松井はハラデーに完敗　４の０　２年ぶり対戦も音なし

　参りました−。松井は現役最強右腕にぐうの音も出なかった。１回２死二塁の先制機だ。低めに鋭く落ちるカーブをハーフスイングして３球三振。その後もハラデーの微妙に沈む球を打たされ二ゴロ、二ゴロ、一ゴロと完璧に封じ込まれた。

　「ゴロを打たせる投手。それにはまった。（芯を）少しずつずらされてる感じ」。２年ぶりに対戦した２度のサイ・ヤング賞男の投球術に脱帽するしかない。チームも８安打を放ったものの、わずか１点。松井、メルビン監督代行は口をそろえて「最後の１本が出なかった。さすが」とハラデーを持ち上げただけだ。

　それでも、松井にとっては収穫の多い１週間だった。ＤＨ制のない敵地での交流戦、６戦中５戦に左翼手として先発出場。３試合連続の外野フル出場は０８年４月９日〜１３日以来（４試合連続フル出場）、実に３年ぶりのことだ。「疲労？　大丈夫。ちゃんと守れた。打席のブランクがなかっただけでもプラス」。充実感を漂わせた松井が２８日からは本拠地に戻り、今度はＤＨとして日米通算５００号達成へ意気込む。（フィラデルフィア穐村賢）