34・矢野道雄「占星術師たちのインド」中公新書
35●矢島文夫「占星術の誕生」東京新聞出版局
36・増田精一他「世界の大遺跡4」講談社
37●NHK取材斑「大英博物館1」NHK出版
38・「ポケットガイド・中近東」日本交通公社
39・コーネル「天文学と文明の起源」白揚社
40・タンネマン「大自然科学史」
41・キエラ「粘土に書かれた歴史」岩波新書
42・金子史朗「ノアの大洪水」講談社現代新書
43・J. G.マッキーン「バビロン」法政大学出版会
44●P.アイゼレ「バビロニア文明」佑学社
45●M.リュッタン「バビロニアの科学」クセジュ新書
46・富村博「文明のあけぼの」講談社現代新書
47●野尻抱影「星と東西民族」
48・野尻抱影「星の文学誌」筑摩書房
49●西上ハルオ「マンダラ博仏館」鷺書房
50・「錬金術」中公新書
51・E. A. Wallis Budge "Amulets and Superstitons", Dover
52●永田久「暦と占いの科学」
53●アミエ「古代オリエント文明」クセジュ文庫
54・プトレマイオス「アルマゲスト」
55・「世界大百科辞典」平凡社
56・原恵「星座の歴史」恒星社厚生閣
57・山田卓「秋の星座博物館」地人書館
58・NHK取材班編「ルーブル美術館T」
59・安田喜憲「大地母神の時代」角川選書
60・山形孝夫「聖書の起源」講談社新書
61●平田寛「科学の起源」岩波書店
62・G. SARTON "A HISTORY OF SCIENCE, Vol. 1"
63・ブラッカー他「占いと神託」海鳴社
64・暦の会「暦の百科辞典」新人物往来社
65・高津春繁「ギリシャローマ神話辞典」岩波書店
66・「幻獣ドラゴン」新起源社
67・セリグマン「魔法」人文書院
68・森本哲朗「オリエントの幻」文春文庫
69・Walker "Reading The Past, CUNEIFORM",
British Museum Publ.
70●Black & Green "Cods, Demons and Symbols of
Ancient Mesopotamia" B.M.P.
●印が私の推薦図書です。
参考文献というとこの他にも
20冊くらいあるのですが、
どれも天文とは無関係の本
なので割愛しました。
● 図書案内 ●
"Proceedings of the Workshop
on Hands-on Astronomy"
Editor: Craton Penuypacker
World Scientific Publishing Co., 1992
ISBN 981-02-1135 5000円くらい?
1990年11月、高校や大学、政府機関の教育者30人がアリゾナ、ツーソンに集まり開催されたのが「教育のための実地天文学ワークショップ」です。
この本は、その内容がまとめられたものであり、天文教育の概観的な議論、高校の天文授業、大学レベルの授業、望遠鏡を使用した教育活動や画像処理の試み、などから成っています。
アメリカの天文教育(とくに学校レベル)についての実態がわかりやすく示された資料がほとんどない中で、この本は貴重な1冊となっています。
1986年に実施された、高校を対象とした統計調査の結果も出ています。2550件の回答数となっており、相当規模の大きい調査です。それによると、56%の高校で、物理や地学などの教科のなかで天文学が教えられており、なんと15%の高校では「天文学」の別枠授業が設けられています! 学校側も76%が天文学の授業を充実したいと希望しているそうです。
日本では想像もできない数字ですが、教える側(教師)についての調査もあり、担当している教師の 77% は、天文学を授業科目としてだけでなく、自分の楽しみとしても感じているというのです。・Astronomy・や・Sky & Telescope・といった天文雑誌も広く読まれており、36%が天文学会や天文同好会などの組織に入っているそうです。
天文を教えることについても自信をもっている教師がほとんどのようで、80%が独自に指導案を作成し、市販の教科書を使っているのは14%の教師にすぎません。(高校むけの天文教科書というのがなく、大学教養レベルのものを使うしかないというのは意外ですね)
設備の問題など、まだまだ不十分な面もあるということですが、天文学が文化として根付いている、市民が天文学という学問の成果や面白さを鑑賞し、支援している、そんな状況が確立しているのがアメリカなのかなぁ、という気がします。
