焼き肉店集団食中毒：不満、不安続々　県弁護士会が富山で無料相談　／富山

　「今後のことが不安」「会社に対していらだつ」−−。富山市で２６日に開かれた「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件に関する富山県弁護士会の無料相談会。訪れた患者らは健康面の不安を漏らすとともに、経営するフーズ・フォーラス社（金沢市）への強い不満を口にした。【宮本翔平】
　妊娠中に家族５人で食事して発症した女性（２６）＝高岡市＝は、意識を失ったまま、帝王切開で次男を出産した。「意識が戻ったら、産まれていて、名前がついていた」とつぶやく。「普通の生活のなかで、安心して食べに行ったけど、こんなことになった」。現在も食事をすると吐き気があるという。
　回復後の健康についての不安もぬぐいきれない。交際中の男性と食事した後、入院した高岡市の女性（１９）は「意識がなくなるなど、つらい思いをした。家族など周りの人にも迷惑をかけた。将来妊娠したときに後遺症がどうなるか不安」と話した。
　「治療費を一度ももらっていない」と話したのは高校２年の娘（１７）が入院している同県内の男性（４３）。「相談する相手がおらず、同社からは、何も説明がない」と顔を曇らせた。

６月２７日朝刊

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