赤字世帯比率30.5%、過去5年で最高(下)

金利負担増大に食料品も値上がり

 1世帯当たりの金利負担は今年第1四半期に月平均8万1300ウォン(約6100円)となり、前年同期の7万2700ウォン(約5400円)に比べ、11.7%も増加した。

 貸出金利は昨年下半期から上昇を示している。韓国銀行は昨年7月以降、5回にわたり基準金利を計1.25%引き上げた。年内にさらに1-2回の利上げが実施されると見込まれており、世帯主の不安は増す一方だ。

 変動金利の基準となる譲渡性預金証書(CD)の金利も27日に年初来最高の年3.56%まで上昇した。

 銀行の変動金利はCD金利に2-3%が上乗せされている。このため、変動金利ローンの利用者が負担する金利は年5.6-6.6%となる。世界的な金融危機以前の08年半ば、担保付き住宅ローン金利が年7%台まで上昇した記録に迫っている。

 漢陽大のハ・ジュンギョン教授は「所得が伸びない状況で、担保付き住宅ローンの金利が7%を超えれば、金利負担で赤字世帯が増える可能性が高い」と予測した。

 物価上昇も家計を圧迫している。石油価格の上昇で、第1四半期の家計の月平均交通費は27万8700ウォン(約2万1000円)となり、1年前より11.5%増えた。食費は月平均32万2900ウォン(約2万4000円)で、同じ期間に8.4%増えた。普通は所得が増えれば、エンゲル係数(消費に占める食費の割合)は低下する傾向があるが、食料品が高騰したため、第1四半期の同係数は13.2%となり、1年前の12.7%より上昇した。

 現代経済研究院の兪炳圭(ユ・ビョンギュ)経済研究本部長は「低所得層は福祉政策による支援が可能なので、中産階級を支援し、安心させる必要がある。そのためには、内需、サービス業の活性化で良い働き口を提供する政策に力を入れるべきだ」と指摘した。

方顕哲(パン・ヒョンチョル)記者

崔炯碩(チェ・ヒョンソク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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