日本の学校教育で天文教育が冷遇されている現状では、社会教育やマスメディアを通じての天文教育が「文化としての天文学」を発展させる上で、きわめて重要になっているといえるでしょう。
★「フリーソフト分類索引94 NIFTY-Serve」
編者:相坂 一
アスキー出版, 1994年
ISBN 4-7561-0550-5 3200円
大手パソコン通信ネットワーク「ニフティサーブ」に登録されている膨大なフリーソフト(無料で利用できるソフト)やシェアウエア(気に入ったら料金をはらうもの)の分類インデックスです。約6万5千件のソフトが分野別にリストされていますし、ファイル名から索くインデックスページも用意されています。
JPS会員にも利用者が多い「ニフティサーブ」ですが、フリーソフトを活用するにはたいへん便利な1冊です。
★「授業科学研究」第9巻
編集: 仮説実験授業研究会
仮説社, 1982年 1545円
この本は、理科教師の実践/研究の報告をまとめたもので、たまたま大手書店の店頭でみつけたものです。このなかで、網走の先生が「授業書案<日食と月食>」という報告をしています。中学生レベル程度以上で、日食や月食の起こる日を簡単に予想する、というもので、天文現象の周期性がたのしく学べるよい内容に なっています。天文教室の授業案としておすすめです。
山田陽志郎((財)横浜市青少年科学普及協会)
E-mail: INET:yamada@ysc.go.jp (ニフティなどから)
● 海外情報 ●
フロリダで行われたIPS総会に参加してきました。詳しくは次回にご紹介しますが、その途中、いくつかのプラネタリウムに立ち寄ることができましたので、このコーナーで少しずつご紹介したいと思います。
トロント市内、クイーンズパークのすぐ近くの王立オンタリオ博物館の一角にあるプラネタリウム。1968年の開館以来、600万の人々が訪れています。
館内の設備を見せていただいたあと、ドームへ移動。直径22.9m のフラット ドームの中に、旧東独イエナ光学製の 23/6 型投映機が設置されています。
■家族向け番組と一般番組
ここでは、家族向け番組(Family Show)、一般番組、学習番組を上映しています。また、今回は見ることはできませんでしたが、大型レーザーを使ったレーザーショーも行うとのことです。
家族向け番組は一般番組よりも易しくしたもので、数年間同じものを投映します。今回見せていただいた番組は『Stories, Stars & Other Worlds 』。星空の下で親子のクサい対話が延々と続くという、日本のフルオート番組でよくあるあのパターンだったので少々がっかり。しかし、星座、伝説、恒星、月、日食、流星群、オーロラ、地球外生命など盛り沢山の内容と、スペシャエフェクトを巧みに使った演出に、いつの間にか引き込まれていました。
一般番組のほうは4か月ごとに更新。今回は『Dark Stars』、ブラックホールがテーマです。質量の違いと恒星の最期の違い、ブラックホールに近づくと何が起こるか、そしてブラックホールらしき天体…と、これもさほど目新しくはないシナリオですが、やはり演出は日本とは違います。5台のビデオプロジェクター、オールスカイなど映像を駆使して見せてくれます。
ドーム内の雰囲気や番組の演出は、ニューヨークのヘイデン・プラネタリウムに良く似ています。ただ、番組タイトルや方位灯などが全て英語とフランス語の両方で表示されるあたりは、いかにもカナダ。ヘッドホンによるフランス語の音声サービスもあるそうです。
■CG制作システム
同館では、番組の映像にCG(コンピュータ・グラフィックス)を積極的に採り入れています。
事務所の一角にあるCGの制作室を見せてもらいました。使っているコンピュータは意外にもi486のごく普通のパソコンです。このパソコンと3Dグラフィックスソフトを使用して映像を制作します。これをCRV(追記型レーザーディスク)に録画し、SP-Uマチックのビデオに編集したものを投映します。以前に制作したという恐竜のアニメを見せてもらいましたが、 ディスプレイの中で恐竜がいきいきと動き、『ロスト・アニマルズ』の一場面を見ているようです。
オールスカイやパノラマなどのスライドもソフト上で歪み補正などの加工を行い、フィルムレコーダで撮影して制作します。丸いドームを四角い部屋と錯覚させてしまうようなオールスカイを制作するソフトも開発したそうです。ただ、最初のうちは補正計算の方法を試行錯誤するのが大変だったといいます。
