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スタン、43年ぶり助っ投連続完封へ

 2試合連続完封への期待が高まるスタンリッジ。大きく広げた両手に勝利を呼び込めるか=甲子園(撮影・峰大二郎)
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 2試合連続完封への期待が高まるスタンリッジ。大きく広げた両手に勝利を呼び込めるか=甲子園(撮影・峰大二郎)

 阪神のジェイソン・スタンリッジ投手(32)が、球団ではバッキー以来、43年ぶりとなる外国人選手の2試合連続完封に挑む。ナインはこの日、広島との北陸2連戦に向けて移動。28日(富山)はスタンリッジ、29日(福井)は鶴が先発する予定だ。移動前に甲子園での指名練習で能見らと汗を流した助っ人右腕は快挙への自信ものぞかせた。

  ◇  ◇

 走る、走る。大記録に向かってスタンリッジが走った。富山への移動前。伝説の助っ人投手への挑戦権を持つナイスガイは、甲子園で短距離ダッシュを繰り返した。

 前回の19日・楽天戦(甲子園)で今季初の完封勝利。相性が悪かったデーゲームでの快刀乱麻に調子の良さがうかがえる。助っ人の2試合連続完封は、阪神の助っ人では1968年の7月にジーン・バッキーが記録して以来。日本人を含めても92年の湯舟敏郎を最後に途絶えている快挙だ。

 バッキーは阪神ファンの間で「投のバッキー、打のバース」と称される大投手で、64年には外国人で史上唯一、沢村賞投手にもなった。歴代の虎最強右腕と肩を並べる一戦を前にしても、スタンリッジは肩の力を抜き、落ち着いて口を開いた。

 「完ぺきにやろうと意識すると、自分ができる以上のことをしようと空回りすることもあるので良くない。常に七回まで投げることを考え、そこから以降のことを考える。そうすればチームにも勝つチャンスを与えられるし、ブルペンにも負担がかからないようになる」

 あくまでも自然体。チームの勝利に向かって積み重ねた“0”が、結果としての完封を生む。無駄な力みはスタンリッジの信条に反する。

 ただ、連続完封を狙うには、絶好の相手だ。広島は昨年7月19日に来日初完封し、今季も初勝利をマークしたお得意様。通算成績4勝負けなし、防御率2・20。今回も大好きなコイ料理に舌鼓を打つ可能性は高い。

 「前回(19日)の反省は、三振をとってやろうと意識して、点差の開いた後半に四球で歩かせてしまったこと。どんなに、いいピッチングをしてもミスはある。とにかく低めにきっちりと集め、ストライク先行の状態を作っていきたい」

 高温多湿な日本の夏も、意識的な水分補給で対策は万全。昨季、地方球場で2勝(米子、倉敷)と未知のマウンドでの適応能力も十分。舞台は整った。右腕を振るい、歴史に名を刻んでみせる。

(2011年6月28日)

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