松山市の裏金捻出疑惑をめぐり、公共工事の下請け選びに介入したとされる松山市の元職員が、市が要請した聞き取り調査を拒否していたことが分かりました。
この疑惑は2001年12月頃、松山市公営企業局の職員が大手機械メーカーの担当者と会食を繰り返し、指名業者の選定をほのめかした上で、下請けとして特定の業者を使うよう求めたとされるものです。
市は聞き取り調査を行なうためこの元職員に対し今月9日、面会を求める文書を郵送していました。
きょう開かれた市議会の都市企業委員会で市側は、今月16日、この元職員から体調不良を理由に面会を拒否する手紙が郵便書留で寄せられたことを報告しました。
手紙の中で元職員は「10年前の話なので記憶に無いが、当時、健康状態が悪く業者と会食できる状態ではなかった」と主張しているということです。
市は元職員に対し、再度、調査への協力を求める文書を郵送していて、応じない場合は自宅訪問も検討すると説明しています。
この元職員は、孫請け業者に裏金づくりを指示したとされる人物と、氏名や経歴が一致していることが取材で明らかになっていますが、市は「同一人物かどうか分からない」という主張を崩していません。