同館には他に専属のイラストレータも1名いて、昔ながらの方法でパノラマやスライドを制作してはいます。しかし、映像の主役はイラストからCGへと移行しつつあるように感じました。
新井達之(葛飾区郷土と天文の博物館)● 新製品紹介 ●
●SONY、業務用MD型
ミニディスクレコーダー発売
ミニディスクシステムの業務用製品が発売された。録音・再生機MDS−B3と再生専用機MDS−B4Pの2機種で、両機種ともコンピュータコントロール用のRS−232C端子がつけられている。MDS−B3は入力レベルの切れ目で自動的にトラックの頭出しポイントを記録できるレベルシンク機能を持つ。
両機種共通の機能としては、音声送出時のタイミング合わせに使えるオートキュー機能、再生時にトラックの頭で自動的にポーズ状態になるオートポーズ機能等がある。
小型光ディスクに74分のデジタル録音が可能で、最大255種のトラックを設定でき、ランダムアクセスが可能。
形式 ミニディスクデジタル
オーディオシステム
録音再生時間 最大74分
アナログ入出力 キャノンプラグ + 4dB
デジタル入出力 IEC−958ピンジャック
外部制御 パラレルリモート
(Dsub25ピン)
シリアルリモート
(RS−232C,
Dsub9ピン)
電源 AC100V 25W
大きさ 142W×132H×375D
重さ 5kg
価格 MDS−B3 35万円
MDS−B4P 25万円
発売 1994年5月1日
問い合わせ先 ソニーB&I営業本部
プロダクツマーケティング部
電話 03−5448−4135
●松下、AV機器用インターフェイスボックス
AG−VC205/225 発売
松下電器産業はVTR等のAV機器をコンピュータで操作するインターフェイスボックスを発売した。
AG−VC205は民生用VTRと接続するボックスで、松下製で編集用5ピン端子のついたVTR、赤外線リモコンで制御できる各社のVTRに対応している。同機1台で3台のVTRを制御可能。
AG−VC225はRS−232C端子を持つ業務用VTR、LDプレイヤーに対応し、同機1台でAV機器1台の制御が可能。
入力端子:Dsub25ピン(メス)
出力端子:Dsub25ピン(メス)
EDIT端子:5ピン (AG−VC205)
リモート端子:ミニジャック(AG−VC205)
システム端子:ミニジャック(AG−VC205)
RS−232C・リモート端子:Dsub25ピン(メス、AG−VC225)
電源:DC6V(EIAJ準拠)0.5W
大きさ 160W×48H×124D
重さ 490g
価格 各35,000円
発売 1993年12月
問い合わせ先 松下電器産業オーディオ・
ビデオシステム事業部営業部
電話 06−901−1467
鳫 宏道(平塚市博物館)
● プラネタリアン情報 ●
こんにちは、JPSメンバーズの皆さん!
☆JPS’94
6月27日から29日まで久留米の福岡県青少年科学館でJPS'94が開催された。
参加者は、全国52館から70名と賛助会員30名程。
写真は、最終日の教育セミナーの一場面です。
<左から伊東氏、山田氏、蝶谷氏、石井氏>
JPS'95 は千葉市立郷土博物館で開催の予定です。
☆IPS'94
7月11日から16日までフロリダ州ココのBCCプラネタリウムでIPS'94 が開催された。
日本からの参加は、新井(葛飾)、伊東(杉並)、小野(板橋)、小野田(町田)、加藤(名古屋パルコ)、川上(大阪)、鳫(平塚)、菊岡(大阪)、鈴木(名古屋)、田島(サンシャイン)、野崎(東大和)、本間(府中)の各氏、ほか五藤光学・ミノルタの関係者を併せて30名程。
葛飾の新井氏からの情報では、インフィニウム・デジスター合体メカは、なかなかのできだった様です。
インフィニウムは、本機+太陽・月投影機のみ(パノラマと惑星投影機はない。)その代わりに、デジスターが置かれている。
また、ビデオ・プロジェクターの利用も進み、5台がセットされている。これからの標準になりそうです。(前方に3台横並べの3面マルチ+その上方へ1台+前面に大画角1台といった配置です。)
インフィニウム・デジスター・ビデオプロジェクターこの組み合わせ、考えるだけは誰でもできます。
しかし、これをコントロールするのは難しそうです。この他にも興味深いことがいっぱいとか。詳しい報告が楽しみです。
☆シューメイカー・レビー第9彗星
7月17日から22日、SL9が予報通り木星に衝突。
