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[政治]ニュース
【民主 漂流】禁じ手人事、お構いなし 民主党内反発「最後の悪あがき」
2011.6.28 08:54
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首相は野党の中にも手を突っ込んだ。自民党の浜田和幸参院議員を復興担当の総務政務官として起用したのだ。
当初首相が目指したのは野党から十数人を引き抜き、参院で過半数を確保して、これまで政権を悩ませてきた「ねじれ」状態を解消することだった。呼応したのは浜田氏だけだが、首相の狙いは今、別なところにあるかもしれない。
浜田氏引き抜きで反発を強める自民党との対立を激化させる。野党が法案審議に応じず、態度を硬直化すればするほど、2次補正など首相が退陣条件に掲げる3つの成立が困難になる。そうなれば、おのずと辞める必要はない。
反発ばかり
そんな首相の手法に民主党内からは批判の声が相次いだ。27日の党役員会で声を張り上げたのは仙谷由人官房副長官だった。
「こんなことをしたら、大変なことになる。よりによって石破茂自民党政調会長の地元から引っこ抜くなんて」
安住淳国対委員長も続いた。
「国会運営が困難になるぞ。これで70日間で重要法案が通らなくなった」
人事でも、首相は退任する馬淵澄夫首相補佐官を経済産業副大臣に起用しようとしたが拒否された。
国土交通相を務めた馬淵氏にとっては、補佐官を外されたうえ副大臣では、事実上“降格”であり、首相への不信を示したといえる。
与野党ともに反発を強める中で、首相が「脱原発」を掲げて解散に打って出る可能性も、消えてはいない。
与党幹部は自嘲気味につぶやいた。
「辞めるといった人は、失うものがないから強いね」(小島優)
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