普通の望遠鏡では観測できないという予想がはずれ、各地の公共天文台の「SL9衝突痕の観望会」は大盛況となった。川口でも21日(木)の天文台公開に120名の市民が殺到。途中から曇り見られなかった人が多かったため、臨時に22・23日も天文台公開を行った。
さてプラネタリウムの中には望遠鏡がないところがある。今回のような時はどう対処しているのだろうか。
<7月20日 19:35の木星 15p屈折にて>
★写真資料の長期保存を考える
皆さんの写真資料が狙われています。
松本の毒ガス「サリン」ではありませんが、写真保存用品から毒ガス(写真にとって)が出るものがあるのです。犯人は、軟質塩化ビニール、中に含まれる可塑材・触媒・溶剤からガスが出て写真資料に有害です。
写真資料を長期保存をするときは、ポリエチレンやポリプロピレン製の保存用品が安全です。
皆さんが使用しているネガシート、スライドホルダー
などの安全性をメーカーに一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。
ネガ、ポジ、プリントの長期保存に向く製品を多く出しているアメリカ・プリントファイル社の代理店があります。
問い合わせ先 コスモス インターナショナル
TEL 03−3494−8621
プラネタリアンに関するあらゆる情報を待っています。
手 紙 〒332 川口市西青木4−8−1
T E L 048−252−4995
F A X 048−256−3260
NIFTY GAH03072
松田 正彦(川口市立児童文化センター)
日本プラネタリウム協会の組織と業務の紹介
日本プラネタリウム協会は正会員と賛助会員からなる団体の集まりです。
正会員はプラネタリウムを保有する施設で、賛助会員は本会の目的に賛同する組織と個人です。
執行機関は会長のもとに総務部会、教育部会、編集部会、地域ブロック会議があり、会長の業務を代行しています。それぞれの部会には業務をおこなう委員が会長から任命されています。
各部会の業務は以下のとおりです。
1.総務部会
総務部会は本会の運営に関する事務並びに各会議の開催の補佐及び他の部会の所管に属しない会議を処理します。総務部会長のもとには総務委員、会計委員、会員委員、IPS委員が定められています。
*総務委員:事業計画の立案、理事会等各種会議の開催、理事・委員との連絡調整。
*会計委員:会費・販売金の管理、会費請求事務、通帳・現金管理・物品管理。
*会員委員:会員の入退会管理、名簿管理、入会勧誘事務、会報管理。
*IPS 委員:本会を代表してIPSとの折衝にあたる。
2.教育部会
教育部会は、プラネタリウム担当者の実務に関する研修会及び研究会等を企画実施します。教育部会長のもとに教育委員が定められています。
*教育委員:教育セミナーの企画・開催、地域ブロック活動の統括、研究協議会の開催。
3.編集部会
編集部会は、本会の会報等出版物の発行を担当します。編集部会長のもとに編集委員が定められています。
*編集委員:機関誌 Twilight の編集と発送。
4.地域ブロック会議
全国を8カ所のブロックにわけ、それぞれの地域で担当理事が研修会等の運営をおこないます。
*北海道・東北ブロック:北海道、青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県
*北関東ブロック :群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、千葉県
*東京ブロック :東京都
*南関東ブロック :神奈川県、山梨県、静岡県
*中部ブロック :新潟県、富山県、石川県、福井県、長野県、岐阜県、愛知県、三重県
*近畿ブロック :滋賀県、京都府、大阪府、奈良県、兵庫県、和歌山県
*中国・四国ブロック :岡山県、広島県、島根県、鳥取県、山口県、香川県、愛媛県、徳島県、高知県
*九州ブロック :福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
これらの部会は、今まで会長館だけでおこなっていた業務を少しでも軽減させるためと、各部会で業務を分担することにより、今まで以上に協会の活動を活発にさせるために作られた組織です。(表紙裏に組織表があります)
詳しくは日本プラネタリウム協会規約・内規をご覧ください。
次号予告
次号の特集は「IPSって何?」です。
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